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2016年6月 3日 (金)

NCH FETでのハイサイドドライブのはなし

NCH FETでのハイサイドドライブのはなしとは

 前回FETのドライブについて書きましたが、今回は N-CH FETでのハイサイドドライブについて具体的に書いてみます。
この場合気をつける点は、Nch_highsidefet_driver
1)  出力したい電圧よりもドライブする FET のゲート ON電圧以上高い電圧をゲートにかける必要があること。
2) ゲートドライブなので、10V 100mA 程度の電源でよいので、絶縁型の DC/DCコンバーターでも使える。
 実際の回路は
 右が実際の回路です。
一番上は DC/DCコンバーターで 50V電源に 12Vをかさ上げして、62Vとした場合です
 ここで、問題はゲート制御ですが、トランジスタ2石でスイッチとしました。ともにこの場合Vceo 耐圧が62V以上必要です。
 さらに注意しなければならないのが、ゲート電圧の耐圧です。普通の FET は±20V程度なので低い電源電圧ならば良いですが、この場合、OFFから ONさせるときに +62Vがゲートソース間にかかります。これを防止するためにゲートソースにツェナーダイオードを入れます。
 2番目はトランジスタスイッチでなく MOS-Switchを使った場合です。 PhotoMOSSWならば絶縁できますので、12V電源のGND側をソースにつけて、ゲートに +12Vをかけます。この場合はゲート電圧は耐圧範囲内ですが、ドレインが高い電圧の場合、ドレインーゲート容量によっては OFF時などにノイズが回り込む可能性がありますので、安心のために付けています。
 最後はプッシュプル動作の PhotoSwitch を使った例です。
この場合は OFF時にも高速でゲートを遮断できますので、高速スイッチング動作に有効です。
簡単な場合は
簡単に単純に ON/OFF出来ればいいと言う場合は、中央の回路で MOS-SWの部分をジャンパして、制御は DC/DCコンバーターの電源を ON/OFFするという方法です。
車の24V電源やインバータへの電源を ON/OFFしたい場合などは、そのような回路で十分かも知れません。

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