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2011年8月

2011年8月31日 (水)

エミッタ接地増幅回路

エミッタ接地増幅回路とは
 トランジスタを使っての増幅回路の方式の1つで、トランジスタの各端子(エミッター・コレクター・ベース)を接地(交流的に)する回路別に3種類あるが、最もポピュラーな回路です。Emcomm
ハード的には
 右図のようにベースから入力してコレクタから出力する回路です。エミッターは直流的には 1kΩ でGNDに接続されていますが、ここに 10µFのコンデンサーがあるので、GNDに対して交流的にショート状態だと考えられます。
 エミッタ接地増幅回路の特徴の1つは、入力インピーダンスが低いことです。交流的にはほとんどベースエミッター間のダイオードとして電流が流ればONしますので、ダイオードのON抵抗が入力インピーダンスと同じになります。出力インピーダンスはコレクタ電流の値で変化しますが、低周波領域では負荷抵抗に大きく左右されますので、負荷や電源電圧に応じてコレクタの抵抗値を算出します。
 図の回路での各抵抗定数のバイアス条件から電圧を追ってみます。電源電圧を 15Vトしていますので、ベースの電位を r1と R2から計算すると Vb = 15V x R1/(R1+R2) = 15 x 12/(12+100) = 1.6V となります。ベース・エミッタ間(Vbe)を0.7Vとするとエミッタの電位は 1.6V -0.7V = 0.9V となります。エミッターには 1kΩが繋がっていますので、電流は 0.9V ÷ 1kΩ = 0.9mA 流れていることになります。この状態でコレクタ抵抗 R4は 10kΩなので 0.9mA 流れると 9V電圧降下があります。よってコレクタの電位は 15V - 9V = 6V となり、コレクター・エミッタ間の電圧は 6V - 0.9V = 5.1V 電流が 0.9mAなので、電力損失は 5.1V x 0.9mA = 4.6mW となります。仮にトランジスタが完全 ONした場合はコレクタエミッターのON電圧(Vce-sat)を0.3Vとして、抵抗分割で計算すると出力電位は (15V-0.3V) x 1kΩ/(1kΩ+10kΩ) + 0.3V = 1.63V 、OFFした場合は 15V なのでフルスイングは 13.3Vとなりますが、信号がない時に 6Vなので 上側には 15V-6V = 9V あるのに対し、下側には 6V- 1.63V = 4.37V となりますので、実質的には下側が早くクリップしますので、 4.37V x 2 = 8.74V p-p までスイングできることになります。
 増幅度はトランジスタの 電流増幅率( hfe )によって変わりますし、入力インピーダンスや出力インピーダンスとのマッチングによっても大きく変化しますが、10倍〜20倍程度は通常確保できます。
 エミッター接地回路の弱点は、トランジスターのコレクタ・ベース容量による性能劣化です。エミッター接地回路ではコレクターがベースと位相が反転していますので、この容量によって信号が負帰還のように戻り、高域での周波数特性が悪くなる「ミラー効果」なる現象が現れます。
ソフト的には
 出力スイングを大きくするにはエミッター電圧を下げるのも1つの方法ですが、あまり下げるといままでこのエミッター抵抗で直流的にかかっていた直流帰還が減ってしまいます。これはエミッターに抵抗があるためコレクターの電流が何かの原因で(温度や電源電圧の変動)増えた場合、エミッターの電位が上昇します。そうするとベース電位はほぼ固定されていますので、ベース・エミッター間の電圧が下がることになります。それによってベース電流が減り、コレクタ電流も減らされて元の値に戻るというものです。この効果がエミッタ抵抗が小さくなると働きにくくなります。高周波のアンプではエミッターを直接GNDに接続して放熱効果をあげていますので、そのような場合はベース電圧をうまく温度や電源電圧変動で補償してやる回路が必要です。


2011年8月30日 (火)

ATT Calc v1.3 バージョンアップ

iOSアプリの ATT Calc がバージョンアップされました。
 主な修正点は dBm/W 計算機で 50Ω時の実効電圧、ピーク電圧が表示されるようにしたことです。またiOS4.3に対応しました。iTuneではここ
Dbm2w2


2011年8月26日 (金)

トランジスターのしくみ

トランジスターのしくみとは
 これまでダイオード関連の話を書いてきた使うシリーズですが、今回からトランジスターにすすんでみます。まずは古典的なトランジスターのしくみですが..
ハード的には
Tr_pnp01
 初めて使ったトランジスターはゲルマニウムトランジスターで、2SB54とか2SA101とかいういわゆる PNP タイプの石でした。中学生の頃、壊れたトランジスターを壊して開けると中から四角い板に両面ハンダ付けしてあるものが白いシリコン液のようなものに封入されていました。これは接合型トランジスター( junction transistor)で、最も初期の頃はほとんどのタイプがこれで、やがて 2SC/2SDのシリコントランジスターが出てくるとシリコンウエハーの上に不純物を拡散して作るプレーナー型トランジスタ( planar transistor)が主流になってきました。
 大学生の頃は実験でこの接合型トランジスタを簡易炉を使って作る実験をさせてもらいましたが、ほんとにN型シリコンの板にP型不純物金属を乘せて焼くだけだったと記憶しています。金属を溶かしてN型半導体の中にP型半導体が再結晶されるのですが、残るN型の薄い層がベース(base)になります。この薄さは1µm程度でここが薄いので電子がすり抜けてコレクタ側の正孔(電子の足りない状態)と結合しやすいのです。 このベースをいかに薄く作れるかで電流増幅率が変わってくるのですが、不純物拡散で作るプレーナー型のほうがやはり有利だったのでしょう。このように構造的にはダイオードのPN接合を2つくっつけた構造なのですが、ダイオードを2つ使ってもトランジスタにならないのは、このベースの薄い構造に由来しているからです。しかしながら動作時にベース・エミッター間はまさにダイオードのように働きますので、ここを忘れないようにしましょう。トランジスタの動作の基本はベースエミッター電圧をきちんと知ることから始まるかと思いますが、その点は次回のお楽しみ。
ソフト的には
 製造方法、構造から見てもエミッターとコレクターはあまり変わりませんね。そのとおりで、実はエミッターとコレクターを逆にしてもトランジスターとして動作します。しかしながら性能はやはり落ちますが....
 エミッターの語源は[Emitter](電子を放出する)で、コレクターは[collector](電子を集める)に由来しています。接合型半導体で判るように、ベースになる部分の板がトランジスタ構造の基盤になっていますので、これがベース[base](基盤)の語源になったのではないかと思われます。(命名初期は点接触トランジスタだったかな??)


2011年8月25日 (木)

お産支援ソフト「楽に産も!」ver1.0リリース

Rakusanico_2
sudoteckは今回毛色の少し違った iPhone/iPod アプリ「楽に産も!」ver1.0をリリースしました。
iTuneでの紹介
 本アプリケーションは、お産の時の陣痛をすこしでも和らげようと開発されたものです。陣痛の痛みは通常1分から1分半程度だそうですが、お産をする本人にとってはこの痛みが果てしなく続くのではないかと大変長く感じるようです。(妻の談)
そこで私は20数年前の長女出産の時に、ポケットコンピューターで陣痛周期を測定して陣痛の経過時間を表示するプログラムをBASICで作って使いました。
「もう半分過ぎたよ」と陣痛のピークを過ぎたことを知らせることで、妻はなんとか陣痛を乗り切ることができました。また、陣痛周期を測定していたので、10分間隔になった時にまよわず病院に出かけることができました。 当時は出産立会ができない環境でしたが、分娩室に入るまでそのプログラムで妻を励まし、めでたく深夜12時15分にわが子の出産に立ちあうことができました。
 妻の助言でひとりで使う場合でも音声アナウンスで半分の時間が分かるよう、音声ガイド、メロディを選択できるようにしたことと、陣痛の山を登り切るための赤ちゃんかわいらしいのハイハイのアニメーションをつけて、いまどの段階にいるかを分かるようにしました。 また、概略ですが陣痛間隔から算出して誕生までの過程がわかるよう、プログレスバーもつけました。
 操作はとにかく陣痛が始まったらツールバー中央のスタート/ストップボタンを押して赤ちゃんの動くアニメを見ながら陣痛をこらえ、終わったと感じたらまたスタート/ストップボタンを押すだけです。自動的に陣痛の継続時間と陣痛間隔を計算して、記録します。
直近のデーターで平均化して判定しますが、明らかに間違いのデーターがあると除去して計算しますが、慌てず正確に押してください。
ツールバーの左の画面切り替えボタンで記録を見ることができます。

詳細ページ:http://sudoteck.way-nifty.com/iOS/rakusan.html
サポートブログ:http://sudoteck.way-nifty.com/blog/Rakusan-.htmlRun

2011年8月24日 (水)

I2Cの仕様を考える

I2Cの仕様とは
 I2Cバスは最近はマイコンでハード的に処理してくれるので、あまりトラブルに苦労した覚えがないが、スレーブを沢山繋げたりすると信号が読めなくなったり、デバイスによってACK信号が弱かったりすることもあったので、I2Cの信号仕様を改めてチェックしてみた。
ハード的には
20110824_162413
上記仕様書の図面ですが、仕様上は SDA 、SCLともに双方向オープンドレイン出力になるそうで、デバイスの自己クロックと同期させるためCLKのLow期間を伸ばす仕様もあるので、CLKの立ち上がりはマスターがHighにしたからといっても、周辺がLow期間を伸ばすことがあり得るので、マスターと言えどもCLKラインがちゃんとHighになったか確認しなければいけないそうです。
 とはいえ、通常はCLKなんかは 出力だけしか見てない場合が多いのですが、PICなんかは自分でちゃんとやってるのかな?と確認する必要が出てきました。I2c_ref
 右図はポートの電圧的仕様です。電源電圧は2V以下の低い電圧から 16V程度まで広範な電圧に対応されていますが、通常 5Vや3.3Vではプルアップ抵抗を使います。そこでの入力範囲は図の黄色い範囲で、電源電圧より上下に0.5Vマージンがありますが、Vdd=5Vで Lowは 1.5V以下、Highは3V以上と結構制限されてます。また、出力ではLowにするだけなのですが、3mAを流した時でも0.4V以下というけっこう厳しいスペックです。 実際は電圧スペックだけでなく、問題になるのがバスに繋がるデバイスの容量によって波形が鈍ってしまうことです。
 I2Cには通常 100kHz と 400kHzのクロックスピードと、より早いHsモード(3.4Mbit/s)がありますが、通常使われる100kと400kの立ち上がり、立ち下がりのスペックを図に示します。
 バスラインの容量性負荷の最大値は 400pFなので、立ち上がり・立ち下がりが遅い時には容量を減らせられればそのほうが有利ですが、減らせられない場合は通常 4.7kΩ程度のプルアップ抵抗を 1kΩぐらいまで下げて高速に対応します。それでも鈍って読めない場合はI2Cのクロックの設定を下げて遅いスピードで使うことも考えられます。また、バスラインに高電圧スパイクを受ける可能性がある場合にはデバイスを守るため、バスラインとデバイスに直列に保護用抵抗を入れます。あまり大きな抵抗を入れると上記入出力電圧から外れたり、立ち上がり、立ち下がりが満足しなくなるので、注意が必要です。
ソフト的には
 I2Cの大前提として、「CLKのLow期間のみに SDAを変化できる」というものがあります。ですからクロックがLowから High に変わったときはスレーブとしてはデーター読むのに良いタイミングなのですが、これから外れているのが START と STOP コンディションです。スレーブはスタートコンディションを見つけるのにCLKが HighでもじっとSDAがLowになるのをを監視しているなんて、けっこうすごい(実はハードでやっているから関係ないけど)と思ってしまうのですが...。
 昔はすべてソフトでポート制御して I2C組んでたけど、たいへんだったなぁ..

2011年8月23日 (火)

高速デジタルはアナログ?のはなし

高速デジタルはアナログ?とは
 最近の身近な高速デジタル信号といえば、デジタルテレビのケーブル HDMI ですね。
あのテレビとDVDレコーダーを繋ぐちょっと太めなケーブルです。
ハード的には
 なにせアナログテレビの水平解像度の数倍以上を非圧縮48ビットでデジタル化し、RGB各シリアルでデーターを送っているので、あの画質が得られているのですが、図のようにビット間は 500pS ( 伝送帯域としては 340MHz程度)なので1と0で信号を送っているとはいえ(正確には±500mV)、信号波形は図のように高周波信号と同様に、立ち上がり・立ち下がりが緩やかな波形となっています。20060906hdmi_b
 信号はクロックと同期して送られますが、レベルが下がったり、位相が遅れたりして 1と0の判別がだんだんと難しくなり、いわゆる図のようなパッチリとした「アイパターン」でなく潰れたり、小さくなったりします。まるで、デジタルテレビの高周波変調信号を復調する時の I・Q復調波形のようですが、空中と飛ばす電波でなくても、高速な信号の伝送にはケーブルといえどもアナログ信号の扱いになってきています。HDMI信号をさらに長い距離を伝送するにはイコライザ(周波数特性を補正する)などのICも出てきているようです。
ソフト的には
 HDMIに限らず、高速SDRAMなどのメモリーも昔の 0V/5Vのロジックでなくクロックと同期する 1.27Vとか低い電圧の高速信号になってきました。デジタル信号とはいえアナログ的な反射やインピーダンスマッチングがパターン設計に必要になるなんて、デジタル初期の頃には「デジタルだけになったら、これで楽勝に配線出来るなぁ」と思ったのは遠い昔でしょうか?
 


2011年8月19日 (金)

許容差±0.05pFのセラコン

許容差±0.05pFのセラコンが 0402の大きさで TDKから量産になった。Thumb_230_1
 写真にあるようにこの「Z-match TFSQ0402」という商品名の0402というのは 0.4mm x 0.2mmなので、老眼の私にはピンセットでもつかめないだろう。なぜこんなに小さいかというと、携帯機器で 2.4GHz や 5GHzの無線LANなどへの応用で、モジュールを小さくするためで、容量は 0.2pF〜 3pFと純粋に高周波マッチング回路につかうもので、耐圧も16Vなので、携帯機器・モジュール専用でしょう。薄膜技術で精度を上げ、許容差±0.05pFというのがすごいと思う。大量生産してもばらつきの少なく・安定した製品に仕上げるにはこのあたりの誤差が必要なのでしょう。特徴として、ハンダ面パッド近くに小さく素子があるようで、0402のケースは単なる実装用の取っ手であるようにみられる。20110819_83918
 参考までに自己共振周波数[SRF]のグラフをあげておくが、0.5pFで 13.7GHzという普通のセラコンでは考えられない(パターンで作るしかない)高周波でのインダクタンスの少なさが光っている。
ソフト的には
冒頭に書いたが、試作基板でこのチップを使うのは至難の業でしょう。半田ごてで実装できるのかなぁ。ますますシュミレーションの重要性が高くなっていくのではないかと思うのですが、やっぱり半田ごてを使わなくなるのもどうかと思うのですね...


2011年8月18日 (木)

455kHz AM IF AMP 回路追加

SHEMATICS に455kHz AM IF AMP 回路を追加しました。
CB トランシーバー用に開発した 455kHz AM IF AMP です。入力は 2'nd ミキサ後、 455kHzのセラミックフィルタの後からの回路です。小型化を図るために段間のIFT (トランス)を使用しないAGC付き1段増幅に2段直結アンプの構成です。この回路のミソは、増幅度が高いため段間の回り込みを防ぐために電源回路のデカップリング回路を抵抗とコンデンサーで行っている点です。特に出力段は電流を流すので電源への影響は大きく、その影響が前段に回り込まないように注意しました。検波段はマイナスに検波してお決まりの ANL回路を付けていますが、スイッチでダイオードバイアスを強めてANLOFFも出来るような回路になっています。
 AGC回路は検波信号を抵抗と1uFのコンデンサーで平滑して前段に帰還しています。信号が強くなるとマイナス電位が増えますので、前段のバイアスが浅くなり、コレクタ電流を減らして増幅度を下げています。AGCによって低域で発振などが起きないように初段のエミッターには電解コンデンサーを入れてエミッタ電位を安定させています。出力段のコレクタからコンデンサーでIF出力を分岐してFM検波用のICに供給していますが、簡略化のため省略しました。また高周波増幅段へのAGCは記載していませんが、プラス検波して、初段のトランジスターのバイアスを深くする方向でゲインを落としていますが、これは高周波初段のバイアスを減らすと混変調特性が悪化するので、別々の回路にしました。これはAGCを最初は IF段にかけて S/Nを稼ぎ、強すぎる信号になったら高周波増幅段で信号強度を落とすという AMや SSBに要求される直線性・混変調特性向上のための手段です。
Amfm
------------------- 参考図書 ------------------------------
HF SSBトランシーバ回路図集―1980年代までの各社HF機を厳選収録 (Radio classics books)


2011年8月12日 (金)

最新MACのCPUを考える

最新MACのCPUとは
 MACのCPUは現在は Intel-CPUで、Sandy Bridgeという新しいCoreiシリーズで一新されました。
しかしながら、Core i5 とか Corei7とか Dual-Core とか Quad-Coreとか単にクロック周波数ではわからない性能差があるようですが、最新CPUの性能比較サイトでの表を参考に各モデルがどのくらいの性能の順番に調べてみました。20110812_172616
左はじの番号は、CPU比較サイトでの性能差の順番です。正確にはCPU品番でサイトの性能記載表で比較してみてください。
 この表で旧MacBook Air のCPUも載せていますが、11' 2.13GHzでM2130 なのに比べ、新型はCore i5-2467M なので、M3960 と2倍近く BTOで Core i7-2677M にすると M4455 とほぼ2倍になっています。消費電力 TDP も 17W どうしで変わっていないのです。これも微細加工技術や基盤への漏れ電流削減技術の進歩の成果でしょうか? 今まで現役の私のMBP15'は Core 2 Duo T7600で M2139 で旧 Airと同じくらい。TDPは34Wと倍あります。フル活動すると熱くなるわけですね?


2011年8月10日 (水)

パワートランジスタの取付のはなし

パワートランジスタの取付とは
 最近多いのが、やはりTO-220型のパワートランジスタや3端子レギュレターでしょうが、実装する際に注意する点は多くあります。今回 RENASAS のアプリケーションノートを見て、改めて注意したい点を書いてみます。
1)放熱板の平坦性は 20〜50µ以下
平坦性は▽▽▽仕上げ以上で、シリコングリースか熱拡散シートを使って放熱性を上げます。けっこうRFデバイス取り付けと同じくらい平坦性が要求されるのですが、実質発熱量を考慮してみたとき、MOS-FETなんかは 10mΩ位の抵抗値なので、10A流しても1Wなので放熱板につければ十分冷却できるので、場合によってはコスト優先で、あまり放熱は深刻に考えなくてもよい場合はあります。
2)ネジ止めのトルク
20110810_100612
 表のように規定されています。過去、樹脂モールドされてないトランジスタで放熱板とコレクタを浮かせる必要のあるときにネジ止め部に樹脂スペーサーを使い、あまり強く閉めるとつぶれてしまうことがありました。ここではあまり強く閉めるとネジ止め部が歪んだり、樹脂モールドの場合割れてしまうことがあるので、注意しています。
3)1点締めによる浮き上がり防止
20110810_101140
 ネジ止め部分はトランジスタにつき1箇所なので、反対側が浮き上がり傾向になります。多数のトランジスタを止めるにはU字型鉄板を作ってトランジスタの中央を抑えこむようにすれば、ネジの本数を減らせますし、放熱にも有利ですので、量産品ではコストダウンが見込めますね。
20110810_101637
4)足の曲げ方には注意が必要
20110810_101735
 図のようにトランジスタの根元2.5mm以内や細くなっている周辺1mmは曲げることは推奨されていません。トランジスタの根元を支えてリードを曲げるようにすること。曲げのRはR1.5±0.5mm以上とのことです。リード線を前後でなく、根元から開くことも禁止です。
ソフト的には
 アプリケーションノートにも記載されていましたが、ネジ止めの放熱板部分の穴径を大きくしたり、バーリングでタップを切ったりするとどうしてもトランジスタの放熱面との接触面積が減ってしまいます。タップを切ったあとの面取りもあまり深くするとそうなりますね。厚い放熱プレートに取り付けるなどの場合取り外しをあまりしないトランジスタには、かえってタッピングネジのほうが性能を出しやすいのかもしれませんね。

2011年8月 8日 (月)

Latch SW のはなし

Latch SW とは
 最近電源スイッチなどでもタクトスイッチで、1回押しても戻ってしまって物理的状態では入っているかどうか分からないので、LEDを光らせてある電源スイッチなどが多くみられる。20110808_145114もちろんマイコンを使っているので本当の電源は入っていて、スイッチが押されたのを感知してマイコンで制御して電源ONさせ、LEDを光らせているのだろう。 しかしながら、セットによっては常時マイコンをONしておくには待機電力がもったいない、本当に必要なときに電源ONしたいが、見栄えがあるので光るプッシュスイッチにしたい...なんてことが結構あるのではないでしょうか?
ハード的には
 プッシュスイッチ(タクトスイッチ)を使って電源を入れ、切るときはマイコンで自動で切りたいなんて用途もけっこうあるでしょう。Trff  右図はそのような用途にぴったりで、タクトスイッチにて電源ONし、マイコンにてOFFにする回路です。簡単に説明すると、電源は 2SJxxxのパワーMOS-FETにて ON/OFF制御している。このゲートをGND方向に電位を下げればONするのですが、初期状態では Q1.Q2ともOFFですので、電源は入っていません。スイッチをいれるとQ2のベースに電圧がかかり、Q2はONします。するとQ1はベースエミッタ間の抵抗に電流が流れますので、Q1もONします。そうするとコレクタに電流が流れQ2のベースにスイッチがOFFになっても電流を流し続けることになります。これがラッチ状態です。OFFするにはマイコン等で Q3 のベースに電圧を加え、Q2のベースをGNDにショートして Q2,Q1を再びOFFにします。
 この回路の優れた点は出力の動作にかかわらず、Q1.Q2だけでラッチを形成していますので、スイッチを押してすぐ状態を保持しますので、操作性が良く信頼性が高いものです。しかしながら、電源投入時にマイコンから不要な電圧がOFF端子に出てしまわないように注意が必要ですね。
ソフト的には
 電源回路には保護回路としてアラーム時にOFFにしたい場合が多いですね。この回路を使えば、アラームが出たときに強制的に電源OFFすることも可能です。しかしながら、マイコンを使わないとOFFするスイッチが必要になるので、やはりメイン電源スイッチのあるような機器への応用が一般的でしょうか?

以下の本の中の回路図を参考にしました。
世界のエンジニアが生み出した『珠玉の電気回路200選』


2011年8月 4日 (木)

トランジスタから始めよう

トランジスタから始めようとは
CQ出版社の Elactronics & Computer for Beginner シリーズの ECB No.1 トランジスタから始めようで、シリーズ第1弾の本で、2冊目はECB (No.2)
「アナログICを使おう」でした。
 なぜこの本を紹介したいかというと、「もうトランジスターは使っているから」とか「ちょっと応用がきかなくて困ってる」とか「やさしく原理が知りたい」という人に向いているからです。
内容は
1)トランジスタのしくみ
 トランジスタの理論は簡単に、実物を例にその動作を説明
2)使い方
 1石でアンプの作り方、発振器の製作や出力アンプの製作など
3)応用回路集
 3W SEPPアンプ、500mA定電圧回路、3石SEPPアンプ、2石レフレックスラジオ、6石スーパー、TVサウンドコンバーター、AM/FMワイヤレスマイク、LEDウインカ、風呂ブザーDC/ACインバーターやOP-AMPをディスクリートで作るなど特性例と解説が載っていることです。
 これだけだったら、まあよくある解説本ですが、「電子回路の基礎計算」...オームの法則とキルヒホッフの法則からトランジスタのバイアス回路計算法が載っていたり(このトランジスタをダイオードと電流源で表現する等価回路は解りやすい)、増幅回路のインピーダンスの考え方などエンジニアに対して基礎を身につけてほしいポイントがはっきりしているのも優れた点です。
 今はあまり見られないアナログテスターのしくみや使い方などが解説してあり、ちょっと古いかなと思われますが、メーターというアナログ機器を動かしている電流のはたらきや、実効値の考え方など、今はデジタルテスターが多くて、テスターを付けると電圧がドロップすることなんて心配はないけれど、逆に導通をチェックする際に電流によって抵抗値の変わる半導体などの測定に注意すべきことを思い出させてくれます。
ソフト的には
 売れる解説本でなくエンジニアを育てようという意気込みが感じられるのですが、もう絶版のようでAMAZONから中古で探すしかないようです。ユニバーサル基板での配線の仕方なんか実用的ですが、「僕は電子だ」の中の「電子が一番活躍しているのは,実は電子機器の中ではなくて生物の体の中だ、エネルギーや情報を運ぶのは常に電子なんだ...」のくだりは、普段電子機器を設計するのに考えている電子回路の中の電子にくらべ、実は自分の体の中が一番元気よく電子が働いていることを思うとちょっと感動しました。

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ECB―初歩のエレクトロニクス&コンピュータ (No.1)

2011年8月 3日 (水)

カップリングとデカップリングのはなし

カップリングとデカップリングとは
 [ Coupling ,De-Coupling ]で、主にコンデンサーを使う用途で分けているのだが、昔はカップリングというと、高周波アンプの段間の結合コイル(いわゆるM結と呼ばれていた)を近づけたり,離したりして「カップリングを取る」とか、ローカル発振出力をミキサ段のグリッド(真空管)に近づけて最適な注入量を設定したりて「カップリングを調整する」ことだったけれど、要は「カップル」は結びつけることで、結合させることです。
Coup_decoup
 反して「デカップリング」は、カップリングさせないという用途で、右図のようにアンプの後段から電源回路などを通って信号が前段に漏れないように、抵抗と(時にはインダクターやEMCフィルタ)コンデンサーで分離してGNDに落とす役目をするのが、デカップリングコンデンサーです。
ハード的には
 カップリングにつかうコンデンサーは、希望周波数帯域で十分インピーダンスが低い必要があります。十分低いからといって、むやみに大きくすると今度はコンデンサーの外装とGNDとの浮遊容量によってGND間にコンデンサーが入ったと同じ働きになり、高い周波数で伝達量が減ってしまいます。また、コンデンサーには自己共振周波数がありますので、その周波数付近でピークが出て思わぬ周波数特性になってしまうこともあります。周波数特性については「コンデンサーの周波数特性のはなし」を参照ください。
 デカップリングはカップリングの逆で、いかに落としたい周波数でインピーダンスの低いコンデンサーを選択するかです。片方がGNDで、浮遊容量が増えても電源ならかまわないので、10倍づつぐらい違った容量のコンデンサーを数個使って、インピーダンスを下げることをよくやります。デジタル回路では 0.1uF が定番ですが、これに 1uFや 4.7uFぐらいの電解コンデンサーをつけたり、高速ロジックでは 1000PFぐらいをつけたりして、電流を消費するデバイスのすぐ近くにつけて、他への影響を無くしたり、パルス的な電流消費をコンデンサーが補給したりして、安定化します。高周波アンプでは 100PF + 1000PF + 0.01uF なんかが定番です。
ソフト的には
 従来はEMI輻射などデカップリングコンデンサーの強化や、出力端子へのフィルタリングなどで対策していましたが、デジタル機器などは元の信号ラインのライン長が長いとどうしてもそこから内部全体に輻射してしまう傾向がありました。バスラインに使えるEMIフィルターなどが多く出まわっているので、「不必要な高速伝送はしない」という考えで、フィルターを入れたり、インダクタンス成分を積極的に考慮して「バスラインの遅延量を合わせる」など、設計手法も進化していると思います。
 しかしながら、大電流・高速スイッチングが要求される今日、安定した動作にはきちんとしたデカップリング設計が求められるようです。CPUの裏に0.1uFのセラミックコンデンサーがたくさん付く時代から、大きな1uFのコンデンサーで済むような製品も出ているようですね。

2011年8月 1日 (月)

コンデンサーの周波数特性のはなし2

コンデンサーの周波数特性とは
 前回の周波数特性のはなしにつづく内容ですが、今回は太陽誘電の部品選定ツールを使って、SMDセラミックコンデンサーの周波数特性で主に内部損失に関係が深い ESR (抵抗成分)について調べてみます。
ハード的には
 まずお決まりのサイズ別ですが、今回は 1uF のコンデンサーの周波数特性をサイズ別に見てみます。1ufsize
 特性インピーダンスはサイズ別に変化がなかったので1種のみにしましたが、ESRは各サイズで表示されています。まず目に付くには一番サイズが大きい 432サイズの黒いラインです。最も抵抗値が低い周波数は 1MHzで0.003Ω程度になって最小値です。また、一番小さなサイズの 105 (赤ライン)では3MHz〜10MHz付近までフラットに0.01Ω以下になっているのが特色です。
 ここで注意が必要なのは、105の低域の特性です。図には50KHzまでしか書いてないのですが、これ以下はさらに ESR が悪化してくると予想されます。小型で便利かと思ってオーディオ帯域で使おうと思っても低域がまるで出ないとか、思わぬ発振をしたとかいうトラブルが出る恐れがあります。
小型で縦横が反対のコンデンサー
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 右図のような形で、普通のSMDコンデンサーのサイド側に電極を付け、抵抗を減らそうと言う狙いです。特性図を下に示しますが、50KHz以上ですが、ESRが半分近くになっています。主にデジタル信号の領域で良好な特性が出ることから、近年 CPUのチップ上に実装されるものも見られます。
1uflwnorm
また、村田製作所では 通過型のEMIフィルタをチップ部品で開発していますが、このコンデンサーと同様サイド側をGNDにして ESRを減らし、高い周波数での特性改善を行っています。電源ラインに使うものから、信号ラインに使える急峻な周波数特性をもったものもありますので、コンデンサーだけではノイズ除去出来ない信号ラインなどは有効です。
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 オーディオ帯域では OSコンなどの導電性高分子をつかった電解コンデンサーや、フィルムコンデンサーなどが主力ですね。


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