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古い機種から最新のデバイスまで様々な回路図を探して、定数付きで紹介します アマチュア無線機のトランシーバーやPLL,VCO回路など解説を交えて紹介します。 参考図書---HF SSBトランシーバ回路図集―1980年代までの各社HF機を厳選収録 (Radio classics books)

TA7310応用回路

TA7310応用回路

Schematics に TA7310の内部回路と応用回路を追加しました。
TA7310は東芝製シングルラインの 9ピンアナログICで、かつて開発した FM/AM/SSBの CBトランシーバーに多用しました。今回は VCO 関連と、SSB変調・復調の回路です。
下記に応用回路を載せます。
上側はVCO 段とPLLICへの出力9Pinに周波数変換するためのミキサー回路です。
下側はSSBのキャリア発振回路を水晶で行っています。実際はダイオードスイッチで AM/USB/LSBの周波数をシフトさせていますが、今回は簡素化のため1周波数のみとしました。
4ピンは受信時には SSBIF (11.273MHz)のIF増幅した信号がコイルを介して入力されます。TX時には送信用の変調信号が入力され、AM To GND 端子を GNDに落とすと、キャリアサプレッションが崩れて AM信号になります。
6Pinからは送信用のSSBRF信号、9ピンからは RX時の音声信号が出力されます。
音声信号を扱う場合には、電源に10uF程度の電解コンデンサーが必要になります。


TA7310P内部回路

TA7310P内部回路

最初の1〜3ピンは主に発振回路に使われます。1Pinにトランジスタのベースと2Pinにエミッタが出ています。ここでコンデンサーをつけて、コルピッツ発振回路などを構成します。3ピンはその出力に使われますね。4ピンはミキサの入力で、1Pinの発信信号や、入力された信号がC1のコンデンサーで混合されて、6ピンに出てきます。6ピンはlコレクタなので、電源からコイル負荷か、560Ω程度の抵抗負荷で使われます。
そして7ピンは独立した増幅回路の入力で、6ピンと同じような出力形式で8ピンに出力されます。
5ピンはGND9ピンは電源で 9V 程度を使います。発振回路を構成する場合は、インダクターで電源をデカップリングすると良いかと思います。


9v→ ±4.5V変換回路

9v→ ±4.5V変換回路

ポータブル機器等でOPアンプを使う場合は±電源が必要になる場合が多いです。それは単電源で動作するものもありますが、種類が少なかったり出力に直流カットの電解コンデンサーが必要だったりで、オーディオや測定器の分野ではあまりよくありません。
今回の回路はポータブル発振回路用の正負電源回路で、006Pの 9V電池から±4.5Vを作成しています。回路は正負のエミッターフォロワー回路なのですが、ベースバイアスの中点電位にコンデンサーをいれたりして、リップルフィルター的な効果をねらった物です。トランジスターのバイアス安定にダイオードを使ったりして温度変化への安定性も考慮されています。トランジスターがTO92のリードタイプで、商用には入手不安ですが、コンプリメンタリのトランジスタなら同じように動作します。


ICOM IC780 ±9VAVRs

ICOM IC780 ±9VAVRs

COM IC-780の電源回路です。OPアンプなどを駆動するための±9Vの電源ですが、車載用にDC+12Vからも使えるようにこの機種では DC/DCコンバーターがあり、マイナス15Vを得られていますので、この回路が有効に使えます。
特徴的な点はプラスの電源が 2SD1405を使って電流がとれるようにしてあるのに比べて、マイナスはあまり電流を流す必要がないので、2SD468で済しています。また、回路の簡素化を狙って差動トランジスターでプラスマイナスの中点電位を33kΩの抵抗で検出した電位と、GNDを差動トランジスタの両ベースに入れて±両電源が同じ電圧幅に安定化されるような回路になっています。
下側のプラス電源は 0.5Ωの抵抗とNPNトランジスターで電流制限がかかっており、Vbe = 0.7V とすると、0.7V÷0.5Ω =1.4A となり、電流が流れた場合ダーリントン接続された出力トランジスタのベースエミッター間をこのトランジスタ( 2SC2458)がショートして電流を制限する働きをします。
基準電圧の RD5.1Eはツェナーダイオードが 5V付近で一番温度変化が少ないことからよくこの電圧が使用されます。


T/R電源スイッチ回路

T/R電源スイッチ回路

トランシーバーなどによく使われる。2石(3石)の簡単な送受信電源切り替えスイッチ回路です。NPN と PNPのトランジスターを使って最小限の回路で電源を切り替えることが出来ます。図の回路では Ic 100mA 程度の切り替えですが、トランジスターを選ぶことによって大きな電流を切り替えることが出来ます。
 動作原理は通常受信状態では 電源からベースに繋がる抵抗によって、NPNトランジスターが ONして、ベースの電圧がエミッタに出力されます。この回路では受信電源として電圧変動に対して安定させたい為、ツェナーダイオードで 12V を安定化して 11V をトランジスターのベースに加えています。トランジスタのベースエミッター間の電圧降下でエミッタには 10.3V程度の簡易的に安定化された電圧が出力されますので、電池を使った場合など電圧変動に敏感なハンディ機には有効だと考えます。
 最近では Low Drop タイプの安定化 ICがありますが、切り替え回路と同時に安定化出来るのが簡易型のメリットです。 VCO などには個別に IC を入れた方が良いかも知れません。
 送信回路の動作を説明すると、スイッチを押すか、切り替えトランジスタに High をかけるかした場合に、 RX 用のNPNトランジスターのベース電圧がダイオードを通じて GND にショートされますので、ダイオードの順方向電圧がベースにかかりますが、トランジスターのベースエミッタ電圧と相殺されて、 RX電圧は OFF になります。
そして 送信側の PNPトランジスターのベースが R1 抵抗を通じて GND に電流が流れますから、TX端子にコレクタ・エミッタ間の電圧降下はありますので、 12V -0.3V = 11.7V 程度の電圧が出力されます。電流を多く流したい場合はトランジスタを高容量のものに変えますが、仮に 1A 流せて、電流増幅率 hfe が 100 程度のトランジスターの場合 1A ÷ 100 = 10mA 程度のベース電流が必要ですので、 R1 は ( 12V -0.7V)÷0.01A = 1130 Ω ぐらいは必要になります。 hfe は電流を流した場合減少傾向になるので余裕を見て 820Ω ぐらいに設定するのがよいかと思います。
また、この場合抵抗には (12V-0.7V) x(12V-0.7V)/820Ω = 0.15W 程電力消費しますので、 1/4W 程度が必要になります。この抵抗の電力を減らしたい場合はPNP トランジスターをダーリントン接続などにします。


Wideband VCO 62MHz -131MHz

Wideband VCO 62MHz -131MHz

ICOM の ワイドバンド受信に対応したハンディU/VHF機のVCOの一部です。
ワイドバンド受信用にVCOも 62MHzから 131MHzと2倍以上の可変範囲を持っていますが、そのために発信コイルをダイオードを使ったバンドスイッチで切り替え、可変用のバリキャップも2個直列に使って発信強度からの周波数変動の影響を防いでいます。
 さらに周波数によって発信強度の変化を防ぐために、エミッター接地のコンデンサーに直列に2個のバリキャップを入れて容量を可変して高い周波数でも安定するように工夫されています。
 パターン図を見ると発信コイルはSMDインダクターで、VCO全体はシールドケースで囲まれてかつ1つのコネクタでメイン基板と繋がるようにして他の大電流素子やデジタル部から不要な電流経路を産まないような工夫もされています。
 シンプルな回路ですが、発振回路の弱点をよく研究して対応した回路ではないでしょうか。


FT101Z Width Mixer

FT101Z Width Mixer

YAESU FT101Zの受信時に IF 帯域幅を狭めて混信を取り除くためのミキサーとIFフィルターの回路です。
通常の SSB IFフィルターは 8.9875MHz 帯域幅 2.4KHz なのですが、これを通過した信号をこの回路に入れます。ここで クリスタルを使った 19.7475MHz のローカル発振器で最初のミキサーで、10.76MHz に周波数を変換します。ここで、 IF帯域幅 2.8KHzの水晶フィルターに入れ、次の 2SK19のミキサーで再度 同じ周波数の19.7475MHzでミキシングして元の 8.9875MHz に戻します。
 ここで Local の 19,7475MHzをわずかにずらしますと 10.76MHzのIFが中央よりズレます。このことで、2つのフィルターを通過する帯域のズレを利用して狭いフィルターと同じ効果をあげています。
 同じミキサーなのに出力側は 2SK19を2つ使うのはなぜかなと思ったのは、実は普通のプッシュプル型でなく、ドレインを共通にしたミキサーで、ちょうど FET をダブルバランスドミキサーのダイオードのように使っています。
ダブルバランスドミキサーの働きで入力した IF 周波数は互いに位相が逆なので相殺され、比較的近い周波数の2つの IFのうち、ほしい周波数をうまく取り出すことが出来ています。


Tuned RF AMP 25MHZ 〜520MHz

Tuned RF AMP 25MHZ 〜520MHz

スキャナーラジオ用に開発したFETの同調式 RF アンプです。広帯域に同調するため、シリーズ接続したコイルをトランジスタやスイッチングダイオードでバンドを切り替えて、バリキャップダイオードで同調して増幅する回路です。
 一番高い周波数は 500MHz帯ですが、ダイオードではかなり電流を流さないと ON抵抗が大きくてQがとれません。ハンディの受信機ですから1mAでも電流を減らさなくてはいけないので、ここはずいぶん実験しました。トランジスタでスイッチすると調子が良いのですが、いまいちでした。RFスイッチング用のトランジスタも使ってみましたが大差なく、そこで思い切ってオーディオ用のリードタイプのトランジスタを使うとコレが、大正解。なんとトランジスターのリード線とトランジスタのコレクタ容量で直列共振するようで、ベースにコンデンサーを付けないのもこの動作のキモです。リード線がエミッタとコレクタで合わせて 10nH ぐらい、コレクタ容量が 8pF ぐらいで共振したようです。 後にこのセットをSMD部品に置き換えるときに、またこのトランジスタで苦労しました。ちょっと長めのパターンと低周波用トランジスタを使ったのですが、同等性能出すのに苦労しました。
 同調用にCMOSインバーターで高電圧発生回路を使って 15Vの電圧でバリキャップをコントロールしています。


3TR Video AMP

3TR Video AMP

かつて Digital Set Top Box 開発時によく使っていた 3Trのビデオアンプです。
電源が 12Vと余裕があるので、前段2つのトランジスタで直結アンプを構成し、最終段はエミッタフォロワーで出力電流を稼いでいます。
 図中の 1kΩのボリュームはゲインを変更するためで、画質的には固定抵抗の方が優秀ですが、明るさを合わせる等結構便利なので使っています。入力は ICスイッチ等からDC直結の場合が多いですが、0Vよりはある程度電圧が無いと同期パルスが動作しなくなるので、コンデンサーを入れています。出力回路も12V単電源ですので220uFと大きなコンデンサーでDCカットしています。ビデオのケーブルインピーダンスは75Ωが普通なので、これくらい大きくしないと明るい画面の時に同期がとれなくなったりします。このころはまだ高速オペアンプがポピュラーでなかったので、この回路はビデオ出力に多用しました。当時はスクランブル出力に必要だったり、モニター用やVTR用にに2〜3系統必要だったりして配置も結構苦労しました。周波数特性を良くするために電流も結構流すので、熱にも注意が必要です。図中の 56pFはビデオの高域でどうしても周波数特性が落ちてくるので、それを補う補正コンデンサーです。


12.395MHz Xtal filter & MOD

12.395MHz Xtal filter & MOD

CQ出版社の JF1RNR氏の著書 手作りトランシーバー入門という本に記載のあった、3.5MHz SSBトランシーバーの自作水晶フィルターと変調用モジュレーターの回路が大変簡素でわかりやすかったので、記載しました。
 この本には他に 7.2MHz3素子のフィルターや、USB専用の水晶をGND側に繋げたフィルター回路など、実測で周波数特性を測定した結果も記載されている。SSBトランシーバーなどは昔はフィルターが手に入らず回路も難しくて、手を出すのが恐かったのだがこのような回路を見るとアマチュア精神がうずいてくる。回路図中の FCZ コイルはもう入手が難しくなってきたが、トロイダルコアで作成できるし、前段のトランスはまさにトロイダルコアが好都合ではないかと思う。しかしながら、水晶フィルターは周波数特性の調整・確認が難しく測定器がない場合は何らかの発信器と受信機が必要なので、まずは3素子ぐらいから作り始めるのもよいだろう。


FT101Z counter input

FT101Z counter input

YAESU FT101Z の周波数カウンターの入力部分です。
増幅段に ECLを使っていますので、ECLの実践的な使い方を見るのに良い回路だと思い記載しました。FETである程度増幅して ECLの入力感度レベルの 150mV 以上を確保します。
 ECLの入力はバイアスを加えることが必要で、差動の2つの入力とも IC内部の VBB という端子から 2.2KΩでバイアスをもらっています。
出力段は必ず終端抵抗が必要で、ここでは 510Ωですべての出力端子を終端しています。ICのもっている3段を有効に使い、最終段でPNPトランジスターを駆動しています。この最終段では220Ωで正帰還をかけて High/Lowの変化途中のノイズを減らしている効果を得ています。
 最終段の1KΩと0.01µFに繋がるダイオードの働きが不明ですが、ECLの出力からのダイオードの向きを見ると、トランジスターが ONするにはこの1kΩでベースをGND側に電流を流すのですが、トランジスタのコレクタから High Level 出力されるとここの電位が上がります。OFFの時はベース側のダイオードのよってもチャージされますがダイオード2個分電圧が下がりますので、次の ONする動作には悪影響はありません。
想像すると、トランジスタのベース電位をある程度確保して ON/OFFする際のベース内電荷移動量をへらしてスピードアップさせているのではないでしょうか?


450MHz 35W Diode TX & RX SW

450MHz 35W Diode TX & RX SW

450MHz〜 470MHzのパワーモジュールを使った 入力 0.3W 時出力35Wのパワーアンプの回路です。送受信切り替えにダイオードスイッチを使って、回路を簡略化しています。この使用しているダイオードですが、アンテナ切り替え用に開発されたもので、UM9401 はダイオードが ONの時にパワーが通過しますので、ON抵抗が小さくかつ歪み発生が少なくてはなりません。このダイオードは耐電力が 5.5W Vfが 50mA流したときに 1Vになり、 50MHz,50W時では2倍歪みが80dBと優れています。また電圧をかけないときのOFF時の容量が 4pFと小さい点も優れています。周波数が低い場合には、よく簡易に通常の整流ダイオードをスイッチングに使う場合がありますが、この OFF時の容量が大きいので、逆バイアスをかけるような回路を使って工夫していました。もう1個の MI308は同じくRFスイッチング用で、ON時は 0.5Ω、OFF時容量が 1.6pF以下と優れていますが、送信時にダイオードがONしてGNDに接続するので L3と UM9401側の 7PFが並列共振してハイインピーダンスとなり送信部と受信部を切り離し、受信時には LPFとして動作するL3の両端のコンデンサーですが、アンテナ側は 7PFに対し、RX側のコンデンサーは 3PFと小さいのはこのダイオードの容量がある程度考量されている結果だと考えられます。このようなダイオードを使った切り替え回路は、比較的出力が小さくリレーを使っては電源電流が厳しいポータブルトランシーバーなどによく使われました。


R599 IF

R599 IF

R599 の唯一TA7045M というRCAのCA3053とコンパチの東芝製 ICを使ったIF回路です。 ICといっても3石の差動増幅器で、クリスタルフィルターからのIF信号を増幅して、AGCによってゲインをコントロールして、歪みなく AMや SSBを受信できるようにしたものです。差動の反対側には AGC電圧が加わっており、電圧が下がるとゲインが下がるような構成になっています。また共通エミッターにつながるトランジスタのベース電圧を変えることでバイアス電流を変え、IFのゲインを絞ったりすることの出来るような回路になっています。


ICOM IC780 ANT Tuner

ICOM IC780 ANT Tuner

ICOM IC 780 のアンテナチューナーの回路図です。
基本的な動作原理は T型HPFの両端のコンデンサーの値を調整してインピーダンスを合わせる方式です。バンド周波数によってはコイルのタップをリレーで切り替えることでインダクタンスを変えていますが、低い周波数ではコンデンサーを可変コンデンサーと並列に加えて周波数を下げています。可変コンデンサー(バリコン)はモーター駆動で位置を動かしながら、内蔵の進行波、反射計で VSWRをチェックして最適点に合わせるようにプログラムされます。


TRIO 6R4 MIXER

TRIO 6R4 MIXER

TRIOが最初に春日無線工業として出した、アマチュア受信機第1号が 6R4です。このセットは実際はコイルがスイッチでバンド切り替えする回路でしたが、回路図は簡略化しました。高周波増腹部を持たない直接アンテナからミキサーで、IF、検波、音声増幅、BFO、電源整流に各1球づつ使った5球スーパー+BFO1球という構成でした。
 この回路はポピュラーな 6BE6という 7極管を使ったLocal発振回路とミキサーを1球で行っている回路です。7極管といっても第2・4グリッドは接続されているし、第5グリッドはカソードと内部で繋がっているので、コントロールするのは3つのグリッドですが、カソードに繋がったローカル発振用コイルを第2・4グリッドに帰還して発振させており、その出力を第1グリッドに繋げています。アンテナから入力した信号は、第3グリッドに入って、ローカル発振と混合されて、プレートに繋がる 455kHzのIFT( IFトランス)に出力されます。真空管はハイインピーダンスでコイルのQが比較的高くとれ、高い電圧で動作しているので、結構ゲインがあったように思います。自作しても結構回路図どおりにつくるとちゃんと動作するので、昔はラジオのキットが結構売られていましたね。


IC700R RF & MIX

IC700R RF & MIX

ICOM IC700R の RF AMPと MIXです。MK10という 2SK19と類似のFETを高周波増幅にはカスケード接続で2本使っています。1段目はソース接地、2段目はゲート接地にして発振しやすいFETの高周波特性を改善しています。HF帯の信号を多連のバリコンを使ってプリセレクタとして、手動でつまみを回して同調するしくみで、バンド切り替えはVCOのみで行っています。FETのゲート入力インピーダンスが比較的高いので同調回路のタップを使わず、一番電圧の高い所で接続しています。1段目のソース電圧を可変してバイアスを変えて RF GAIN調整とし、ゲートには RF AGCとして強信号時にマイナスの電圧を加えてゲインを落とすような回路です。
 ミキサーはソースにローカル信号を加える方式ですが、この部分も発振を抑えるため、中和用のコンデンサー 5PFを使っています。


各社VCOループフィルター回路

各社VCOループフィルター回路

各社のVCOへのループフィルター回路です。
1番目の KENWOOD TS-830 はエミッタフォロアーで入力インピーダンスを高くした後にダーリントントランジスタ接続で電流増幅率を稼いだ反転増幅回路になっています。この出力からエミッタフォロアーの入力に帰還されフィルターを形成しています。
2番目の ICOM IC710の回路はオペアンプを使った一般的なもので、オペアンプに±8Vの電源を使い、入力と出力に比較的時定数の短いCRのローパスフィルタ、帰還として 0.2µFと5kΩ程度の抵抗で大きめの時定数をつくっています。
最後の YAESU FT-757ですが、アクティブ素子を使わない CRのローパスフィルター(ラグフィルター)に 0.47µF と 470Ωで大きめの時定数を作ったラグリードフィルター回路を使っています。


UHF VCO2

UHF VCO2

UHFのVCOとリップルフィルター回路です。
もう15年以上前の業務用の無線機のVCOですが、UHF帯域ですと、ともすると安定に発振・増幅させるために1つのトランジスタに数10mAも電流を流して使うことも多いので、VCOは結構電流を食うものですが、この回路はバッファアンプを直流的にはシリーズに接続して電流を1本分でまかなっている省電流に工夫された回路です。
 発振部はクラップ発振回路でバリキャップを2本並列にしていますが、コイルのQを高めるために High-C の同調回路を構成しているようです。電源はおきまりのリップルフィルターですが、簡単で効果の高い回路です。
 電源のデカップリングコンデンサーが 0.001µFと 300PFをパラに使っているのは、UHF帯域でのインピーダンスが 300PFが効くことを狙っているようですね。


ICOM IC-710 PLL & VCO

ICOM IC-710 PLL & VCO

ICOM IC-710 の PLL と VCO 回路です。
実際は 1.8M/3.5M/7M/14M/21M/28M の6種類のVCOを切り替える回路ですが、簡略化して書きました。IF 9MHzのシングルスーパー用の局発なので、それぞれの周波数+9MHzを発振しているものと考えられます。
 回路の特徴はバリキャップを2つ使って同調させますが、1つはD/Aコンバーターからの出力を使い、必要な大まかな範囲を合わせ込み、もう1つのバリキャップでロックする制御を行っているものと思われます。PLLのロックレンジの一番いいところに合わせられるように D/Aコンバーターをセットしているのかも知れません。
 また電源関係ではオペアンプを+15Vなどの高電圧を使うのでなく、±8Vで使っていることから、バリキャップのアノード側に-8Vをかけておくことで、オペアンプがレールツーレールのものでなくても0V付近を使えて、かつ出力を-5Vから +5V程度まで効率よく使える工夫をしています。抵抗にダイオードを入れて、急速変化時に抵抗をバイパスさせる回路も使用されています。


ワンチップAMラジオ

ワンチップAMラジオ

ワンチップAMラジオICの UTC7642 の回路図を内部回路も含めて記載しました。
UTC7642は TO-92 のパッケージに3端子のAMラジオの機能を詰め込んだICです。IC内部には10個のトランジスタが使われていますが、実際に増幅に関与しているのは6個でその他(黄色い背景の部分)はバイアス電圧を作るために使われています。3端子ではGNDと入力・出力で終わってしまい、電源端子が使えないので、このICは出力端子が電源端子を兼用しています。ここには 0.15µF という比較的大きなコンデンサーと電源からの1kΩを使ってAMラジオ周波数の500KHz〜 1600kHzはインピーダンスが低くして、かつ音声周波数に対しては高めなインピーダンスを持つようにしています。さらにこの出力端子から入力端子へ 100kΩの抵抗を経て 0.01µFでデカップリングして入力に直流帰還されます。これが AGC電圧となって強入力に対して飽和して歪むのを防いでいます。出力は1石で増幅してもう1石でエミッタフォロアで電流増幅してスピーカーを鳴らします。この回路が 1.5Vで動作するのですが、そんな低電圧で動作出来るのもトランジスタを使ったバイアス回路のなせる技でしょうか?
 秋月電子でこのICを買って来たので、また機会を見て作ってみたいと思います。


低雑音電源回路

低雑音電源回路

100KHzから50KHzまで 10nV/√Hz という低雑音の電源回路です。簡単なリップルフィルターでは平滑用のコンデンサーに限界があるため、低域がどうしても雑音が多くなってしまう点、電源電圧が負荷によって変動してしまう点が弱点でしたが、高速OPアンプをうまく使うことで低雑音化を図っています。
 低雑音にはノウハウがありますが、まず感度の高い部分の抵抗値を下げることです。この回路では電圧設定用の 470Ωと 22Ωの部分ですが、分圧比によって基準電圧を作っている低雑音の基準電源IC LM4040の 4.1V との比で電圧を決めます。この抵抗値は最高でも 1KΩ程度に停めることが熱雑音に対して有効です。この基準電源ICの出力は4.7kΩと10uFで十分雑音を除去しています。この誤差を増幅するOPアンプは出力にツェナーダイオードを使って電圧をシフトして電源電圧の半分程度で動作するよう工夫しています。出力段のトランジスタをドライブする電流も FETの低電流回路を使用してノイズ発生を抑えています。出力段のコンデンサーはセラミックコンデンサーを使うと 高周波域のESR が低すぎて発振する恐れがありますので、タンタルコンデンサーかアルミ電解コンデンサーを使います。


TA7310 38MHz VCO & PLL_Mix

TA7310 38MHz VCO & PLL_Mix

27MHz SSB/AM/FM トランシーバー用に設計した、東芝の TA7310 というICを使った VCO & PLL Mix回路です。PLL-ICに LC 7131という専用ICを使っているのですが、ローカルが低い周波数 27MHz -10.7MHz = 16.3MHz 用になっているので、SSB用には2回MIXして上側ローカル( 27MHz +11.275MHz = 38.275MHz) 用の VCO と 1St PLL Mix の回路です。送信部・受信部のミキサへはトランスの中点をGNDにして、アイソレーションを確保しています。また、TA7310は通常 VCOでなく、水晶発振用なのですが、ここではVCOとして使用しています。この回路の出力は 38.275MHz -10.24MHz = 28MHz付近で、次の PLLMixでは IF周波数帯域の11.275MHzを引いて 16MHz帯に落として PLLに渡します。


TRIO R-599 AF AMP

TRIO R-599 AF AMP

R-599 のスピーカーを駆動するパワーアンプです。前身のJR-599はごくオーソドックスなプッシュプル回路とドライバと前段アンプで構成されており、R-599では出力トランジスターなどは同じですが、音質や使いかってが随分改良されています。サーミスタでの温度補償はシリコンダイオードに修正、音声帯域を強調すべく初段とドライバとの結合はコイルを使った直列共振を利用しています。さらにCW時には近接キャリア音を消すためか、ダイオードでコンデンサーを追加して高域を落とすような修正が加わっています。


R-599 144MHz Converter Local OSC

R-599 144MHz Converter Local OSC

R-599 オプションの 144MHz帯(2m)ユニットに使用しているクリスタルコンバーター局発部の回路です。2つの水晶発振回路はコルピッツ型とよばれ、トランジスタのベースとコレクタ間に水晶発振子を接続して帰還させる回路です。コルピッツ型は回路が簡単で発振しやすく多く使用されます。この回路はベース・GND間の22Pが帰還位相調整用で周波数や水晶発振子によって調整します。2つの発振回路の同調コイルの出力を直列に繋げ、3艇倍と増幅をする2SC460のベースに直接入っています。この艇倍回路の動作は全くバイアスをかけていないので、ベース・エミッタ間のダイオードの非直線を利用して信号を歪ませ、3倍の周波数をコレクタのコイルで同調させ希望周波数を取り出しています。この段のコレクタ直流電圧が 4.5Vとなっていますので、11mA程度コレクタに流れていることが判ります。発振段のコレクタ電流は1.5mA 程度なのでこの段にかなりのレベルが入力されているのが判ります。
このLocal OSC によって 144MHz -116MHz = 28MHz 帯に落として受信されます。


ALC MIC AMP

ALC MIC AMP

マイクアンプで、過入力の時にゲインを下げて歪むのを防止する ALC回路が入った物です。この回路は輸出用のCBトランシーバーに使っていた回路で、AM/FM/SSBに対応するために 5W程度のパワーアンプを駆動しています州が、SSB時には軽い負荷になりますので、過変調にならないよう工夫しています。
 出力信号の検出は出力からコンデンサーでカップリングした出力を抵抗でバイアスしたダイオードの検波にて負の電圧に検波するようになっています。ここで重要な点は検波した信号を十分フィルタリングすることです。さもないと位相によっては正帰還となり低い周波数で発振することもあります。ここでは100uFもの大きなコンデンサーで平滑して音声信号帯域を除去しています。マイナスに整流された信号は 2SA1115のベースをドライブしてコレクタ/エミッタ間の抵抗値を下げます。それによってマイクから入力された信号が減衰して、過大出力を抑える働きをします。
 回路によってはこのゲインを下げるトランジスターのエミッターコレクターを逆に接続する場合がありますが、接続によって電流増幅度が変わりますので、使うトランジスターによって歪み特性をみて変更すると良いかと思います。使う電圧レベルが高いオーディオの出力段で信号をON/OFFする用途は、コレクターを接地する場合が多いですね。コレクターエミッタ間の 2.2kΩの抵抗は忘れがちですがないと歪みが大きくなります。


R599 Meter/AGC 回路

R599 Meter/AGC 回路

R-599の メーター表示と AGC 回路です。
回路自体は簡潔で、終段のコレクタから33pFのコンデンサーでピックアップした信号をダイオードの倍電圧整流したものをトランジスタに繋げています。検波ダイオードのGND側には半固定抵抗でバイアスをかけ、微小な信号でも検波し始めるようにSメーターの感度調整も兼ねた半固定抵抗があります。2つのトランジスターの後段はエミッターフォロワーで電流増幅してメーターを振らせていますが、ベースの電位を変えることでコレクタ電流を変え、AGCの電圧を制御する RF ゲインコントロールのボリュームがついています。 AGC回路はIF出力段のベース電圧を変えるだけでなく、その前段の IF増幅の TA7045M に接続され、10kΩを経て高周波増幅段に繋がっています。 1段目のトランジスターのコレクタとGND間には 0.04uFのコンデンサーと1uF と4.7kΩのGNDへの時定数で動作していますが、AM受信モードによって4.7kΩをショートして時定数を増やしたり、さらにAGCの SLOWモード時には 4.7uFと4.7kΩの時定数がスイッチで追加されるようになっています。


455kHz AM IF AMP

455kHz AM IF AMP

CB トランシーバー用に開発した 455kHz AM IFです。入力は 2'nd ミキサ後、 455kHzのセラミックフィルタの後からの回路です。小型化を図るために段間のIFT (トランス)を使用しないAGC付き1段増幅に2段直結アンプの構成です。この回路のミソは、増幅度が高いため段間の回り込みを防ぐために電源回路のデカップリング回路を抵抗とコンデンサーで行っている点です。特に出力段は電流を流すので電源への影響は大きく、その影響が前段に回り込まないように注意しました。検波段はマイナスに検波してお決まりの ANL回路を付けていますが、スイッチでダイオードバイアスを強めてANLOFFも出来るような回路になっています。
 AGC回路は検波信号を抵抗と1uFのコンデンサーで平滑して前段に帰還しています。信号が強くなるとマイナス電位が増えますので、前段のバイアスが浅くなり、コレクタ電流を減らして増幅度を下げています。AGCによって低域で発振などが起きないように初段のエミッターには電解コンデンサーを入れてエミッタ電位を安定させています。出力段のコレクタからコンデンサーでIF出力を分岐してFM検波用のICに供給していますが、簡略化のため省略しました。また高周波増幅段へのAGCは記載していませんが、プラス検波して、初段のトランジスターのバイアスを深くする方向でゲインを落としていますが、これは高周波初段のバイアスを減らすと混変調特性が悪化するので、別々の回路にしました。これはAGCを最初は IF段にかけて S/Nを稼ぎ、強すぎる信号になったら高周波増幅段で信号強度を落とすという AMや SSBに要求される直線性・混変調特性向上のための手段です。


MUSIC MAN Hyblid Guiter AMP

MUSIC MAN Hyblid Guiter AMP

MUSIC MAN というブランドの、真空管を使ったファイナルとトランス出力で、ドライブはトランジスタとオペアンプという近代的な設計のギターアンプの回路図です。
 6CA7という5極管はよく使われたもので、円柱形の本体にGTソケットになったちょっと近代的な真空管でした。この真空管の第1ゲートを定電圧駆動してカソード側をトランジスタで変化させてドライブするという一風変わったドライブ方法をとっています。しかも入力をOP-AMPで反転させてプッシュプルにするなどよく考えられた回路です。帰還は真空管アンプと同じようにトランスの出力側から入力に抵抗でフィードバックしていますので、周波数特性は良好でかつ歪み率や真空管独特の歪み音がギターアンプには適した構成ではなかったかと思います。電源電圧は700Vと350Vを切り替えて2種類の出力で使えるようになっていました。


Nakamichi DT-550 DC/DCコンバーター

Nakamichi DT-550 DC/DCコンバーター

Nakamichi 550の電池8本の 12Vからシステム電源 17Vを高効率で生成する DC/DCコンバーターの回路です。簡単な回路ですが、電池が最終放電値になるまで安定に電圧を供給するため昇圧型のスイッチングレギュレターとなっています。電池は他にはメーターランプに繋がる程度で、すべてはこのDC/DCコンバーターを通って稼働されています。図中安定化検出はツェナーダイオードを基準電圧にした PNP トランジスタのエミッタと出力電圧を抵抗分割した値がべースに接続されています。電池電圧が 13.6V程度から9.6V程度とそれほど広範囲でないために DC/DCの効率の良い発振回路や定数が選択できて実現されているかと思われますが、今は現物がないためトランスの大きさやコイルの太さなどチェックしてみたい回路です。


Nakamichi DT550 Meter AMP

Nakamichi DT550 Meter AMP

Nakamichi のポータブルカセットデッキ DT550 のメーターアンプの回路です。大学生の頃バイトでお金を貯めて買った、とてつもなく重いポータブルのカセットデッキでした。単1電池8本を使ってナマ録が出来るという代物で、ナマ録よりも友人の家に出かけ、レコードをカセットにダビングするのに便利でした。一応当時のスペックで17KHzまで録再できるのはあまり多くなかったですね。ステレオマイクにもう1本マイク入力が付いていました。中身は電池で12Vを確保しただけに留まらず、DC/DCコンバーターでシステム電源は17Vを供給されています。メーターアンプは直結の2段アンプですが、アンプを通した信号をダイオードで検波していますが、直流出力からツェナーダイオードで入力トランジスタのベースにバイパスするラインがあり、直流帰還をかけて最大レベルを抑制するような働きをしているかと考えられます。
 メーター出力へは半固定抵抗の調整抵抗のラインと平行にコンデンサーが入れられ、メーターの機械的反応の遅さをコンデンサーで補助しているように見受けられます。この回路の出力は音声ラインのリミッター回路にも利用されています。


38KHz 100W MOS Switching AMP

38KHz 100W MOS Switching AMP

38KHz の超音波素子をドライブする MOS-FETを使ったスイッチングパワーアンプです。出力は素子まではコンデンサーでDCカットされ、共振してドライブするような回路が前提になっています。入力は矩形波をトランスでスイング方向を反転させプッシュプル出力段のゲートをドライブします。ゲートのトランジスタはゲート電荷をOFFするのを早めるためのトランジスタです。ドレイン側にはスイッチング時の高い周波数のスパイクをとるためのスナバ回路と呼ばれるCRが追加されています。


ICOM IC-756 FAN Drive

ICOM IC-756 FAN Drive

IC -756 のファンコントロール回路です。
 放熱器の冷却に使用する回路で、普段は動作しておらず、送信のTX8Vが入るとまず片方のトランジスタがONしてファンを初期回転させます。FANの回転初期はかなり電流が流れますので、56Ωの電流制限抵抗に220uFが並列に繋がって、回転初期はこの56Ωに関係なく大電流を流せるように工夫してあります。この初期の回路で電圧が発生しますと、サーミスターを通して両方のコントロールトランジスタ( 2SC4081)をONさせます。これはサーミスターの温度によって抵抗値が変わりますので、サーミスタの測定する温度が高いままですと、両方のトランジスタをONし続け、受信状態に戻ってTX8Vがなくなっても、温度の高いうちは10Ωの繋がったトランジスタもONし続けます。コントロールトランジスタのベースにかかる抵抗値が2つのトランジスタで変えており、右側のトランジスタは比較的高い電圧でないとONしないので、温度が高いうちはこちらもONしますが、冷えてくると56Ω側のみONして、さらに冷えると両方ともOFFして通常の状態に戻るように工夫されています。


TRIO R-599 IF DET

TRIO R-599 IF DET

TRIO R-599 の IF検波回路です。3.395MHz のIF周波数をAM/SSB 用の検波ドライブ用トランジスタとその後段にFM検波用の増幅用トランジスタを使ったシンプルな回路です。SSBは典型的なダイオードを使ったリング型復調器で外部からキャリアを注入したポイントを半固定抵抗で合わせ込むようになっています。AM復調はダイオードの片側検波ですが、ノイズリミッタ用にダイオード1本でANL回路を構成しています。FM検波は検波コイルがやや複雑なレシオ検波となっていますが、AM成分の除去に有利な方式です。この検波回路段の前にはTA7045Mという増幅用ICを使っています。
 近年IC化になってしまったAMやFM検波ですが、オーソドックスな回路構成は大変参考になります。


ICOM IC700T VOX Unit

ICOM IC700T VOX Unit

ICOM 初期の IC700T のVOX(音声送受切り替えコントロール)ユニットの回路図です。最近はマイクアンプ用ICとコンパレーターICで作ってしまいますが、全てディスクリートで動作が分かりやすいと考えます。
マイクから入った信号は CR による高周波フィルタで、マイクのケーブルに乗る電波や、高域ノイズを増幅する前に落とします。1石でアンプした後変調用の信号と、VOX用の信号に分岐され、VOXゲインボリュームにてレベル合わせされた信号をトランス結合の2石アンプで増幅します。増幅された信号はダイオードの倍電圧整流回路で直接トランジスターのベースに電流を流しますが、ここには10kΩの抵抗とセラミックコンデンサー+電解コンデンサーで時定数を作っています。このトランジスターがONすることによって次のPNPトランジスタのベースをLOW側に引き込むことによって、エミッタに+のコントロール電圧を発生させます。このトランジスタのベースエミッタ間にあるコンデンサーで、音声がなくなった後の保持時間が決められています。このコントロール電圧によってリレー駆動用のトランジスタをONします。 尚、コントロール信号生成トランジスターのバイアス回路にスイッチを設け、マニュアルで送信する時のリレーONの働きをします。


IC756 VCO Unit

IC756 VCO Unit

ICOM IC-756 のVCOユニットです。IF周波数が 69.0115MHzと高くとっているため、ローカル周波数のVCOとして広帯域にする必要があるため、3つのVCOを切り替えてVCOUnitとして構成しています。それぞれのVCOユニットは2SK508のゲート接地の発振器を使っており、ソース抵抗の部分をDC的にトランジスタで ON/OFFすることによってVCOを切り替えています。コイル部分だけを切り替えたりする場合と違って、最適なバリキャップ(可変容量ダイオード)を選択できますし、共振部分に不必要なスイッチによる抵抗成分がないため、発振のQを高くとることができますので、位相ノイズやスプリアスの点で有利な回路だと思います。電源にはリップルフィルターを使って電源ノイズを減らしています。


YAESU FT-ONE MIXER

YAESU FT-ONE MIXER

YAESU FT 0ne のミキサー部です。ダブルバランスドミキサーを NECの4個組みのショットキーバリアダイオード ND487C2-3R を使って構成しています。ミキサーは送受兼用するので、ダイオードスイッチが使われていましたが、その部分は省略してあります。
 DBMの使い方で重要な点は、全ての端子がきちんとインピーダンスにマッチングした状態で使う必要があることです。マッチングしないと相互変調やダイナミックレンジなど理想的な特性が得られません。この回路では入力とローカル入力にアッテネーターを入れてマッチングの不整合に対応しています。またマッチングが悪くなる大きなデバイスとしてIFのフィルターが上げられます。フィルターの通過帯域は良くてもそれ以外の周波数はほぼ全反射になってしまうので、IFフィルターを直接繋いだ場合にミキサーのイメージ周波数などが全反射してミキサーに戻り、さらにスプリアスなどを生じてしまう悪影響があります。このセットでは間にゲート接地のバッファアンプを入れてこの問題を解決していると思われます。


各社ディスクリート定電圧回路

各社ディスクリート定電圧回路

各社のIC化の初期のディスクリートで構成した定電圧回路を記載します。
 中央の YAESUの回路はシンプルでよく使われる回路です。比較トランジスター2SC372のエミッタにツェナーダイオードで基準電圧を作り、ベース電圧との比較でコントロールする回路です。出力電圧が上がるとベース電流が増え、コレクタ電流も増えます。すると制御トランジスター2SD313のベース電圧が下がりますので、出力電圧は下げられ安定化されます。右側のツェナーは制御トランジスタにたいしてベース電流を供給しますが、入力電圧変動にたいして安定化させるために入れます。
TRIO の回路は比較にエミッタ共通のカレントミラー回路を使っています。出力電圧が上がると、Q4のコレクタ電圧が下がり、Q2のベース電流が減少します。それによって制御トランジスターの2SA537のベース電流が減るようにコントロールされ、安定化の動作をします。制御トランジスターに PNP型を使うことで入出力電圧差が少なくても動作できるようになります。
 ICOMの回路は 12V 電源を作る用途ですが、電流を多くとるためダーリントン接続で制御トランジスターを構成しています。またコントロール部のツェナーダイオードの位置も TRIOとは違ってホット側に接続されていますが、こうすることによって抵抗分割よりツェナーダイオードの電圧シフトの側が電圧変動の検出が敏感になり、電圧上昇時はツェナー側のトランジスターの電流が増え、反対側の制御トランジスターに接続されている側の電流が減ります。それによって制御電流が減り、出力電圧を下げるよう働きます。いちばん右側の 2SA1046は過電流の時にONして制御トランジスターのベースエミッタ間をショートするよう働き、過電流保護します。


ICOM IC750A Mod Unit

ICOM IC750A Mod Unit

ICOM IC750A の変調ユニットの回路図です。
NEC の µPC1037H という平衡変調用のICを使ってDSBの変調をかけ、後のフィルタにて片方のみ通過させ、SSBとして出力しています。フィルタ周りにはフィルタ切り替えのダイオードスイッチ等の回路がありましたが、回路簡略化のため省きました。 変調信号とローカル信号のそれぞれの入力にボリューム(半固定抵抗)をつけてDCオフセットを調整してキャリアサプレッションを調整しているものと考えられます。マイクアンプにも2つのトランジスターの間に、ACのみ通過する様ボリュームをもうけて、ゲインの調整をしています。


ADF4360-8 250MHz VCO & PLL

ADF4360-8 250MHz VCO & PLL

アナログデバイスの ADF4350-8 を使った 250MHz PLL の回路図です。
全体の電圧は 3.3Vで動作していますが、VCOの位相ノイズを減少させるため、5Vから 3.2Vに下げるリップルフィルターを使っています。出力は広帯域を考慮して50Ωの抵抗負荷としています。出力に簡単なローパスフィルタを追加し、スプリアスを低減しています。プリント基板の配置に近くなるような配線図の書き方をしていますので、ラインの引き回しに注意してパターン設計します。特にアナロググランド(AGND)とAVDD関連は最短で繋がるように太いパターンで設計します。基準周波数の10MHzも高周波信号ですので、マイクロストリップラインの考え方でインピーダンスを合わせないと反射が出たりして出力側にもスプリアス・異常発振の原因になります。


TRIO JR-599 +9V AVR

TRIO JR-599 +9V AVR

JR-599の安定化電源の回路です。トランスで両波整流された DC14Vか、外部 DC +13.5Vにて動作し、オーディオパワーアンプ以外、JR-599のほとんどの電源をまかなっています。VFOにもこの電源を使用していますが、最近の定電圧ICと違って内部のゲインが余り大きくないので、雑音も少ないものと思われます。回路はいたってシンプルでエミッタを共通にした Q3.Q4の差動回路でツェナーで作る基本電圧の6Vと出力から抵抗で分圧してボリュームで調整する比較電圧を比べて、Q2をドライブし、出力用の 2SA537をコントロールしています。感覚的には 0.1uF位のコンデンサーを随所に入れたい感じもしますが、当時のセラミックコンデンサーは大容量のものはバカでかかったので、コストや大きさを考慮して省けるだけ省いたのかも知れません。


ICOM  IC721 RF MIX

ICOM IC721 RF MIX

ICOM が 1987年に発売した普及価格帯ゼネラルカバレッジ機の受信高周波部です。
アンテナから来た信号はATTやフィルタを通過した後この高周波部に入ります。高周波増腹部はダイオードスイッチでアンプとスルーの2つに切り替えることが出来、混変調などの対策に有利と思えます。またミキサーに繋がるラインにはローパスフィルタが形成され、主としてローカル信号の漏れやFM・テレビ信号の影響を除去しているものと思われます。デバイスは2SK125と比較的安価な普通の接合型FETを使っていますが、高周波増幅断では2個のFETを並列にしてノイズフィギヤの向上を狙っています 高IP化と広帯域化をねらっています。*コメントで指摘頂き、修正しました。


YAESU FT-ONE RX

YAESU FT-ONE RX

YAESU の 1981年に発売されたトランシーバー受信部の回路です。
アンテナから入力された信号は送受信兼用の10種類のBPFを切り替えて、PINATTに入力されます。これは RF-AGCとして強入力に対するATTとして働いています。高周波増幅段はFETでなくバイポーラのトランジスタを2時歪みとダイナミックレンジ拡大に有利なプッシュプル回路で使い、しかも13.5Vという高い電源電圧で使って直線性を稼ぎ、抵抗で NFBをかけて使用しています。 IF は 73.115MHz として、73.265MHz〜103.11499MHzという高い1st Localを使って発振帯域をかせぎ、高帯域受信機を実現しています。 実際はBPFやIFのミキサなど送受共有するためのダイオードスイッチ回路が組まれていますが、簡略して記載しました。


MOS FET 45W Switching AMP

MOS FET 45W Switching AMP

インバーター等の用途向けのMOS-FETを使ったスイッチングアンプです。ゲートドライブをトランジスタのコンプリメンタリ出力でドライブするので、大きなゲート容量に対して良好なON/OFFドライブ性能をもっています。各ドライバ段はツェナーダイオードにてドライブ電圧7Vを生成するので、アイドリングの電流が少し増えるのが難点ですが、シリーズに入っている1.8KΩでツェナ電流を20mAに調整します。出力は50Ω負荷をドライブできますが、電圧増幅率は飽和で使うのであまりなく、入力は±10V程度の信号が必要です。
詳細な記事は以下の書籍を参考にしてください。



1.1GHz 1/10 Ref PLL

1.1GHz 1/10 Ref PLL

MAXIMのPhasexDetector と VCO ICを使ったPLLの回路です。
PhaseDetectorのMAX9382とVCO IC のMAX2754を使用しています。
 VCOの電源はリップルフィルター等の使用でPhaseNoiseを低減する必要があります。帰還ループの中にON-SEM社のMC12080を使って1/10にして1.1GHzを110MHzでロックできるようにしています。このICは1/80まで設定できますので、14MHz程度から1.2GHzをロックさせることが出来ます。リファレンスに周波数が個別注文可能な三田電子のようなTCXOを使用することで、希望の周波数を得ることが出来ます。


TRIO TS670 FM det Unit

TRIO TS670 FM det Unit

今回MC3357を使った TRIO TS-670 の回路を例に説明します。
1-2ピンは局部発振回路用のクリスタル発振回路です。IF 10.7MHz の時に 10.245MHzを発振させ、16ピンに入った10.7MHzの信号はミックスダウンして455kHzは3ピンに出力されます。TS670の場合は 1stIFが 8.33MHz OSCが 9.285MHz IFが 455kHzとなっています。 MC3361の頃には入力周波数が20MHz程度まで拡張されています。
 次に5,6ピンを入力としたリッミッターアンプで455kHzを増幅します。AM/FMのトランシーバーなどはこの5ピンからまだリミッターがかかっていないAM用の信号を取り出して増幅・検波します。Sメーターなどの検波にもこの方法が用いられました。
 FM検波の出力は9ピンです。ここにはまだ高域のノイズが出ていますので、このノイズを10ピン-11ピンのアンプで増幅してスケルチ(FM特有の信号がない時の大きなノイズをカットする機能)に利用します。雑音を検波した出力を12ピンに入れて、制御出力 13ピンから出た電圧でトランジスタのベース電圧をコントロールしています。14,15ピンはスケルチで信号を閉じる時にONになるスイッチですが、ON抵抗があまり低くなくて音が漏れたりして使われていないことが多かったですね。


GaN-HEMT 200W Push-Pull AMP

GaN-HEMT 200W Push-Pull AMP

GaN HEMT2本をセミリジッドケーブルを使ったバランで、プッシュプル構成した、1.3GHz 200Wアンプの回路です。マイナスのゲートバイアスが必要なので各々オペアンプを使ったバイアス設定回路を使っています。ゲートバイアスは通常-1V程度カットオフに-3V程度必要なので可変出来るようにしています。ゲートにはインダクターと抵抗でバイアスを供給しますが、狭帯域の場合は空芯コイルだけで問題ないでしょう。ドレインは空芯コイルで構成します。広帯域のアンプの場合は空芯コイルとトロイダルコアに巻いたコイルを直列にして使います。デバイスは10W〜100W程度まで使用できますが、バランを使ってバラン側は25Ωなので、10Wぐらいのデバイスはそのままのインピーダンスで整合できますが、それ以上は入出力インピーダンスによってストリップラインの幅や長さを調整する必要があります。 
 この回路の工夫してある点はバイアス回路の電源が-5Vだけで済んでいる点です。レールツーレールのオペアンプをうまく利用しています。


KENWOOD TS-430S RX Mixer

KENWOOD TS-430S RX Mixer

KENWOOD として 1982年に発表した150KHzから30MHzまでの全帯域受信ができるトランシーバーの受信部です。FETをプッシュプルに使って最大出力レベルを上げると共に2次歪みを減らす回路構成をとっており、ソースにLOCAL信号を入れるようにして48.005MHzのアッパーIFにてフィルタリングします。
 この後3SK74のAGC付きIFアンプを設けていますが、強入力対策のためミキサの前にアンプを持たない構成は感度をぎりぎりに抑え妨害特性を重視した潔い設計だと思います。このトランシーバよりKENWOOD表記になっていますね。
以下の参考文書に全体の回路図が記載されています--------------------------



MRF255(MOS-FET) 2M~60M Power AMP

MRF255(MOS-FET) 2M~60M Power AMP

MRF255というMOS-FETを使った応用例の2MHz〜60MHz 100Wのパワーアンプです。アマチュア無線のHF〜50MHzバンドまで出力出来るリニアアンプに使用されています。 回路はトランスでフィードバック(NFB)されて周波数特性を改善されています。電源は 12V程度で十分動作しますが、リニアリティ、3rdIMDに対してはドレイン電圧が高いほうが有利でしょう。下記の本に記載されていた回路図を参考にしました。



TRIO T599 Modulation Unit

TRIO T599 Modulation Unit

TRIO(KENWOOD) のソリッドステート化した(ファイナル・ドライバは真空管でしたが)HF送信機のSSB変調部です。Blogの負帰還のはなしで紹介したような2石の直結アンプで音声信号を増幅します。この前に1石のマイクアンプがあり、MIC Gainボリュームを経て音声が入力されます。LOCAL発振は水晶発振器+バッファで CW,USB,LSB で切り替えた周波数が入力されます。変調器がゲルマニウムダイオード(1N60)のリングダイオード変調器で 音声信号をLOCAL信号でスイッチングしてDSB変調します。音声入力部分はスイッチがあって、SSBではこの回路ですが、AMとCWではキャリアレベルボリュームに繋がりDCが加えられます。AMの変調はこの部分でなく後段のIFアンプのゲインを変えることによって実眼されています。


UHF VCO

UHF VCO

セミリジッドケーブルを使ったUHFのVCOです。周波数は 180MHz〜360MHzと広帯域に可変できます。共振部分がセミリジッドケーブルなので固く、基板にハンダ付けするので、振動に対して有利です。ケーブルの外皮を帰還用に使っていますので周波数に対して発振レベルが比較的安定しています。電源にはリップルフィルターを使ってノイズに対しても安定にしています。以下の書籍の記事を参考にしました。



FM トランシバー PLL

FM トランシバー PLL

FM トランシバーの PLLシンセサイザ回路です。周波数は 398〜440MHzとUHF帯なので実際はもっと可変範囲があると考えます。PLL ICはポピュラーな MB1504で、出力にトランジスタ2個を使ってチャージポンプ回路を構成しています。さらにコントロール用のループフィルタは多段で構成されており、コントロール電圧が急激にかわるときにフィルタ回路をバイパスさせてスピードアップさせるダイオード回路を構成しています。
 発振回路はFETのゲート接地で出力には 0.5pFという小さな値でカップリングしています。VCO回路はノイズ低減のためリップルフィルターを使っています。


YAESU FT101Z VFO

YAESU FT101Z VFO

YAESU FT101Z のVFOユニット回路です。FT101Bでは 8.7〜9.2MHz だったVFOの構成をスタンダード?な 5〜5.5MHz として、ベース接地の発振回路を採用しています。このVFOと水晶の局部発振回路をミックスしてローカルとしています。PLLを採用していないためスプリアス対策でしょうか、出力にLPFを設けています。使っているトランジスタも当時普及している 2SC372 や 2SK19 など、コストダウンと共に性能の安定したものをうまく選択していたようです。


Opamp VCO

Opamp VCO

 電流帰還型OP AMPを使用した、コルピッツ型の発振器です。
出力振幅を一定にするために共新回路のコイルのホット側からダイオードでクランプして振幅を制限しています。電流帰還型OP AMP のゲインを決めるために 330Ωと 1Kで増幅度を決定しています。50Ω負荷で 1Vp-p程度を出力していますが、-IN と GND間に 100Ω程度を入れると3Vp-p 程度まで出力を上げることが出来ます。
 本回路は『珠玉の電気回路200選』
記載の記事を参考にしました。


YAESU FT757 Power AMP

YAESU FT757 Power AMP

YAESU が 1986年発売した HFトランシーバーの 100W PA部の回路です。
回路構成は ICOMと似ていますが、ベースバイアスにまず安定化電源を使い、その後 0.7V程度を生成する回路にしています。電源ノイズや変動をきらった設計だと考えられます。送信周波数は 30MHzまでなのでコレクターベース間の帰還で周波数特性を補正しているようです。出力変換トランスの特性からか、ファイナル部は高域の帰還を減らしているようで、帰還ラインにコイルが入っています。


ICOM IC756 Power AMP

ICOM IC756 Power AMP

 1999年11月に発売された ICOMの HF トランシーバーのパワーアンプ部です。
国産のトランジスタを使い 1.8MHzバンドから 50MHzバンドまで 100Wのリニアアンプとして製作されています。サイズのためドライバ部とファイナル部ですが、両方ともプッシュプル構成で2次歪みを下げ、ドライバは抵抗とコンデンサーでコレクターベース間に帰還をかけています。ファイナルは出力に帰還コイルを設けてベースに帰還しています。AB級動作のためベースにはダイオード1本分の電圧を生成させて加えていますが、ファイナルは電流が大きいためエミッタフォロワーで電流増幅していますが、そのためB-E間電圧がドロップしますのでダイオード2本で適正な電圧を作っています。


TS820 VCO Unit

TS820 VCO Unit

TRIO のトランシバー TS820のVOユニットです。全部で 11 のVCO発振回路をバンド別に切り替えて IF 周波数 8.83MHz に対して上側の Localとして 10.63MHz 〜 38.63MHz を発振します。切り替えに1S2588というスイッチングダイオードを使ってソースで切り替えています。各発振回路の電源部の電圧を切り替えることでVCOを切り替えています。他に VFOとしては R-599で定評のある同じ回路を使用しています。


2.4GHz VCO

2.4GHz VCO

GHz時代の高周波回路設計 に例として上げられた VCOの回路図です。マイクロストリップラインを使った共振器で 2.38GHz〜2.49GHzを発振します。出力レベルは2.45GHzを越えるとやや下がりますが、+1.5dBm程度は出ています。この周波数帯で Q の高いバリキャップが重要ですが、ここでは 1SV239を使っています。他にVCO全体を振動やノイズから守るようなノウハウが必要ですね。


ICOM IC-730 VCO

ICOM IC-730 VCO

ICOMの1981年4月に発売されたソリッドステートトランシーバーの普及価格機のVCOで、133〜138MHzという高い周波数で製作されています。実際はこの出力を1/10にして、クリスタルの発振器とミックスされて1st Localとして使用しています。コルピッツ発振回路をFETで作成され、1PFという小さな値でバッファーのトランジスタに接続されています。バリキャップに繋がるコイルは電源からダイオードで繋がっていることから、温度補償の目的だろうと思われます。発振段の電源は22kと470uFという大きな時定数でフィルタされていますので、電源ノイズ対策だと考えられます。


YAESU FT101B VFO

YAESU FT101B VFO

YAESUが1970年に発売したトランシーバーFT101の後継で、1973年に発売された FT101BのVFO回路です。2SK19という当時ポピュラーなFETを使ったクラップ発振回路です。本機はPLLなど使用せずに2連のバリコン(可変コンデンサ)のみで周波数合わせをするため、コイルはGND側には配置していません。記載されている容量から考えて、コイルはかなり小さいインダクタンスであったと考えられます。バリキャップはロックのためでなく周波数微調のために使われています。


TRIO JR-599 VCO 5MHz

TRIO JR-599 VCO 5MHz

トリオ(現在のKENWOOD)が1969年それまでの真空管を使った受信機から、オールソリッドステート(なつかしい響き)で小型化して発表した受信機のJR-599のVFO部の回路です。これは発表当時回路図が秘密にされたりして、ちょっと興味があったセットです。それ以前の TS-510などから VFO部はトランジスタ化されていましたが、3SK22というデュアルゲートFETを使っています。周波数が 4.9MHz〜5.5MHzと比較的低いことから安定ですが、回路図を見るとクラップ発振回路のコイルに並列にいくつものコンデンサーが入っていますが、温度補償用ではないかと考えられます。当時は電源回路もトランジスタを4個ぐらいしか使わないディスクリートの安定化電源回路で組んでいたので、電源には特別なリップルフィルターなどは使っていません。ICを使っているとありますが、アナログ部分ではIFアンプのTA7047Mだけですね。


MRF255

MRF255

シングルで55W出る MOS-FET 。
ソースが両側に出ています。