
トリオ(現在のKENWOOD)が1969年それまでの真空管を使った受信機から、オールソリッドステート(なつかしい響き)で小型化して発表した受信機のJR-599のVFO部の回路です。これは発表当時回路図が秘密にされたりして、ちょっと興味があったセットです。それ以前の TS-510などから VFO部はトランジスタ化されていましたが、3SK22というデュアルゲートFETを使っています。周波数が 4.9MHz〜5.5MHzと比較的低いことから安定ですが、回路図を見るとクラップ発振回路のコイルに並列にいくつものコンデンサーが入っていますが、温度補償用ではないかと考えられます。当時は電源回路もトランジスタを4個ぐらいしか使わないディスクリートの安定化電源回路で組んでいたので、電源には特別なリップルフィルターなどは使っていません。ICを使っているとありますが、アナログ部分ではIFアンプのTA7047Mだけですね。