
ICOM の ワイドバンド受信に対応したハンディU/VHF機のVCOの一部です。
ワイドバンド受信用にVCOも 62MHzから 131MHzと2倍以上の可変範囲を持っていますが、そのために発信コイルをダイオードを使ったバンドスイッチで切り替え、可変用のバリキャップも2個直列に使って発信強度からの周波数変動の影響を防いでいます。
さらに周波数によって発信強度の変化を防ぐために、エミッター接地のコンデンサーに直列に2個のバリキャップを入れて容量を可変して高い周波数でも安定するように工夫されています。
パターン図を見ると発信コイルはSMDインダクターで、VCO全体はシールドケースで囲まれてかつ1つのコネクタでメイン基板と繋がるようにして他の大電流素子やデジタル部から不要な電流経路を産まないような工夫もされています。
シンプルな回路ですが、発振回路の弱点をよく研究して対応した回路ではないでしょうか。