
スキャナーラジオ用に開発したFETの同調式 RF アンプです。広帯域に同調するため、シリーズ接続したコイルをトランジスタやスイッチングダイオードでバンドを切り替えて、バリキャップダイオードで同調して増幅する回路です。
一番高い周波数は 500MHz帯ですが、ダイオードではかなり電流を流さないと ON抵抗が大きくてQがとれません。ハンディの受信機ですから1mAでも電流を減らさなくてはいけないので、ここはずいぶん実験しました。トランジスタでスイッチすると調子が良いのですが、いまいちでした。RFスイッチング用のトランジスタも使ってみましたが大差なく、そこで思い切ってオーディオ用のリードタイプのトランジスタを使うとコレが、大正解。なんとトランジスターのリード線とトランジスタのコレクタ容量で直列共振するようで、ベースにコンデンサーを付けないのもこの動作のキモです。リード線がエミッタとコレクタで合わせて 10nH ぐらい、コレクタ容量が 8pF ぐらいで共振したようです。 後にこのセットをSMD部品に置き換えるときに、またこのトランジスタで苦労しました。ちょっと長めのパターンと低周波用トランジスタを使ったのですが、同等性能出すのに苦労しました。
同調用にCMOSインバーターで高電圧発生回路を使って 15Vの電圧でバリキャップをコントロールしています。