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2012年8月10日 (金)

プリント基板の熱収縮のはなし

プリント基板の熱収縮とは
 プリント基板も銅箔とガラスエポキシやテフロンなどの材料を使っていますので、熱によって僅かですが膨張したり,収縮します。今回は基板の大きさによって膨張・収縮する長さを考えてみます。
ハード的には
Pcb_b
 右の図のようにアルミシャーシーにプリント基板を取り付け、SMAなどのコネクタで基板上の信号をパターンとの半田付けで伝達する場合を考えてみます。
 プリント基板はガラスエポキシで転移温度 Tg(約 120℃)以下では膨張率が 70ppm/℃程度ですが、アルミの膨張率は 23.1ppm/℃程度でケースとなるアルミの方が伸び縮みが少ないです。その差約 50ppm/℃が歪みとなって現れますが、常温 25℃で検討して高温 75℃(+50℃)低温 -25℃(ー50℃)を考えてみます。どちらも温度差50℃なので、変化率は 50ppm/℃ x 50℃ = 2500ppm = 0.0025 となります。
かりに図のプリント基板を中央でのみしかねじ止めしなかったり、ねじ止めが効かない場合は、全長 50mm の基板では 50mm x 0.0025 = 0.125mm となり、ほぼ問題無い程度の収縮であると考えます。
 しかしながら、長いプリント基板で 400mm となった場合は、 400mm x 0.0025 = 1mmとなり、低温ではパターンをコネクタに半田付けする部分が離れてしまう恐れが出てきます。また、いずれにせよ半田部分が熱で大きく動くので,クラックが入ったりして不良になる原因となります。高い周波数では信号線が細いパターンであったりする場合には、パターン剥離が起こる可能性があります。
ソフト的には
 このように、基板の熱による膨張・収縮を考慮することで、コネクタ付近ではPCBをケースに2カ所ぐらいでねじ止めすることや、外部接合ラインに不要に長いパターンを作らない点など、特に大きな基板を設計する場合には注意すると良いでしょう。

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