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2025年5月

2025年5月17日 (土)

QSC RMX2450 Power AMP の修理

ここのところ PA AMP の修理が溜まっていて、今回はでっかいトロイダルトランスのある重量級パワーアンプ。

症状は電源ランプが付くが、Signal LEDも Limiter LEDも点かず、スピーカーを繋いで入力入れてもうんともすんとも言わない。

内部を開けて確認すると、電源の ±55Vと ±100Vはきちんと出ている。どうも回路図を入手して見ると、オペアンプの電源±15Vは基板内で作っているようなので、入力のオペアンプの電源をチェックすると+1.6V / -0.8V と全く来ていない。色々回路図を見ていくと電源投入ノイズや温度保護やファン切れなどの回路は大胆にもこの±15Vをトランジスタでショートして動かなくしているようだ。保護回路の部分は以下。

Scrshot-20250517-162306

電源が正常に投入されれば、D1を通じて交流 55Vが通ってLED(LD1)を光らせ、C7,R1を通って C8 を充電し、Q4が立ち上がりからマイナス 100Vからの一番下のJ204が繋がっているラインに引っ張られていたのをプラス方向に押し上げて Q4 OFF ,Q5 OFF となって動作が始まる回路だと思われる。それで C7 や C8 が容量抜け? R1が切れている?などと想像してチェックしても部品は大丈夫。ファンはちゃんと回っているしあとは...と、あとは R4,R7の温度センス用のサーミスタぐらい。

ここで、ジャンパの J204_x と J104_x とあるのが、 CH1 ,CH2の両方の基板を繋ぐジャンパのコネクタだが、ちゃんと繋がっているかチェックしてみるとどうやら J204_9 とJ204_8 が導通が無い。普通ならサーミスタの抵抗値があるはず...

 と思って基板上ラインを追っていくと表パターンの入力ボリュームの基板とりつけ端子近くでパターンが溶断している。はて..と思ったがこのラインは 内部マイナス100Vラインなので、ボリューム取り付け端子の GND との間に金属ゴミでも混入してショートしたのでは無いかと考えられる。切れたパターンを裏面で修復して、めでたく保護回路は復帰した。

結構重いアンプなので苦労したが立派な音が出て一安心。

 

 

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2025年5月14日 (水)

behringer DCX2496の修理のはなし

ずいぶんご無沙汰しました。今年は確定申告直前に入院したりで、ごたごたしましたがなんとか元気でやっております。本年もよろしく。

behringer DCX2496 とは、PA界隈では結構有名なデジタルチャンネルデバイダーで、3CH入力を DSP で 6CH 出力に周波数で分配したりする装置で、これまで数台オペアンプを交換したり、コンデンサーを高品質な物に変えたり改造したことのあるセットです。

今回の修理は、チャンネル出力が1ヶ所だけ音が小さいとのこと。動かしてみると確かにCH6が小さい。半分ぐらいだが歪みなしに音は出ている。
オペアンプの周りの抵抗が劣化したか、分圧抵抗が劣化したかとオシロでレベルをあたったり、テスターで抵抗値をみたり、OP-AMPを交換したりしても改善しない。信号は普通に来ているがレベルだけが小さい。DSP後 D/Aのアナログ出力直後のコネクタ端子では問題なくレベルが来ているし、パネルのレベル出力は正常に出ている。

仕方がないので、回路図をWEB で検索。以下のものを見つけた。

Scrshot-20250514-221024

IC6は表面、IC17は裏面に実装されている。オシロで他のチャンネルと比較しながらあったっていくと初段の帰還抵抗 R33の出力側が他のチャンネルと比べてレベルが低く、入力側が他のチャンネルがレベルゼロなのに対し、波形が出ている。ここは反転入力端子なので、入力と出力の反転場所が繋がる場所、シーソーで例えられる固定された場所なので、本来信号ゼロのはずである。

でも信号は来てるし、レベルが低いだけなので ナゼ?と考え込んでしまった。

で、何が原因だったかというと、ここへ R56 を通じて D/A から来るコネクタ端子から繋がるべき信号線が途中で断線していたのでした。
たぶんコネクタの下あたり基板最外周のミシンカットのすぐ近くの線なので最初から切れかかっていたかもしれません。

なぜ、レベルが低いだけで動いていたかというと、ちょうど R33だけになっていたので、本来差動増幅すべき動作が、マイナスが来ないで、プラスだけだったのでそのまままバッファ出力動作をしていた訳で、R33の入力側はプラス入力と同じレベルを示していたということです。
オペアンプの反転増幅回路とバッファ動作との良い勉強になりました。

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