
YAESU FT101Zの受信時に IF 帯域幅を狭めて混信を取り除くためのミキサーとIFフィルターの回路です。
通常の SSB IFフィルターは 8.9875MHz 帯域幅 2.4KHz なのですが、これを通過した信号をこの回路に入れます。ここで クリスタルを使った 19.7475MHz のローカル発振器で最初のミキサーで、10.76MHz に周波数を変換します。ここで、 IF帯域幅 2.8KHzの水晶フィルターに入れ、次の 2SK19のミキサーで再度 同じ周波数の19.7475MHzでミキシングして元の 8.9875MHz に戻します。
ここで Local の 19,7475MHzをわずかにずらしますと 10.76MHzのIFが中央よりズレます。このことで、2つのフィルターを通過する帯域のズレを利用して狭いフィルターと同じ効果をあげています。
同じミキサーなのに出力側は 2SK19を2つ使うのはなぜかなと思ったのは、実は普通のプッシュプル型でなく、ドレインを共通にしたミキサーで、ちょうど FET をダブルバランスドミキサーのダイオードのように使っています。
ダブルバランスドミキサーの働きで入力した IF 周波数は互いに位相が逆なので相殺され、比較的近い周波数の2つの IFのうち、ほしい周波数をうまく取り出すことが出来ています。