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2011年5月12日 (木)

半導体の電子移動度のはなし

半導体の電子移動度とは
 FETで 2SJxxx(P型) と2SKxxx(N型) ではどうしてスイッチング速度性能が違うのか?2SJxxxなんて高周波FETは見たことがないし、そもそも パワーMOS FET で高耐電圧の 2SJxxx は種類が少なくて困ります。
どうしてでしょうか?
ハード的にはPn
 N型半導体はそもそも電子が余っている半導体で、電子が移動して電流を流します。しかしP型半導体はホール(正孔)と呼ばれる電子の無い場所がある半導体で、そこにどこからか電子が埋まって、結果として電子が無い場所が移動しているのが、実際の電流となります。
 ですから、シリコンなど電子の移動速度が同じ半導体中で比較すると、電子単独で移動できるN型半導体の方が、P型半導体よりも3倍ぐらい速いそうです。
ソフト的には
前に書いた金属原子内を電波のように伝搬する電流とは違って、半導体内を移動する電子は遅く、さらにP型半導体の正孔はもっと遅いってことでしょうか? ですから HEMT と呼ばれる FET は不純物半導体でないエリアに電子を多く雲のように発生させ、そこを邪魔者のない空間として伝搬させているのではないかと考えます。半導体中も電子が光速で伝搬すればスイッチング速度も限りなく速いはずですね。

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