ICOM IC-E92D VCO 回路追加
Schematics にICOM IC-E92D VCO 回路を追加しました。
ICOM の ワイドバンド受信に対応したハンディU/VHF機のVCOの一部です。
ワイドバンド受信用にVCOも 62MHzから 131MHzと2倍以上の可変範囲を持っていますが、そのために発信コイルをダイオードを使ったバンドスイッチで切り替え、可変用のバリキャップも2個直列に使って発信強度からの周波数変動の影響を防いでいます。
さらに周波数によって発信強度の変化を防ぐために、エミッター接地のコンデンサーに直列に2個のバリキャップを入れて容量を可変して高い周波数でも安定するように工夫されています。
パターン図を見ると発信コイルはSMDインダクターで、VCO全体はシールドケースで囲まれてかつ1つのコネクタでメイン基板と繋がるようにして他の大電流素子やデジタル部から不要な電流経路を産まないような工夫もされています。
シンプルな回路ですが、発振回路の弱点をよく研究して対応した回路ではないでしょうか。
ワイドバンド受信用にVCOも 62MHzから 131MHzと2倍以上の可変範囲を持っていますが、そのために発信コイルをダイオードを使ったバンドスイッチで切り替え、可変用のバリキャップも2個直列に使って発信強度からの周波数変動の影響を防いでいます。
さらに周波数によって発信強度の変化を防ぐために、エミッター接地のコンデンサーに直列に2個のバリキャップを入れて容量を可変して高い周波数でも安定するように工夫されています。
パターン図を見ると発信コイルはSMDインダクターで、VCO全体はシールドケースで囲まれてかつ1つのコネクタでメイン基板と繋がるようにして他の大電流素子やデジタル部から不要な電流経路を産まないような工夫もされています。
シンプルな回路ですが、発振回路の弱点をよく研究して対応した回路ではないでしょうか。
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キャパシタの単位がないものは、Fと読んでいいんでしょうか?たとえば、0.001は1mF?
投稿: | 2015年6月 3日 (水) 06時39分
普通は単位を省略した場合は μF ですね。
1 F はとても大きな値なので、通常 スーパーキャパシタ以外はこのような大きな容量は使いません。
投稿: sudoteck | 2015年6月 3日 (水) 08時20分
おーなるほど、大変勉強になります。ありがとうございました。
投稿: | 2015年6月 3日 (水) 09時24分
もう一つ質問があります。インダクタの値はどうやって決めればよいでしょうか
投稿: | 2015年6月 3日 (水) 09時28分
使うバリキャップ(可変容量ダイオード)と加える電圧によりますが、上記の回路ではコントロール電圧をかけたときの容量の半分が同調に使われます。これをC0として、トランジスタのCbeやベースエミッタに繋がっている 82PFと0.001に繋がる 1SV325の直列容量を考えて+αします。だいたい数PFかな?
周波数は 1/(2π√(LC)) なので,C=15PF,f =60MHZとすれば、
60,000,000Hz = 1/(2π√( L x 15 x 10^-12))
L=470nH となります。
投稿: SUDOTECK | 2015年6月 3日 (水) 10時18分
非常に勉強になります。ありがとうございます!
投稿: | 2015年6月 4日 (木) 03時10分