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2011年8月23日 (火)

高速デジタルはアナログ?のはなし

高速デジタルはアナログ?とは
 最近の身近な高速デジタル信号といえば、デジタルテレビのケーブル HDMI ですね。
あのテレビとDVDレコーダーを繋ぐちょっと太めなケーブルです。
ハード的には
 なにせアナログテレビの水平解像度の数倍以上を非圧縮48ビットでデジタル化し、RGB各シリアルでデーターを送っているので、あの画質が得られているのですが、図のようにビット間は 500pS ( 伝送帯域としては 340MHz程度)なので1と0で信号を送っているとはいえ(正確には±500mV)、信号波形は図のように高周波信号と同様に、立ち上がり・立ち下がりが緩やかな波形となっています。20060906hdmi_b
 信号はクロックと同期して送られますが、レベルが下がったり、位相が遅れたりして 1と0の判別がだんだんと難しくなり、いわゆる図のようなパッチリとした「アイパターン」でなく潰れたり、小さくなったりします。まるで、デジタルテレビの高周波変調信号を復調する時の I・Q復調波形のようですが、空中と飛ばす電波でなくても、高速な信号の伝送にはケーブルといえどもアナログ信号の扱いになってきています。HDMI信号をさらに長い距離を伝送するにはイコライザ(周波数特性を補正する)などのICも出てきているようです。
ソフト的には
 HDMIに限らず、高速SDRAMなどのメモリーも昔の 0V/5Vのロジックでなくクロックと同期する 1.27Vとか低い電圧の高速信号になってきました。デジタル信号とはいえアナログ的な反射やインピーダンスマッチングがパターン設計に必要になるなんて、デジタル初期の頃には「デジタルだけになったら、これで楽勝に配線出来るなぁ」と思ったのは遠い昔でしょうか?
 


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