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2017年4月11日 (火)

久々の良本「電子部品大事典」

ひさびさに 3000円もする”トラ技SPECIAL 増刊」を買いました。
電子部品の紹介程度じゃ無いかとタカをくくってましたら、やられました。
手にとって「ソク買い」でした。
 何にやられたかというと、「第五章 抵抗器のやっちまった伝説集」です。
・CMOSロジックの使わない端子を開けっ放しにはしてはいけない
 の解説(これって抵抗器の話なのに?)
・マイコンのポートが壊れる?
 の解説(CMOSの電源 OFF時に入力に電圧をかけると...)
シリーズ抵抗は大切です....のはなし

極めつけは
・抵抗の密集地ではトータルの消費電力を確認する
 抵抗の許容定格には入っている 0.2W 消費で 1/2Wの抵抗ですが、これが四本隣り合っていれば1W近くになるわけです。抵抗の定格は大丈夫ですが、このプリント基板が10年経って、開けてみたら基板が焼けて変色していた...というはなし。
(やっぱり消費電力を下げられないか、分散配置出来ないかをもう一歩踏み込んで検討する力が必要ですね)

コンデンサーの部分でも「7章トラブル対策集」で
・電解コンデンサーの極性を逆にしてはいけない では
 実際に逆接にした実験を行っています。
ここでのポイントは「いきなり爆発するようなことではありません」とあることです。初期に発熱しますが、なんとか動いてしまうのです。そして怖いのは「寿命は1年ぐらいと考えられます」とのことで、ちゃんとチェックしないと出荷後にトラブル...
という、怖い話でした。

最近、この手のトラブルの話がようやく書籍になりはじめたのではないかと思います。経験豊富なアナログ屋さんが次々と退職していく時代の反映かも知れません。
若いエンジニアに是非読んでもらいたい本ですね。

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