YAESU FT 0ne のミキサー部です。ダブルバランスドミキサーを NECの4個組みのショットキーバリアダイオード ND487C2-3R を使って構成しています。ミキサーは送受兼用するので、ダイオードスイッチが使われていましたが、その部分は省略してあります。
 DBMの使い方で重要な点は、全ての端子がきちんとインピーダンスにマッチングした状態で使う必要があることです。マッチングしないと相互変調やダイナミックレンジなど理想的な特性が得られません。この回路では入力とローカル入力にアッテネーターを入れてマッチングの不整合に対応しています。またマッチングが悪くなる大きなデバイスとしてIFのフィルターが上げられます。フィルターの通過帯域は良くてもそれ以外の周波数はほぼ全反射になってしまうので、IFフィルターを直接繋いだ場合にミキサーのイメージ周波数などが全反射してミキサーに戻り、さらにスプリアスなどを生じてしまう悪影響があります。このセットでは間にゲート接地のバッファアンプを入れてこの問題を解決していると思われます。