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2014年6月 2日 (月)

LPFのはなし

LPFのはなしとは

LPFは高周波では歪みから出る整数倍の高調波を減らすために低域のみ通す、ロー[Low]パス[Pass]フィルターです。オーディオでもDACなどでクロック周波数による歪みや高域成分を減らすために使われています。
Erlpf 通常の回路は右図のようにπ型5次ローパスフィルタでしたら、コイル2個、コンデンサー3個で、コイルは同じ値で、コンデンサーは中央が2倍の値になるのが最もシンプルなLPFの設計です。
しかしながら、減衰量を多く取るには段数を重ねなければならず、部品が増える上に、ロスも増えてしまいます。 
 そこで少しの部品追加で色々と回路や定数を変えることにより、シャープなフィルターが出来ないかと考え出されたのが、チェビシェフフィルターですが、難点は通過帯域内にリップルというレベル変動が起きてしまうことです。これをどの程度まで許容するかというとこから、リップル許容量を元に設計を行います。
ハード的には
 右の下側は、リップルが帯域内にも帯域外にもあっても良いから、とにかく特定周波数の減衰量を高めたいという趣旨から設計された、エリプティック LPF (元は連立チェビシェフ特性と呼んでいた)の回路です。コイルやコンデンサーの定数がいろいろ違うので面倒ですが、2倍や3倍の高調波を決め打ちで落とすには良い回路です。
 ただ難点も有ります。周波数特性グラフを見れば判りますが、特定領域でシャープに落ちていますが、ずっと高い周波数では逆に減衰量が減っています。これは回路を見ても判るように、本来通過させないで阻止しているコイルにパラレルにコンデンサーが入っており、このコンデンサーとコイルで並列共振して特定周波数である程度の減衰量を得ているので、高域ではコンデンサーが筒抜けになってしますのです。
また、部品によっては、温度変化や容量誤差で周波数がうまく合わずに、希望する2倍や3倍の周波数で減衰量がとれない場合があります。そんなときはコイルを広げたり、コア入りの可変インダクタンスを使ったりして調整する工夫が必要です。
ソフト的には
簡単なフィルター設計には稚拙 iPhone アプリ FIL-Calc
をどうぞ。

PS:もう30年以上前ですが、輸出用CBトランシーバーの設計で、このエリプティック型の LPFを送信出力段に前任の設計者から引き継いで使っていたのですが、なかなか高い周波数でのスプリアスが取れないで苦労した覚えがあります。
しっかりした金属箱で段間までフィルターを囲んだりしてあったのですが、有るとき、他社さんの出力段を見てびっくりほとんどケースらしいケースに入れなくても、ばっちり高域が落ちているんですね。
 見ると普通のLPF で1段多いぐらいでした。おまけにただの空芯コイルで良いし、調整も必要ない。きっとパラに入れていたコンデンサーが逆に悪さしてたんですね。
 現在なら SMD部品など使えばもうちょっと良いかも。

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コメント

お久しぶりです。

チェビシェフ型LPFと エリプティック型LPFを(シミュレーションで)組み合わせれば
良いのではと思います。

エリプティック型LPFの減衰極を 2次高調波に合わせ、3次高調波以上は
チェビシェフ型LPFで落とすように、、、
RFシミュレータには最適化機能があるので、ついつい それに頼ってしまいます。

XXX型と記したのは、数学的では無く 回路形式が似ているという事です。

投稿: Maeda | 2014年6月 6日 (金) 23時26分

Maeda さん
そのとおりですね。最終段に普通の LPFを組み合わせれば良いのですが、このCB開発のときはLPFの仕切り付きシールドケースが前機種で出来てしまっていたので、段数を増やせなくて、かつ3次高調波がぎりぎりで、コア入りコイルで同調をとって落としたりして大変でした。
 次の機種では1から再設計したので、普通の空芯コイル3段であっさりクリア出来ました。

投稿: SUDOTECK | 2014年6月 7日 (土) 11時24分

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