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2014年10月30日 (木)

D ラッチとD フリップフロップのはなし

D ラッチとD フリップフロップのはなしとは

ゲートICの話ですが、マイコンのポートが足りない場合や、出力ポートとして電流を流せるポートが必要な時に、ラッチICやフリップフロップのICを使ってポートを拡張します。このときに、全く同じピン配置なので「どっちも同じ」と思ったときにトラブルは始まります。
D-ラッチ
20141030_95008ラッチICは例として右図の様な、74HC573などがあります。昔は 74HC373などがポピュラーだったのですが、ピン配置が良くないので、最近はこっちの500番台を使う機会が多いです。
 このICは OEと LE という2つの制御端子があり、OEは Output Enable で出力をオープン(ハイインピーダンス)状態にするか、出力状態にするかを選択します。
 もう1つの LE は Latch Enable でこの端子が High のときは信号が Dn から Qn へ筒抜けに伝送され、Lowになると遮断されるのです。スイッチと考えれば分かりやすく、使い方も簡単です。
D-フリップフロップ20141030_95036
フリップフロップICは例として右図の様な 74HC574などがあります。ラッチICと違うのは 11ピンの CK だけです。 CKは Clock の意味で、これは同期式のシステムに対応しているもので、この端子が Low から High に立ち上がった時に、Dnの 値が Qn に出力されるのです。
 両者を比べると、ラッチは通過状態のコントロールが Highパルス、フリップフロップはLowパルスであると簡単に考えがちですが、ラッチが通過状態の時に出力が 入力Dn にしたがって変化してしまうのに対し、フリップフロップは「前回の値を保持している」ことが大きく違います。
 ICのデーターラインに繋ぐポートが専用に使うことが出来て、LEをLowにしているタイミングでもポート出力が変化しない場合は、ラッチでも問題無いですが、出力先が短時間の変化に敏感だったり、カウンターだったりした場合はクロックの立ち上がりでのみ変化するフリップフロップタイプの方が安心ではないかと思います。

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