GaN HEMT2本をセミリジッドケーブルを使ったバランで、プッシュプル構成した、1.3GHz 200Wアンプの回路です。マイナスのゲートバイアスが必要なので各々オペアンプを使ったバイアス設定回路を使っています。ゲートバイアスは通常-1V程度カットオフに-3V程度必要なので可変出来るようにしています。ゲートにはインダクターと抵抗でバイアスを供給しますが、狭帯域の場合は空芯コイルだけで問題ないでしょう。ドレインは空芯コイルで構成します。広帯域のアンプの場合は空芯コイルとトロイダルコアに巻いたコイルを直列にして使います。デバイスは10W〜100W程度まで使用できますが、バランを使ってバラン側は25Ωなので、10Wぐらいのデバイスはそのままのインピーダンスで整合できますが、それ以上は入出力インピーダンスによってストリップラインの幅や長さを調整する必要があります。 
 この回路の工夫してある点はバイアス回路の電源が-5Vだけで済んでいる点です。レールツーレールのオペアンプをうまく利用しています。