大型 7セグ LEDの表示のはなし
大型 7セグ LEDの表示のはなし とは
読者からの質問で、大型 7セグ LEDの表示方法について質問があったので、簡単に基礎の部分を書きます。
7セグメントLEDとは、主に数字を表示するためのいわゆる「8の字」の表示 LEDで、バックトゥ・ザ・フィーチャーなどでの時間移動の表示にずらりと並んでいる、時計や時間表のに使われるやつです。随分昔からある表示器なので、いろいろ工夫されていますが、多桁表示についてはダイナミック表示など配線や駆動回路を簡単にしたものがあります。ここでは簡単に「大型LED」について書いてみます。
下の図は左側に表示LEDのaからgまでのセグメント(赤色)とその位置を
右側にLEDの内部回路、下側に駆動回路例を書いています。
大型LEDは通常の1つのLEDを数個直列に並べて面積を稼いでいます。こうすると流す電流は少なくて済むのですが、1つの赤色LEDは約2Vくらい電圧が必要なので、3つでは6V以上の電圧が必要になります。普通のロジックの ICは電源電圧が 5Vぐらいなので、この場合はだいたい8Vから12Vくらいの電圧をかけて使います。図のLEDは「アノードコモン」といって、LEDのプラス側が共通になっています。ですからたとえば1番の 1...Tr ドライブ回路では Trが OFFのときにはコレクタには電源電圧(12Vぐらい)がかかるので、普通の 5Vで使うICは繋ぐと壊れる場合があります。そこで、オープンコレクタという回路でトランジスタで駆動すると、ベースには 0〜5Vの通常のロジック信号が使えるようになります。この1番のトランジスタの場合、ベースに +5Vをかけるとコレクタが ON (CーE間が導通)してLEDが光ります。
2番は直接スイッチで ON/OFFする方法です。7つの端子にすべてスイッチをつければ、それぞれ光らしたいセグメントをONできます。
3番はもうちょっとインテリジェントにするためダイオードマトリックスを使います。スイッチを入れるとダイオードでつながったセグメントが同時につくので、1個で複数のセグメントをつけることができます。ここで、注意したいのがダイオードの繋ぎ方です。当然他の数字の時も同じセグメントを使いたい場合があるので、そちらがONされた時に引きずられないように、ダイオードを使って分離しているわけです。この回路では他のスイッチに繋げるには抵抗とダイオードの間でひき回してダイオードをそこに入れて、スイッチに繋げます。
また、抵抗はどのような役割をするかというと、LEDに電流が流れすぎないようにするためで、例えば電源を 9V として LEDにかける電圧を2Vとすると1つにつき3個なので・約6Vとして、抵抗には 9V -6V = 3V の電圧降下が必要になります。
3Vで47Ωならば 3 ÷ 47 =64mA となります。抵抗には 3V x 64mA =191mWとなりますので 1/4W の抵抗で持ちそうですが、余裕を見て 1/2W ぐらいを使いたいですね。
トランジスタで駆動する場合は、デジタルICのカウンターと7セグメント変換ICなどが使えます。
TC4511BPなどは出力がオープンコレクタなのですが、カソードコモン(ー側が共通で電圧が出力されるタイプ)用なので、本記事の1番目のトランジスタ回路が必要です。また、トランジスタの B-E間に10K程度の抵抗が必要になる場合があります。
https://akizukidenshi.com/download/ds/Toshiba/tc4511.pdf