トラブル対策

2025年12月 5日 (金)

PIC16F1823 EEPROM のはなし

PIC16F1823 EEPROM のはなし とは

PIC16F1823 の開発が佳境に入って、そろそろ設定値をメモリ(EEPROM)に書いて保存する機能をつけようかと思って実装すると、どうもうまくかけていないようだった。プログラムは MPLABX -IDE の MCCというライブラリを使うだけなので簡単!と思っていたらそうでもなかったのでここに備忘録として書いておく。

1)使うルーチンは 

  void NVM_Initialize(void) 
  eeprom_data_t EEPROM_Read(eeprom_address_t address)
 void EEPROM_Write(eeprom_address_t address, eeprom_data_t data)

 の3つでいけるかと思っていたが、もしや書込準備が出来ていなかったのではと思い

 bool NVM_IsBusy(void)

 でチェックするようにしたが、これでもダメ。ちゃんと OK になって書込ルーチンを実行している。

2) 仕方が無いので、デバッグで、書込ルーチンでステップ実行した。

 どこも止まっていたり、エラーが出ているようでは無く最後まで実行していた。
 しかしながら、読んでも 0xFF とEEPROM の初期値が出るだけ。

3) 初心に戻って、データーシートの EEPROM 書込の部分をみると。
Scrshot-20251205-85536
 おおっ! 懐かしい秘密の言葉 0x55、0xAA があるではないですか!
 確かにデバッグ中に同じアドレスに何か書いていたけど、0x00 だったので、クリアかな?と思ってスルーしていた..
  不用意にプログラムが暴走したりして誤ったデーターが書込まれないように、こんなプロテクトがありましたねー確かに。

4) ではどうやるのかな?と見ていくと

  void NVM_UnlockKeySet(uint16_t unlockKey)
  {
     unlockKeyHigh = (uint8_t) (unlockKey >> 8);
     unlockKeyLow = (uint8_t) unlockKey;
  }

  ってのがありました。でもこの 引数 unlockKey はどこだ...と思って探すと

  nvm.h の中に

   /**
   * @ingroup nvm_driver
   * @def UNLOCK_KEY
   * Contains the unlock key required for the NVM operations.
   */
  #define UNLOCK_KEY (0xAA55U)

 とありましたよ、0xAA55 がね

 使用するときは、直前にこのルーチンを読んで、終わったらクリアするのが正しい使い方のようです。

 めでたく、保存が出来るようになりました。
 0xAA と 0x55 はビット反転のペアデータですね。
 EEPROM とか Flash メモリーにはよくある話でした。
 すっかり忘れてた...

 

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2025年9月18日 (木)

割り込みの話

割り込みの話とは

行列に割り込む、あの割り込みではありません。

マイコンの機能で、外部信号や、タイマーなどによって通常のプログラム制御の流れから飛び出して(割り込む)処理を行うことです。
大昔のプログラムでは、CPUの機能で割り込み種類によってプログラムのテーブルにある順番で処理ルーチンのアドレスに飛んだり、飛んで実行する時にそれまでのCPUのレジスタを自動的にスタックといって、RAMエリアの高位アドレスにある部分に退避したり、戻る時に自動的に元のレジスタに戻す機能がありました。しかしながら、変数として RAMを使いたい場合は自分でスタック上にRAMを確保したり、この部分はマシン語(いわゆるアッセンブラー言語などで)書かなければならなかったり面倒でした。

ところが最近のPICのようなCPUの開発環境では、ライブラリーに従って記述するだけで、C言語で書けちゃうので、今回の割り込み機能は

1) ポート2箇所(PortA2,A3)の立ち上がりエッジで割り込み
2) タイマー0でオーバーフロー割り込み
3)タイマー2の比較機能でカウント一致割り込み

という贅沢な割り込み機能で動作しているのですが、どうも1)の割り込みが交互にくるはずが、時々変なタイミングでかかってしまうのです。
ポートのエッジ検出なのでノイズか、誤動作かとオシロで見ても波形には出ていないので、ここ1ヶ月ばかりハード的なフィルタやレベルの調整を行っていましたが、まだ時々出てしまうのでした。

動作の仕組みとしては 2)のオーバーフロー割り込みの後に 1) の割り込みが交互に来るはずなので、
  2)のタイマースタート時に1)の割り込みOFFにして
  2)のオーバーフロー割り込み後に 1)の割り込みを許可して
  1)の割り込みを待つ
という仕様なのですが、ノイズ対策したのちはほぼ満足した動きになるのですが、ほんの時々 2)の直後すぐ1)が来てしまうのです。他のタイミングでは数mS後なのに、この時は50uS程度で 来るので生成波形がぶれてしまうのでした。

色々ノイズ対策をし尽して、ソフトでどうにかならないかとライブラリのデフォルトの割り込みルーチンを眺めていると、その最終行にヒントがありました。

割り込み発生フラグ = 0 ;  // 実際はフラグレジスタ名のビット

なのでした。

2)のオーバーフロー割り込み中の最後に、 1) の割り込みを許可しているのですが、ノイズなどで発生した信号で、割り込みが許可されていない時に起こったイベントがすでに割り込みフラグを立てていた場合、許可した直後に 1) の割り込みが発生してしまうのです。

 本来、ノイズなどを避けるために割り込み禁止していたのに、ノイズによる誤動作割り込みフラグをクリアしないで、割り込み許可したので、結局ノイズで割り込み起こしていたというわけです。

 

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2025年5月17日 (土)

QSC RMX2450 Power AMP の修理

ここのところ PA AMP の修理が溜まっていて、今回はでっかいトロイダルトランスのある重量級パワーアンプ。

症状は電源ランプが付くが、Signal LEDも Limiter LEDも点かず、スピーカーを繋いで入力入れてもうんともすんとも言わない。

内部を開けて確認すると、電源の ±55Vと ±100Vはきちんと出ている。どうも回路図を入手して見ると、オペアンプの電源±15Vは基板内で作っているようなので、入力のオペアンプの電源をチェックすると+1.6V / -0.8V と全く来ていない。色々回路図を見ていくと電源投入ノイズや温度保護やファン切れなどの回路は大胆にもこの±15Vをトランジスタでショートして動かなくしているようだ。保護回路の部分は以下。

Scrshot-20250517-162306

電源が正常に投入されれば、D1を通じて交流 55Vが通ってLED(LD1)を光らせ、C7,R1を通って C8 を充電し、Q4が立ち上がりからマイナス 100Vからの一番下のJ204が繋がっているラインに引っ張られていたのをプラス方向に押し上げて Q4 OFF ,Q5 OFF となって動作が始まる回路だと思われる。それで C7 や C8 が容量抜け? R1が切れている?などと想像してチェックしても部品は大丈夫。ファンはちゃんと回っているしあとは...と、あとは R4,R7の温度センス用のサーミスタぐらい。

ここで、ジャンパの J204_x と J104_x とあるのが、 CH1 ,CH2の両方の基板を繋ぐジャンパのコネクタだが、ちゃんと繋がっているかチェックしてみるとどうやら J204_9 とJ204_8 が導通が無い。普通ならサーミスタの抵抗値があるはず...

 と思って基板上ラインを追っていくと表パターンの入力ボリュームの基板とりつけ端子近くでパターンが溶断している。はて..と思ったがこのラインは 内部マイナス100Vラインなので、ボリューム取り付け端子の GND との間に金属ゴミでも混入してショートしたのでは無いかと考えられる。切れたパターンを裏面で修復して、めでたく保護回路は復帰した。

結構重いアンプなので苦労したが立派な音が出て一安心。

 

 

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2025年5月14日 (水)

behringer DCX2496の修理のはなし

ずいぶんご無沙汰しました。今年は確定申告直前に入院したりで、ごたごたしましたがなんとか元気でやっております。本年もよろしく。

behringer DCX2496 とは、PA界隈では結構有名なデジタルチャンネルデバイダーで、3CH入力を DSP で 6CH 出力に周波数で分配したりする装置で、これまで数台オペアンプを交換したり、コンデンサーを高品質な物に変えたり改造したことのあるセットです。

今回の修理は、チャンネル出力が1ヶ所だけ音が小さいとのこと。動かしてみると確かにCH6が小さい。半分ぐらいだが歪みなしに音は出ている。
オペアンプの周りの抵抗が劣化したか、分圧抵抗が劣化したかとオシロでレベルをあたったり、テスターで抵抗値をみたり、OP-AMPを交換したりしても改善しない。信号は普通に来ているがレベルだけが小さい。DSP後 D/Aのアナログ出力直後のコネクタ端子では問題なくレベルが来ているし、パネルのレベル出力は正常に出ている。

仕方がないので、回路図をWEB で検索。以下のものを見つけた。

Scrshot-20250514-221024

IC6は表面、IC17は裏面に実装されている。オシロで他のチャンネルと比較しながらあったっていくと初段の帰還抵抗 R33の出力側が他のチャンネルと比べてレベルが低く、入力側が他のチャンネルがレベルゼロなのに対し、波形が出ている。ここは反転入力端子なので、入力と出力の反転場所が繋がる場所、シーソーで例えられる固定された場所なので、本来信号ゼロのはずである。

でも信号は来てるし、レベルが低いだけなので ナゼ?と考え込んでしまった。

で、何が原因だったかというと、ここへ R56 を通じて D/A から来るコネクタ端子から繋がるべき信号線が途中で断線していたのでした。
たぶんコネクタの下あたり基板最外周のミシンカットのすぐ近くの線なので最初から切れかかっていたかもしれません。

なぜ、レベルが低いだけで動いていたかというと、ちょうど R33だけになっていたので、本来差動増幅すべき動作が、マイナスが来ないで、プラスだけだったのでそのまままバッファ出力動作をしていた訳で、R33の入力側はプラス入力と同じレベルを示していたということです。
オペアンプの反転増幅回路とバッファ動作との良い勉強になりました。

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2024年12月 9日 (月)

Nifty への無差別フィッシングメール

私は Nifty の初期からのメンバーで、英字3文字+数字5桁@nifty.ne.jp のメールアドレスを持っている。
このアドレスは、コンピューター作る無差別アドレスメールを受けやすいので、凝っているフィッシングメールは送信者のアドレスにも偽装して送り、まるで自分のアドレスを乗っ取られたかのようなメールもしばしば来る。

 ここ最近来るのは、巧妙に送信先アドレスを変えて送ってくる JA になりすましたメールが多い。
今まで来ているのは

JAネットバンク .....正規アドレス info@janetbank.jp
   

詐欺メール

no-reply@odlswbnfbkyq.com
no-reply@tongyunhr.com
no-reply@phudzb.com
no-reply@gaddysdoorservice.com
no-reply@khidmatfamily.com
no-reply@lwprrocks.com
no-reply@feasterly.com
no-reply@weidetiyu-bevitor.com
no-reply@jeffchanmusic.com
no-reply@vrjinxing15fencai.com
no-reply@odlswbnfbkyq.com
no-reply@shanmuhy5041.com
no-reply@awardcreation.com
no-reply@fyzgq.com
no-reply@sveveninglight.com
no-reply@mbahalex.com
no-reply@huatihui-sportss.com
no-reply@bhonbhonlighting.com
no-reply@lwprrocks.com
no-reply@gudodh.com
no-reply@ihoqhtyivv.com
no-reply@gzyili.com
no-reply@kagamaga.com
no-reply@youxuanmall0543.com
no-reply@tcmods.com
no-reply@kalvikbuilders.com
no-reply@ptdnx.com
no-reply@shanmuscxx5557.com

だいたい、件名に
※要返信 登録個人情報再確認のお願い
とあるくせに、返信アドレスが no-reply@xxx   になってるのが変だし

文章始めが

"JAネットバンクつきをご利用いただきありがとうございます。"

ネットバンクつき って何?

と思うし、終わりあたりに

"これからもJAたかつきをよろしくお願いします。"

あたりで「ああ JAたかつき の"たか"を消しちゃったのか?
と思う。

フィッシング先も

ltaila.com とか
aritcochina.com
zzxinyuantai.com

など多岐にわたる。

きっと、大量にこの 3英字+5数字アドレスにメールが送られていると思うので、同じアドレスから大量にメール来た場合に
Nity がチェックする何か新しい対策たててくれないかなぁ

 







































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2024年8月 2日 (金)

SwitchBot スマートプラグ 修理のはなし

SwitchBot スマートプラグ とは?

アプリや Apple HomeKit に対応した、電源ON/OFF ,消費電力モニターなどコンセントに直接挿してスイッチできるものです。

一昨年12月から使い始め、ホットカーペットを夜中にOFF、暖かい日中は OFF などスケジュールして電気代節約に一役買っていました。
特にホットカーペットによっては数時間で自動 OFFになる機種では、連続して使いたい時は一度 OFFしてすぐONすることで、連続使用も可能にしていました。冷蔵庫につけたのは消費電力のモニターで、最大どのくらい消費するのかを調べて、ソーラシステムでの非常時使用の電池容量の目安にしようと、1年以上調べていました。

 そんなつい先日、冷蔵庫を開けると中の照明がチカチカするではありませんか。「あれーバッテリー駆動にしてたっけ?」と自動切り替え機をOFFにして、商用電源に切り替えても同じ。見るとスマートプラグがチカチカしてON/OFFを繰り返していました。

 ネットの情報では、どうやら7月1日までは Switch Bot で同様の症状でリコールしていた製造番号なので、なにやら原因がありそうですね。
さっそく開封してみると、ケース中には褐色の液体の飛散した跡がそこらに...

Img_2151

犯人はこいつでした。

Img_2154 
 680uF/10Vの電解コンデンサーでしたね。何かの具合で高電圧がかかるか、製品自身の不良で圧力がかかって破裂したようです。

 調べてみると、普段は 5V しかかからないので、 10V耐圧で OK だし、温度仕様も -40℃+105℃と問題ないものの、直径 6mm長さ15mmで680uFとは、けっこう無理した大きさではないかと思いますね。470uF/16Vの OSコンに交換してめでたく復活しました。消費電力履歴も残っていたのでパソコンに保存しました。

 まだちょっと心配だけど、しばらく使ってみようと思います。

 

*追記 その後メールでリコール案件を申請していたのですが、 SwitchBot から交換用のものが送られてきました。
*追記2 同時に買ったもう1個のスイッチも同様の症状になりました。やはり不良ロットが混じっていたのですね。
    以下はその写真。まったく同じ症状です。2024/12/9

Img_0163

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2024年3月28日 (木)

ソーラ発電その後のはなし

ソーラ発電その後のはなしとは

 カーポートに1KWソーラーパネルを設置しシールドバッテリー6台パラで2KW 100Vインバーターを駆動したのが 2019年5月なので、はや5年近く稼働しています。といってもメインは事務所の照明と夏場のエアコン駆動がメインなのですが、最近はバッテリーがへたったのか曇りが続くと夜間照明時にインバーターがバッテリー低下のアラームを出すことがしばしばでした。それで、サブ用の リチウムイオン電池 12V100A を使って交互運用してみましたが、なんとなくソーラーパネルが弱っている様子。

 それで、この際別系統で実験しようと思い立ち、100Wパネル2枚と古い実験用 100Wパネルで、冷蔵庫専用の災害時緊急駆動バッテリーシステムをソーラー充電で実験しました。

Img_1917

バッテリーインバーター電源とAC100Vの商用電源を自動で切り替える機器を導入して、バッテリーが電圧下がると自動で商用電源に切り替えるようにしました。しかしながら、昼間のバッテリーの充電時に満充電になって充電電力を捨てるのがもったいないことと、いつもフル充電しておいて非常時にフルに使いたいことを考え合わせると、対象となる冷蔵庫の夜間の非充電時は商用電源に切り替えておき、昼間はソーラーの電力で電気代を節約すればよいかなと考えています。現在は夜間は自動切り替え機器をOFFにして商用電源にしていますが、ソーラ充電器の機能を使えば自動でできそうな感じです。数日間の実験でちょっとリチウムイオン電池1個では夜間フルに冷蔵庫保持は難しいことが判り、冷蔵庫負荷時は最大100W程度消費するので 12V 100Ah = 1.2KWh  100Wで12時間とギリギリでは無いかと思い、2個に追加。ソーラパネル自体も定格 100Wというのは最大であって、冬の日中晴天でも 70%ぐらいしか発揮できない様子。おいおい追加していきます。

 そして、屋根に登ったついでに旧 160Wパネルを点検すると、現状 6枚を並列で使っているのですがなんと2枚しか動いていない!
そのうち3枚は接続コネクタの内部の端子カシメ部分で断線していました。なんとなく錆びて切れた様子。そのなかで1台がひどくて接続コネクタもおかしいし、配線が出ているボックスの中まで水が浸入したようで、中の配線のカシメ部分で断線していました。逆流防止のダイオードもボロボロになるくらい。他のパネルは大丈夫だったので、このパネルのパッキンがダメだったようです。

Img_1944

配線にカシメ直してビス止めするように修復して復帰しました。最近の晴天時に充電量を計測すると 22V 30Aぐらいなので 660Wほど出ているので初期には戻ったようで一安心。やはり長期使用時は錆と水混入に注意が必要ですね。

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2024年2月29日 (木)

シリアル通信トラブル集( インターフェイス2024年3月号)のはなし

シリアル通信トラブル とは

かつて I2C などのトラブルについて多く書いていますが、最近のインターフェイス誌3月号の記事にも感心するものがありました。
特集でシリアル通信のトラブル、しかもハードについて多く書いてある書物はあまりないかと思います。

81aiqzym3l_ac_ul320_
すこし引用すると
[電気回路一般編]

1) 活線挿抜時の通信異常とラッチアップ
 AC電源機器同士の接続時の GND の大切さなど

2) 論理レベルの違いによる通信異常
 入力しきい値、レベルシフトの接続

3) ノード間の電源/GNDの差異
 ノード間の GND 電位差

4) 長距離を引き回すと、ノイズやクロストークで通信がおかしくなる
 電源線に乗る電流ノイズ・クロストークなど

[ハードウェア編]

5) UART 通信線からの逆給電トラブル
 電源OFFしても、マイコンが動作し続ける??

6) プルアップを付け忘れた
 I2C 動かない!

7) クロックストレッチ非対応コントローラー
 I2Cのクロックストレッチに対応してなかった..

8) クロック周波数が低くなる
 バスの静電容量が大きかったり、プルアップ抵抗が大きいなど
 波形の立ち上がりが遅すぎる場合

9) 終端抵抗の付け忘れ
 RS485  や CAN など短いケーブルで大丈夫だったけど現場で NG

その他、ソフトウェア編ではACK がこない、リピートスタートが必要だった、SDAラインのスタックなど
参考になる記事が多かったですね。

 

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2023年11月16日 (木)

パワーアンプ PROTECT故障のはなし

パワーアンプ PROTECT故障のはなしとは

 修理依頼の RAMSA WP-MP5 という、マイク入力・グライコ・コンプレッサー付きの多機能のモノアンプなのですが、PROTECTランプが付いて動作しなくなったというもの。試しに繋いでみると、なんと普通に動作している。「なんだー大丈夫じゃん」と思って信号を加えてスピーカーで聞いていると突然 PROTECT ランプがついて無音状態に。しかたがないので上蓋を開けてチェックするが、よくあるスピーカー出力のDCもれプロテクトじゃないかなと思って測って見ても 0V で問題ない。プロテクトランプの配線をたどっていくと、1つの経路はスピーカー ON/OFFのリレーをドライブするトランジスタに。もう一方は TA7317P というプロテクト用のICにたどり着いた。さっそく WEBでデーターシートを見ると、

Scrshot-20231116-213437

この使用例が参考になった。どうも 1Pin 2Pin 3Pinが制御入力で、6Pinがリレーを駆動しているようです。 7Pinは電源 ON時のミュート用の時定数を作っているようで、電圧を測ると 1Pin 0.12V  2Pin 0.1V 3Pin 0.05V とほとんど問題無いはず。各々の入力はトランジスタなので最低 ±0.6V程度になると ONするはずです。試しに 1Pin と GNDをショートさせると、普通にリレーが動作して立ち上がります。

 「電圧 0.12Vじゃ問題無いはず...」と思い、オシロでチェックすると、何と 1Pinに電源からマイナス電圧を加えている 100kΩの先がマイナス側だが、ほとんど矩形波になっていた。ここには 1uF が入っているはずだが、どうも容量抜けのようだ。とりあえず 0.47uF/100V のフィルムコンをいれると、波形がリップルを含んだぐらいのマイナス電圧になり、正常に動作するようになった。

 結局 テスターで電圧を測ると矩形波の中間電圧になるので 0.12V なのだが、瞬間的にはプラスになるのでここのトランジスターが ON してしまっていたようだ。やはりオシロで見るという事は結構大事では無いかと、再度確認した。

 フィルムコンを正式に半田付けして完了。電源 OFF 時のミュートも正常にかかるのを確認、エージング試験して修理完了。

 参考までに TA7317P の内部回路を以下に記録しておく。

Scrshot-20231116-213448

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2021年5月24日 (月)

ダイナミックマイクのロー抜け修理のはなし

ダイナミックマイクのロー抜けとは?

その1)古い、エレクトロボイスの RE-20 というビンテージマイクを預かって「治るなら修理して欲しい」とのこと。
症状は「コマ落ち」なる振動板の内側のイコライザーになっているプラスチックの円盤が、接着剤の劣化で外れて動き、マイクを動かすと振動板にあたってとてつもない爆音ノイズを出す症状がまず1つ。

 オーナーに断って、「振動板をカットしないと内側にあるコマ(イコライザー)を外せないので、多少の(結構大きいかも)特性劣化は勘弁」してもらって、使える程度に直そうと考えた。初めは接着剤を垂らすぐらいで止まるかと思ったが、内部に空洞があり、接着する面積が少ないので、一旦外さないと接着できないことが判り、さらに振動フィルムをカットしてこの問題に対処した。 Img_0201

コマを固定して、振動板を接着剤で端面のみ薄く接着し転がる音の爆音はなくなったので、テストしてみると低音が全然出てない。
どうやら、振動板についている振動コイルと内側の磁石との隙間に、ウレタンの分解した物やゴミがつまって外部の音、特に低音が拾えなくなるいわゆる「劣化の定番 ロー抜け」になっているようだ。

 対策1.しょうが無いから、まずスピーカーを近くで 50Hzぐらいで大音量で鳴らし、振動させれば動くようになるかと思い、数時間やってみたが、全くの効果無し。目で見ても振動板が動かないし、ちょっと無理だと諦めた。

 対策2. 発想を転換して「ダイナミックマイクって、スピーカーと同じ構造じゃん」とはたと考え、おそるおそる低周波発振器をユニットに繋いで鳴らしてみた。実際の音のあまり出ない領域 20Hz から 500Hz ぐらい動かして振動板が震えたり、共振音がするところで数時間放置してみた。こいつはちょっと効果があったみたいで、人の声がドナルドダッグだったのが、人間ぽくなってきた。でもまだいまいち...

 対策3. 今度は発振波形を正弦波でなく勢いのある矩形波にしてみたら、やたら大きな音で鳴ったので(マイクが鳴るというのも面白いが...)この波形で超低周波 5Hz で動かしてみた。すると振動板がポコポコ上下に動くのが判るくらい動くので、「しめしめ」とこの状態で6時間ぐらい動かしてみた。

 このマイクは内部ユニットをケースとウレタンスポンジに入れて止めてあるだけなので、奮発して高いウレタンを使ってケースに入れて組み立ててみた。
 基本的に単一指向性ユニットなので、きちんとケースに入れないと音質が判らなかったが、組み込んでテストしてみるとまだちょっと低域が足りないみたいだが、ボーカルとしてはどうせLOW CUT するので、まぁこんな物かと思って「改善品」として納入。はじめの爆音ノイズからしたら使える程度にはなったかと思う。

その2)また、外の人から ロー抜けの、鯨マイクなるZENNHIZER MD421 なるマイクがやってきた。

Img_0339 

今度は修理前の特性を取っておこうと、ヘッドホンに密着させてホワイトノイズで測定したのがこの写真。

Scrshot-20210209-115510

500HZ 以下が素晴らしいほどLOW CUT されていて、100Hz で 20dB 以上落ちている。50Hz以下はヘッドホンの実力もあり、あまり正確では無いかと思うが、全く出ていない。

 このマイクに前回と同じように、対策3を行った。今回は内部ユニットを出して振動状況を確認しようと思ったが、ユニット外すネジがシリコンゴムの様な物で止めてあったので、外して同じようにシリコンゴム加工出来ないので、外すのは止めてもっぱら音を聞きながら最小限のドライブで振動させるようにした。

 次の写真が 6時間後の特性(ヘッドホンの出力レベルの違いで、スケールがちょっと狂った)

Scrshot-20210221-102302

500Hzからダラ下がりだった特性が、200Hzぐらいに盛り上がりを見せ、100Hzも 対500Hzでは ほとんど変わらなくなった。
50Hzぐらいも500Hzとくらべても 10dB 程度の下降でヘッドホンの特性が出ているのかもしれない。
 AudioTechnica のマイクと比べるとまだLOWが出ていないようだが、こもりがなくてすっきりした音なので、これはこれで良いのかなと思う。

 その後 24時間ぐらい上記対策3とエージングしてみたが、特性的にはあまり変化無かった。

総じて、ムービングコイルの固着による LOW 抜けは完璧にではないが、使えなかったマイクがボーカル用程度には使えるように復活出来たので、世の中のもったいないLOW抜けビンテージマイクの復活には貢献できるかなとおもった。

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