450MHz〜 470MHzのパワーモジュールを使った 入力 0.3W 時出力35Wのパワーアンプの回路です。送受信切り替えにダイオードスイッチを使って、回路を簡略化しています。この使用しているダイオードですが、アンテナ切り替え用に開発されたもので、UM9401 はダイオードが ONの時にパワーが通過しますので、ON抵抗が小さくかつ歪み発生が少なくてはなりません。このダイオードは耐電力が 5.5W Vfが 50mA流したときに 1Vになり、 50MHz,50W時では2倍歪みが80dBと優れています。また電圧をかけないときのOFF時の容量が 4pFと小さい点も優れています。周波数が低い場合には、よく簡易に通常の整流ダイオードをスイッチングに使う場合がありますが、この OFF時の容量が大きいので、逆バイアスをかけるような回路を使って工夫していました。もう1個の MI308は同じくRFスイッチング用で、ON時は 0.5Ω、OFF時容量が 1.6pF以下と優れていますが、送信時にダイオードがONしてGNDに接続するので L3と UM9401側の 7PFが並列共振してハイインピーダンスとなり送信部と受信部を切り離し、受信時には LPFとして動作するL3の両端のコンデンサーですが、アンテナ側は 7PFに対し、RX側のコンデンサーは 3PFと小さいのはこのダイオードの容量がある程度考量されている結果だと考えられます。このようなダイオードを使った切り替え回路は、比較的出力が小さくリレーを使っては電源電流が厳しいポータブルトランシーバーなどによく使われました。