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2011年5月10日 (火)

デプレッション型とエンハンスメント型のはなし

デプレッション型とエンハンスメント型とは
 FETのゲート電圧に対する電流特性を示す特性ですが、P-CH(2SJxxx)やN-CH(2SKxxx)という極性の問題でなく、簡単に言うとデプレッション型はゲート電圧がないときにON、エンハンスメント型はゲート電圧がないときはOFF(ノーマリーOFF)している特性です。20110510_84204
ハード的には
 図は2SK1740の ゲート電圧Vgsとドレイン電流 Id の特性図です。ゲート電圧が 0V(右端)のときに 55mAのラインでは、負の電圧をゲートにかけて、Vgs が 約-3V付近で電流が流れなくなります。これらのデプレッション型はRFAMPの GaAsFETや GaN-FETに多くみられる特性で、ゲートバイアスをかけておかないと大電流が流れ、悪くすると熱で破壊されます。ですから特に電源の立ち上げ時にゲート電圧がないと電流が流れすぎたりしますので、大電力をつかうスイッチング用途にはあまり使われません。
GaN-FETも現在ノーマリーOFFのものが電力用に多く開発されています。20110510_85912
 次にエンハンスメント型ですが、右図は2SK3980の特性ですが、ゲート電圧が左端の0V時にはドレイン電流が流れていません。ゲートに正の電圧を与えると、0.8V付近から電流が流れだし、1.4V程度で 1A流れます。このようにゲート電圧をかけないときに電流が流れないので、ドレイン電源を入り切りして保護できない大電流向けには、このような特性でないと電源をいれた瞬間ショートしてしまいますので、現在のパワーFETの大部分がこの特性です。
ソフト的には
デプレッション型のFETは応用として、 RFAMP用のGaAsFETのゲートバイアスに使う-5V電源が出力されない場合の保護に、-5V電源出力を10kΩ程度でゲートに接続しておいて、通常はFETのゲートにマイナス5Vがかかっていますので、FETはOFFしていますが、電圧がなくなったときにはFETがONして電流が流れるのを利用して、アラーム信号を出力したり、ドレイン電源をカットする働きをします。
 ONしてもドレイン電流値が定格値を越えないような使い方ならば問題ありませんが、高周波用トランジスタなどはゲインやNFの最適値に合わせるため、受信用のアンプでも電流をかなり流す場合がありますので、保護回路は必要になります。


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コメント

昔から何でこの様な特性が出来るのか不思議でした。
Si と接触電位差の大きい金属を Gate電極にするのかと考えた時期もありました。
そんなに接触電位差の大きい金属は無いが?

そのうち忘れましたが、管理人さんの記事をきっかけにして調べてみました。

かんたんな答え↓。
http://okwave.jp/qa/q4621366.html

私が使い始めた頃のFETは接合型が一般的で、ソースに抵抗を入れてゲート-GND間に高抵抗をつけてまさに真空管みたいな使い方をしてゲートにマイナス電圧をかけていたのを覚えています。当時はみんなデプレッション型だったんじゃないかな?接合型は導電性の半導体が電流を流し、負の電圧を加えると電子が反発して流れる幅が狭くなる...なんて原理で覚えていました。

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