« 2013年6月 | トップページ | 2013年8月 »

2013年7月

2013年7月26日 (金)

40年ぶりの R-599

40年ぶりの R-599とは

R-599とはアマチュア無線の受信機で、1969年7月にトリオから発売されたソリッドステートのセパレート送受信機のうち、受信機がJR-599、送信機が TX-599で、その後1973年にマイナーチェンジされ、ブロンズパネルになった受信機が R-599です。この度、念願かなって高校生の頃から欲しかった R-599がついに入手出来ました。
R599
アマチュアバンドの 3.5MHzから28MHzとCBバンド、オプションでクリスタルコンバーターをつければ 50MHzや 144MHzも受信することが出来ます。
 高校生の頃、この R-599の VFOの回路図が公開され、急いで同じ回路で組んでみたのですが、自作受信機はまだ低周波アンプ以外は真空管でしたので、真空管の熱で最新の発振回路でもコイルが熱でインダクタンスが増えてしまうのか、SSBを聞いているとズレてしまうのです。
 仕方が無いので、発振回路を温度補償しようと N750なる温度補正用コンデンサーを買って来てつけては、夜中に信号を聞きながら、バーニアダイアルが時間とともにどのくらいズレるかをグラフに書きながら測定したり、何度も何日もかけて補償量を決めました。結局 SSBの送信機までは作れなかったのですが、この経験が仕事に就いて PLL の温度補償や、送信回路のマッチングの温度補償など多いに役立ちました。
R-599については
T-599については
送信変調回路

など、多くの回路をアップロードしたことからも、私がこの 599ラインに熱中していることが判るかと思います。
早速入手したセットに火を入れてみると、AFボリュームとスケルチがガリボリュームだけど、なんとかスケルチを止めて、AFゲインを合わせ、RFゲインを上げるとノイズが出て来たので、簡易アンテナをつけてみると何やら信号が聞こえはじめました。
 時間が出来たら SGで感度をみながら、バンド切り替えスイッチの接点を磨いたり、ガリボリュームを交換したりして楽しみたいと思います。
 大きな野望は T-599のIF変調ユニットを作ってフィルターを入手し、R-599のLocal信号を使ってミキシングし送信周波数に持ち上げ、今実験している 27MHz PA Unitを小型化したモジュールを入れて 小型HFトランシーバーTS-599にすることです。 あと何年かかるかなぁ  もう 40年も待って入手したので、あと20年ぐらいかけてもいいかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年7月17日 (水)

FET Mixer のはなし

FET Mixerとは
今回アマチュア無線用のHF帯の広帯域ミキサーを考えてみます。
昔の無線機のミキサーは、下図のようにRF 段で増幅した後1石でミキシングするのがあたりまえでした。
Ic700r_rf
しかしながら、アマチュアバンドだけならば、同調コイルを切り替える等して選択度を稼いで、混信や強入力からの妨害には比較的強かったのですが、時代の要求からか、全周波数受信のトランシーバーになると、RF段で増幅した信号中希望する以外の強い信号がミキサーを飽和させ、希望する信号が受信出来なくなってしまうことが増えてきました。
 そこで、ミキサー段を高い電圧で動作させたり、プッシュプルにして飽和しにくい回路構成になってきました。
次の図で、最初はまだバンド切り替えがある段階ですが、デュアルゲートFETを使って2つのFETをバランスさせて性能を上げています。

Fet_mixers
 中央のTS430S はある程度の決められた連続したバンド範囲のバンドパスフィルターを入れてありますが、連続受信が出来るように1st IFは 48.055MHzと一度高い周波数にアップコンバートされます。比較的レベルの高いLocal 信号を使ってソース入力でミキシングしています。
 いちばん下の IC721 も同じ FETを2個使っていますが、こちらはゲートからローカルを入力されています。IC721はRF段に2SK125を使って増幅していますが、強入力対策のためにアンプを通さず、アッテネーターを入れるように切り替えられる回路になっています。機種によっては潔くRF段を省略したものもあります。
さらに最近では DBM をミキサーにつかったものも増えてきました。感度よりも妨害波に強くなることが重要になってきたのも最近の電波事情の反映でしょうか?
 広帯域化で受信できるので便利になりましたが、昔のように狭いバンド内でひしめくDXの信号を聞くために、 Qの高いバンド別のコイルを切り替え、バリコンを回してプリセレクタで同調し、最大感度をチューニングして耳を澄ます...なんてことをまたやってみたいですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年7月 8日 (月)

YAESU FT101Z Width 回路追加

 通常の SSB IFフィルターは 8.9875MHz 帯域幅 2.4KHz なのですが、これを通過した信号をこの回路に入れます。ここで クリスタルを使った 19.7475MHz のローカル発振器で最初のミキサーで、10.76MHz に周波数を変換します。ここで、 IF帯域幅 2.8KHzの水晶フィルターに入れ、次の 2SK19のミキサーで再度 同じ周波数の19.7475MHzでミキシングして元の 8.9875MHz に戻します。
 ここで Local の 19.7475MHzをわずかにずらしますと 10.76MHzのIFが中央よりズレます。このことで、2つのフィルターを通過する帯域のズレを利用して狭いフィルターと同じ効果をあげています。
 同じミキサーなのに出力側は 2SK19を2つ使うのはなぜかなと思ったのですが、実は普通のプッシュプル型でなく、ドレインを共通にしたミキサーで、ちょうど2SK19の FET をダブルバランスドミキサーのダイオードのように使っています。
ダブルバランスドミキサーの働きで、入力した10.76MHz の IF 周波数は互いに位相が逆なので相殺され、比較的近い周波数の2つの IFのうち、ほしい8.9875MHz の周波数をうまく取り出すことが出来ています。
Mixers

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年7月 1日 (月)

強制空冷のはなし

強制空冷とは

パソコンのCPUとかRFリニアアンプなど発熱する素子やモジュールを冷やす場合、ヒートシンクだけで冷やす「自然空冷」とファンで風をあてて冷やす「強制空冷」があります。僅かな温度変化も嫌う分野では30度程度の温水をつかった「水冷」もあります。
ハード的にはHeatshinkfan_image
比較的ポピュラーなのは、デスクトップパソコンでCPUの上に乗っている剣山のようなヒートシンクを上から風を当てるタイプの冷却方法です。
風をヒートシンクにぶつけるので、吸い込む空気の温度が比較的低く、はき出した空気が戻らないように、ケース内の熱気をはき出すファンも必要です。
これは比較的発熱部分が偏っているために出来るので、冷却のヒートシンク自体も小さめです。しかしながらFANが止まると急激に温度が上昇してしまうのでCPUには自ら温度センサーを内蔵して、高温時には動作を停止するなどの保護をしています。Heatshinkfan_d
 大きなモジュールのRFアンプなどは、デバイス1つ1つに放熱板を付けているのでなく、大きなヒートシンクにAMPモジュールを取り付け、ヒートシンク全体の温度上昇をFANで強制空冷して冷やします。大きな熱量を発生する場合、できるだけ低い温度の空気をとり入れる必要があるので、フロント側に吸気FANを設けるのが一般的です。
さらには熱せられた空気を効率よく排出するには、排出側にもFANが必須で、パソコンの冷却法で言うと、筐体の前から後ろに向かって空気を流す、現在の MAc Pro みたいな方式が優れています。
ソフト的には20130701_193609
このような方式で効率よく空気を冷やす方法で、安価なRFアンプでは、四角い空洞を持つヒートシンクにFANをつけてモジュールをその外側に取り付けるデザインがコスト的にも優れていますので、よく見られます。
 このたびチラ見せで発表された、新MAC-Pro も円筒形の筐体の中に空洞を持つヒートシンクを配してその周辺に発熱素子を配置するという構造です。昔のPowerMAC-G4 Cube は自然空冷で失敗しましたが、今回はファンを使った強制空冷のようですね。
20130701_194125

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年6月 | トップページ | 2013年8月 »