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2011年12月21日 (水)

マッチングのはなし2

マッチングのはなしに続く第2弾です。
 伝送系の50Ωとデバイスとはしばしば大きなインピーダンスの違いがあり、間のコイルやコンデンサーの回路でマッチングさせてゲインやパワーを最適にします。今回はこのマッチング回路についてどのような性能があるか考えてみます。
ハード的には
右図は各種のマッチング回路です。ここでは入力側 50Ω 、出力側 450Ω、周波数 10MHzの例をとってどのような特性を示しているかチェックします。Machings
R-ATT
これは抵抗でマッチングさせた例です。周波数特性がフラットですが損失が 6dB程度ありますので、パワー段やゲインの少ない時は使いにくいですね。
TRANS1
1:3の巻き数比のトランスを使ったマッチング回路です。これはコイルの場合巻き数比 1:3 ではインピーダンスはその二乗比の 1:9になって 50Ω x 9 = 450Ω とマッチングすることを利用しています。高周波増幅段でよく見られる手法ですが、トランスの共振周波数以外を減衰させて使用します。
TRANS2はコイルのインダクタンスが違うだけですが、コンデンサーの容量が大きい High C の前者よりもこちらのほうが負荷Qが低くなるため周波数特性が緩やかになっています。一般的に Hign-Cの同調回路の方がQを高く出来ます。
C-DIV
これは同調回路のコイル部分を分割してインピーダンス変換するのでなく、コンデンサーの分割比でインピーダンスをマッチングさせます。この回路はコンデンサーの容量を調整してマッチング出来るので、アンプの段間や出力段によく用いられています。
LPF
LPFのCとLを1つづつ使った回路で、インピーダンス変換によく用いられます。出力段の高次歪みをフィルタリングする効果もあり、低域まで比較的よくマッチング出来るので、広帯域のアンプに用いられます。次の LPF2のようにΠ型の回路構成をとることで、LPFの性能を上げることができます。ここで、普通のLPFと違うのは入力側と出力側のコンデンサーの容量が異なる点です。インピーダンスが高い方が小さな容量になります。
HPF
 LPFとは逆に HPFの特性を持ったマッチング回路です。高い周波数の受信機等で、ラジオや高周波電源ノイズなどの低周波の妨害信号が入ってこないようにする受信機前段などによく用いられます。
ソフト的には
 高い周波数ではLPF回路の代わりにストリップラインを使うことも可能です。通常はストリップラインの太さでインピーダンスを変換します。回路的には LPF の回路と同じ働きです。他には入出力コネクタまで1/4λの長さでパターンを作って、マッチングの微妙なズレを補うための手法等にも利用されています。

----------- 参考図書 -------------------------
この本の3章「インピーダンス変換技術」には上記の詳しい説明が記載されています。

高周波技術センスアップ101―数M~数百MHzの高周波信号と上手につきあうために (RFデザイン・シリーズ)

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