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2020年12月

2020年12月30日 (水)

最新トラ技と年末年始に読みたい本 3点

 トラ技2012年1月号の特集は”アナログ回路はノイズと闘う”とのことなので、久しぶりにアナログ回路が話題になったので期待して読んでみた。

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トランジスタ技術 2021年01月号


1)オーディオ OP アンプの測定と比較では、ポピュラーなOPアンプや測定されていて面白かったが、私としては測定のために作ったであろう 2Wパワーアンプについて、別の記事でもいいから詳しく載せて欲しかった。OPアンプを比較するための後段のアンプなんだからそれなりに苦労して設計してあるのだと感じるのだが...。
 雑音に関しては、スペクトラム表示でのレベル(オクターブ歪みなど)と雑音、オシロでの波形など、いつも相関関係の説明が欠けているかと思うのだが、どうして出力が低い時がひずみ率が悪く、定格出力に近くなって最低になり、その後大きくなるかを判りやすく説明できれば、ビギナーのオーディオマニアにも受けるのではと思う。
 真空管アンプなんて良いところでも 0.5% 程度の歪みで良い音出しているのも、歪み波形でちょっと理由が知りたくなる。

2) 〜3) はコモンモードの話。OPアンプに関心ない人はスルーしてしまいそうだが、実は差動増幅での大事な話。高速デジタル伝送でも差動伝送がキモになっていると思う。デジタルにも関係づけてくれると、応用が広がる。

5)の電流検出アンプ 6)の低雑音電源の記事は面白かった。出力雑音がスペクトラムで見えるのは判りやすい。ただ、もうちっと実用的な電流の製作記事があったらと思う。

 総じてアナログ屋さん・計測関係向きの記事だったが、「実はデジタルにもアナログ技術が大事」って方向を期待してたのでちょっと残念。
それで、デジタル屋さん・アナログビギナーが年末年始に読んだらいいなというのを紹介します。

 

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電子工作入門以前

PICの書籍を沢山書いている 後藤哲也氏が書いた入門書。前半のアナログ回路の説明が秀逸。本書の半分の170ページぐらい読めば、デジタル関連の技術者が必要な事は判ると思う。1章だけ(70P)でもじっくり読んでほしい。後半は PICの入門書としても判りやすい。

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回路シミュレータでストンとわかる! 最新アナログ電子回路のキホンのキホン

 キホンのキホンと書いてあるが、けっこう応用まで書いてある。特に4-10の電源回路などはデジタル技術者や回路設計者でない人も読んでほしい内容。LTSpice のシミュレーションの記事もいい。

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6502とApple II システムROMの秘密

 これは個人的に思い入れがある APPLE][ の話で大変面白かった。アナログではないけれど、チップセットやビデオドライバがない時代、コンピューターをゲートICで作っていた時代のソフト+ハードエンジニアの ウォズ が書いた Apple][ のファームウェアを解説してあります。
 コンパチ基板を手に入れて、 CALL-151 なんてやってた時代が懐かしいです。
この機械でアッセンブラを覚えたのが、CPU入門のきっかけでした。仕事では HD6803?なんかの8インチのフロッピーが2台ついているマシンでカタコト言わせながら開発してました。

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2020年12月21日 (月)

10GBPS ネットが来た

さいきんWiFi が遅かったり、古い光ルーターの使ってない WiFiが高速 WiFiを邪魔してたりするので、思い切って環境を変えることにしました。

 ケーブルの会社の光回線で、うちまで10GBPSが来ているということなので、先日変更して工事が終わったばかりです。
しかしながら、USB-C ETherアダプタで繋げても 400MBPS あたりで伸びないし、かえって前の回線の方が600MBPSぐらい出るので、ちょっと悩んでいました。おまけに最近買った 11ac のルータがこの 10GBPSのモデムに繋げても動作しないので、おかしいなーと思っていたのです。

 よくよく調べてみると、いわゆる「ギガビット」ってやつは 10M/100M/1000M BPS の通信規格で、10GBPS規格はどうも専用の Ether機器でないとダメのようです。ケーブルもカテゴリ6A か 7 でないと駄目なようです。
 それで、 10GBPS 対応のBuffallo の無線ルーターをAMAZONでポチッとしまして、WiFiで繋げるとようやく 600MBPS程度出る様になりました。しかしながらノートパソコンも WiFi6 でもないので、スピードはいまいちです。
 それならば、MACはどうなんだと調べると、 iMacPro と 新型MacPro は 10GBPS に対応して居るそうです。
ここで、ようやく昨年末手に入れたiMacProが出番となりました。

 2Fの ル-ターから天井裏を通し、1F事務所までCAT7ケーブルを通してやっと、 10GBPSのスピードを確認できました。(といっても半分ぐらいのスピードだけど)Ping 4mS 4GBPS超えで、満足です。softwareアップデートが早い早い..見る見る終わってしまいます。

 さて、これからはNASとのラインを高速化してみようかと思っています。スイッチングハブで 10G/2.5Gを分けれる様なので、古いMacProもUSB-Ether アダプタで繋いでみようかと思います。20201221-104729

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2020年12月19日 (土)

ALL JFET Mic AMP のはなし

 大分前に基板をつくったまま、実装をはじめて抵抗(15KΩ)が足りなくて頓挫していた基板をようやく動作させました。
元々は 無線と実験 2016年4月号の記事にあった フィデリックスという会社が作った特注のマイクアンプ MA8の回路から起こした物です。
マイクアンプ用なので、ファンタム電源の 48Vの供給回路が特種だったのですが、残念ながら今回この電源部は省略して(後付できるから)メインの全段JFET 構成のプリアンプ部を再現しました。というのもこのアンプの前段のデュアル FET 2SK389の入手が難しく、オークションでジャンクのシグマポータブルミキサーから外して再現できた貴重な回路です。

 組み上がって、ゲインを100倍ぐらいにして特性を取りました。出力波形が14V P-P ぐらいまで綺麗に出ているので、ゲインを変化させるとなぜか 10倍ぐらいにゲインを減らしていくと波形が歪んでふらふらするのです。主にマイクアンプ用途のためあまり低いゲインでは高域で発振するようで、オシロのスペアナモードで見たら6MHzぐらいで発振していました。

 全体のゲインコントロールを変えて、100倍程度までは大丈夫のようなので、これで歪み測定などしてみるつもりです。

  この基板は API500 という規格に合うような基板サイズです。

今回はこの辺まで...

Ma8

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