BOSE Power AMP 1701 の修理の話
BOSE 1701 とは
アルミ筐体の小型でずっしりとくる、BOSE社のパワーアンプです。
1701は初期のもので、ウォークマンなどと繋げて使うようにDC6V200mA の出力ジャックも付いています。
入力は RCAジャック High / Low レベル対応で、後の 1705ではここが片方プリ出力となったり、1701でのステレオ・モノ切り替えのスイッチが、繋げるスピーカーを選択してイコライジングを変えるスイッチになっています。
とここまでアンプの紹介ですが、修理の内容は片チャンネルが音が歪むというモノ。確かに片方は歪んでいるし音が小さい。
オシロで見ると、スピーカーを繋げないと正常な方とほぼ同じ波形だが、スピーカーを繋ぐとマイナス側には振れず、クリップする波形でした。
中を開けて ICを見ると STK4183 とありました。ネットでデーターシートを探してピン配置を確認。
正常側の Pin5 から Pin7には導通があるのに、 Pin 12から Pin11 には高抵抗となっていて、やはりこのICの片側が破損しているようでした。Pin12とPin11との間に 100Ωぐらいの抵抗を入れると、歪みが良くなるので、出力ショート状態か、誤って電圧をかけてしまった可能性があります。このセットは保護抵抗や発振止めコイルなどいっさい省いてますから。1705からは出力リレーがついていますので、少しは安心かな? ICを外して表面をよーく眺めると、確かに中央から悪いCH側が膨らんでいるよう。横からの写真でも膨らんでいるのが判りますね。
STKと4813の間あたり。
とりあえず、入力側のコンデンサーをオーディオランクに交換。4700uF/35Vの電源用電解コンも 4700uF/50Vに交換してリップル対策の加工しておきます。あとはオークションでゲットした ICが届くのを待つばかり。
BOSE1701は初めてですが、 1705 は6台、1702 は4台修理しましたが、ボリュームのガリの症状が一番多い。電源スイッチ破損とかスピーカー端子破損なんかも多いですね。コンパクトなのでいろんな場所で使うせいか、キズが多いのもこのモデルの特色。何台かは全塗装したけど POWER とか VOLUME 表示が消えちゃうとちょっと寂しいです。
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