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2011年5月

2011年5月31日 (火)

ATT ICのはなし

ATT ICとは
 高周波信号を減衰させるICですが、高周波信号を通過させる必要があるので、通常のように半固定抵抗みたいに抵抗の途中からタップを出すみたいに繋げただけでは抵抗値を変化させたときにインピーダンスが変わってしまいマッチングが狂ってしまいます。そこでICでは通常のアッテネーターのような回路構成をとって減衰量を可変します。
ハード的には
Icatt 図はHittite社の HMC346というRF ATT ICの内部概略図です。 図のように 3つのGaAs FET をT型ATTのように接続し、通過する2つの FET には 50Ωの抵抗をパラレルにいれてあります。
1)最大減衰量時は通過FETが OFF 、GND側 FETが ONの時で、入出力とも 50Ωでグランドに落ちる形になります。通過量はチップの間の浮遊容量程度になります。この場合 V2 = -5V ,V1 = 0V となります。
インピーダンスは入出力とも50Ωなのでマッチングがとれています。
2)最小減衰量は通過 FET が ON 、GND側FETがOFFの場合です。このとき通過ロスはFETの ON抵抗によるロスと、GND側への浮遊容量によるものです。この場合 V2 = 0V ,V1= -5V となります。この場合もインピーダンス整合はロス分によるのもでかなり良好と考えられます。
3)中間減衰量の場合は、それぞれのFETは T型 ATTの各抵抗のように正しい値にならないとインピーダンスマッチングがおかしくなり、反射などによって周波数特性までもがおかしくなることがあります。データーシートにはこれを補正するための外部回路が記載されています。
ソフト的には
 高速に ON/OFFスイッチングする必要がある場合など、駆動用のOPAMPも高速なものが求められます。またこれらのATT-ICは GaAsFETを使っているため、コントロールにマイナス電圧が必要なものが多く、このマイナス電源を DC/DCコンバーターなどで生成した場合、シリーズレギュレターなどを入れてうまくリップルを除去しないと、入力した信号にこの DC/DCコンバーターの発信周波数が変調されてスプリアスとなってしまう場合がありますので、回路構成や信号レベルなどによって注意する必要があります。

2011年5月27日 (金)

海外出張のはなし

 今は去る30年前の話で、「キミは大卒だから1人で大丈夫でしょ」って、26才でオランダまで初めての出張でした。もちろん初めての海外旅行。書店でオランダ語会話の本を買ったけどちんぷんかんぷんで、「やっぱ英語で話すしかない」とあっさりあきらめました。
 当時はCBトランシーバーが各国で公式に認可され、オランダでは、FMで 0.5W程度なので日本とあまり変わりはないけれど、外部アンテナをつけて車で使うと結構実用的なものでした。そのため電波監理局の認可が厳しく、オランダ第1号で認可はとって販売開始はしたけど、抜き取り検査で僅かにスプリアス特性が入らず、出張修理となった訳でした。修理と言ってもスペアナでハーモニックスを見ながら LPF の空芯コイルを狭めたり、ドライバの同調コイルを合わせ直す程度ですのでさほど技術的には難しくなく、ある程度やったら現地のテクニシャンに教えてOKとなりました。
 しかしながら、そこに行きつくまでは大変で、
1)オランダ直行便が取れないので、フランス-ドゴール空港経由。
2)しかもパリ到着後オランダ出発は次の日なので、泊まる必要があるが、ホテルは取れていない。(大丈夫!空港のそばにホテルはあるさ...と営業の言葉)
3)帰りの飛行機は香港経由で1泊必要(ここはホテルが取れている)
という、初めての海外出張にはありえない試練の始まりでした。
その1成田空港
・当時は成田エクスプレスもなく、東京から上野まで行って長い地下道を通って京成に乗り換え、やっとのことで成田に着き、出発ゲートを確認・現金をフランスフランに換金したり、海外傷害保険にはいったりして出国審査を済ませた直後に、「XX様、搭乗口におこし下さい」とアナウンスされる。15分前に行くなんて知らなかったので、大変あせった。
その2スチュワーデスさんは慣れてても...
・フランスのドゴール空港は出口が難しいとのアドバイスで、事前に機内でスチュワーデスさんに確認しておいたのですが、判っている人には簡単でしょうが、やっぱり迷ってしまいました。この空港はエスカレーターが迷路のごとく上下階を繋いであって、知らない間に出口でなくトランジット口に迷ってしまって、警官に怒られながらなんとか出口に到着。荷物をどうピックアップしたか覚えてないが、たぶん一番後に残っていたのだろう。
その3フランス語でしか話さないフランス人
 空港のホテル予約の受付嬢は生粋のフランス人らしく、フランス語でしか応えてくれない。困っていると同じ境遇の日本人と偶然出くわして、彼のフランス語会話ガイドでなんとか近くのモーテルを同室で確保。
その4夕食はビール
・モーテルにはレストランは無く、バーがあるだけ。おなかがすいたがこれ以上フランス語で格闘するのはいやなので、「ビア」と言ってその日はビールを確保。次の日の朝タクシーを頼んだのはホテルのフロントには英語が通じたらしい。
その5オランダに着いて
・空港について迎えの人に挨拶するのにもなんて言ったらいいか判らず、言っている英語は何とか分かるので「お前が日本の技術者のXXXか?」「YES」ぐらいであとは車の中でも黙ったまま...。
でも仕事の英語は通じるんですねこれが...回路図やデーターは万国共通ですね。
その6お金が合わない
 実はそのころまだカードを持ってなかったので、お金はすべて現金。ついた国で次々と換金して、フランス(フラン)、オランダ(ギルダー)、香港(香港ドル)、日本円と換金していったら換金手数料がバカにならないほどで単純な換算では収支が合わなくなってしまって、収支報告は大変苦労しました。

海外出張して勉強になった点は多かったです。
・英語は多少発音が悪くても話せば通じる。(だって外国人の日本語が変でもなんとか判るよね)特に英語圏でない場合は相手もそんなに英語を知っている訳ではないので、かえって判りやすい。後に歴戦の海外担当商社マンが堂々と日本語的英語でしゃべっているのを聞いて感心しました。要は正確さと(あいまいな返事はしない..判らないときは判ったふりをしないで、判るまで再度聞く)誠意で伝える努力かな...と感じました
・外国人に日本の文化について聞かれ、自分自身あまり知らないことに反省。けっこう日本の文化、芸術などに興味を持っている人が多く、色々聞かれました。日本史や江戸文化、浮世絵など勉強しておくと良いかの知れません。

まだ色々海外出張でのお話しはありますが...またの機会に

2011年5月26日 (木)

ANAREN のドハティ用出力合成器

が、Microwave Journal に載っていました。ドハティ用に小型化されていますが、携帯基地局用ですかね。周波数範囲が限定されています。
Xinger®-III Doherty Combiner Offers Advantages Over a PCB Combiner

38KHz 100W MOS Switching AMP 回路図追加

Schematics に 38KHz 100W MOS Switching AMP 回路図を追加しました。
38KHz の超音波素子をドライブする MOS-FETを使ったスイッチングパワーアンプです。Power MOS-FETは高い電圧でも使える種類の多いN型( 2SK xxx )を2個使ってプッシュプル構成にしています。出力は素子まではコンデンサーでDCカットされ、共振してドライブするような回路が前提になっています。入力は矩形波をトランスでスイング方向を反転させプッシュプル出力段のゲートをドライブします。ゲートのトランジスタはゲート電荷をOFFするのを早めるためのトランジスタです。ドレイン側にはスイッチング時の高い周波数のスパイクをとるためのスナバ回路と呼ばれるCRが追加されています。
Mos_powsw

参考図書 ----------------------------------------------------------
 パワーMOS FET活用の基礎と実際―実験で学ぶ高速パワー・スイッチングのノウハウ (パワー・エレクトロニクス・シリーズ)


2011年5月23日 (月)

高周波でダイオードを使う

高周波でダイオードを使うとは
過去の記事を引用してみます。
●高周波で使うダイオード
 PINダイオードのはなし
●高周波を検波するには
 ダイオード検波のはなし
 検波用ダイオードのはなし
 ANLのはなし
●高周波をダイオードでスイッチするには
 PIN SW のはなし
 DiodeSWのはなし
●高周波で抵抗値を可変するダイオード
 RFATTのはなし
 PIN ATTのはなし
●周波数をダイオードで逓倍する
 周波数逓倍(ていばい)のはなし
 周波数ダブラーのはなし
 周波数逓倍回路を考える

2011年5月19日 (木)

デジタルでダイオードを使う

デジタルでダイオードを使うとは
 古くは DTL ( Diode Transistor Logic )とよばれるダイオードを使ったデジタルICが使われていました。Diode_gateここではダイオードを使ってロジック回路に応用する例をあげます。
ハード的には
 右図のようにダイオードを使って様々な入力の合成をすることが出来ます。
1) OR 回路
 ダイオードを正論理で使い、GNDに接続した抵抗に電流が流れ込むようにダイオードを配置します。どちらかの入力でも電圧がかかると電流が流れ、出力である抵抗の両端に入力電圧- Vf(ダイオード順方向電圧)の電圧が出力されます。この回路はどれか1つの入力から電圧がかかればONになりますので OR回路として使用できます。
2)AND回路
 ダイオードを負論理( 0V ... GNDに落とすことで 0入力とする、何もしないまたは電圧をかけた場合を1とする)で使う回路で、電源に接続した抵抗をプルアップのように使い、ダイオードでGNDに落とすように入力を配置した回路です。この回路はどれかの入力がGNDに落とされる(0入力)と出力は0になり、全ての入力が1(High )の時だけ出力が 1(High)となります。よってアラーム回路などで正常時がHigh、アラームが出たときに Low となる回路をこの回路でまとめると全てのアラームが無い場合だけ出力アラームが出ない状態に設定できます。
ソフト的には
 ダイオードのロジック応用はダイオードだけでなく、トランジスタやCMOSゲートICなどと一緒に使われます。ロジックICの入力数を増やす場合や、必ずしも 5Vレベルの信号でない場合にも応用できますので覚えておくと有用です。

2011年5月18日 (水)

ダイオード整流回路を使う

ダイオード整流回路とは
 ダイオードを使って交流を整流して直流にする回路です。交流商用電源を直流にする用途や、インバーターに用いて電圧を昇圧するなどの用途に加え、高周波を電圧に変換する用途にも応用できます。
ハード的には
Ac_det_2
1)半波整流回路
 ダイオードを使って整流する基本は、ダイオードを1本使って交流サイクルの半サイクルのみを整流する回路です。直流出力はコンデンサーで平滑するので、負荷によって電圧は変動しますが、交流100Vの場合、実行値で100Vということはピークで√2倍 141Vとなります。よって整流出力は 141Vとなりますが、半波のみ使用するので効率が悪く、半波ごとの脈流が残り,リップッルも多く出ます。
2)両波整流回路
 ダイオードを2つ使って、正負の両方のサイクルを整流します。主にトランスなどを使った場合にセンタータップを利用して使う回路ですが、半波整流回路よりもリップル・効率を上げるため改良された回路です。
3)倍電圧半波整流回路
 正負の両方のサイクルを個別に整流し、それらを直列に加えて、2倍の整流電圧を得ることが出来る回路です。2倍の電圧になりますが、グランドが入出力で異なるのでトランスなどを利用する場合は有用です。
4)コンデンサー入力倍電圧回路
 入力にコンデンサーを直列に入れた回路で、負のサイクルにコンデンサーに充電しておき、正のサイクル時にコンデンサーに充電した電圧と正のサイクルを直列に合成して倍の電圧を得ル回路です。高周波の検波などにも利用できる回路です。
5)ブリッジ整流
 ブリッジダイオードを使って交流を両波(全波)整流する回路。AC入力スイッチング電源などにもよく使われる効率の良い回路です。4つのダイオードが1パッケージに入ったものが使われています。
6)コッククロフト・ウォルトン回路
 ダイオードとコンデンサーをハシゴのように積み重ねて何倍かの高電圧を作成する回路。高い電圧を作るのに有用ですが、低い電源電圧の場合はダイオードの順方向電圧のロスが大きく、電源電圧5Vの場合、シリコンダイオード(順方向電圧0.7V)の場合、4倍回路でも 5V x 4 - ( 0.7V x 3 )=18V 程度となります。
ソフト的には
 高周波の検波はバイアス回路などが重要で、入力側にコイルが必要になったり、小信号の場合には抵抗でバイアスをかけたりする必要があります。


2011年5月17日 (火)

リミッターダイオードを使う

リミッターダイオードとは
ダイオードの順方向の電流特性を利用して、順方向電圧(Vf)以下ではほとんど電流が流れない状態を通常使用状態として、過大な入力時にVfを越えて電流が流れ、結果として出力に過大な電圧を通過させない働きをします。振幅を制限するリミッターとしてダイオードを使用しています。
ハード的には
Limiter
 交流信号に制限をしたい場合は、正負両方にダイオードが必要です。右図の上側は Vf以下の信号を通過させる場合に使用できる回路で、主に高周波信号や1V以下の小信号伝送時の保護に使います。ダイオードをショットキーバリアダイオードなどに変えれば 0.1V〜0.5V程度の振幅に制限することが出来ます。高周波で使用する場合はダイオードの容量に注意しないと直流的にはONしなくても、高周波的にマッチングがくるう恐れがあります。
 下側は主にデジタル回路の過電圧入力に使われるリミッターですが、ダイオードを電源(Vdd)とGNDにそれぞれ接続することによって、Vdd+Vf 以上の場合や -Vfの場合にダイオードがONして電圧を制限します。それぞれのダイオードが繋がる電圧を変えることで任意の電圧に制限することが出来ます。
ソフト的には
 ダイオード以外に過電圧を保護する素子に、サージアブソーバーがあります。最近では半導体で小型なものが出来ています。面実装のガスアレスタなど、入力保護用の素子については入力保護のはなしを参照下さい。


2011年5月16日 (月)

レベルシフトダイオードを使う

レベルシフトダイオードとは
 レベルシフトダイオードという種類のダイオードがある訳ではありません。ダイオードの順方向電圧やツェナーダイオードの定電圧を利用して電位差を作り、機能を向上させる目的でダイオードを使う方法です。
ハード的には
Amp
1)トランジスタのベース-エミッタ電圧補償
  右図の回路を見て下さい。オーディオのアンプですが出力段はコンプリメンタリプッシュプルという NPNとPNPの2つの極性のトランジスタをエミッタ共通にして出力回路に使っていますが、トランジスタのベース-エミッタにある程度あらかじめ電圧をかけておかないと、トランジスタのVbe(約0.7V程度)以下の小信号時にトランジスタを動作できません。そのために2つのトランジスタ分に対応する2つのダイオードが直列に繋がって、動作時にはVccから電流が流れるようになっています。このダイオードはトランジスタのVbeが温度に対して変動するのに合わせて変化し、出力のコレクタ電流を安定にする役目をもっています。部品を省略して抵抗分割でもバイアスはかけられますが、温度変化の補償はできません。このダイオードは、いってみれば2つのトランジスタ分の直流レベルをシフトしていることになります。
2)高電位差のドライブLevelshiftd
 100Vを越えるような高電圧をON/OFFする場合など、FETのONするゲート電圧よりも電源電圧が高い場合は通常抵抗で必要な電圧に分圧して使います。右図の例では電源100VでON電圧 -5VのP型FETを使うとすると、100V x 1k/(18k +1K) =5.2Vとなりゲート電圧は満足します。しかしながら動作させると下の波形のようにゲート電圧がゆっくりしかON方向に下がらず、高速スイッチングには不向きです。これは18kΩの抵抗でFETのゲート容量Cgs(数1000PF)を充電するのに遅れてしまうためで、抵抗を小さくすれば良いのですが、そうすると抵抗に流れる電流が増え、抵抗の電力定格超過や消費電流増大につながります。
 そんな場合ツェナーダイオードを使い図の例では 30Vx3個 で90Vレベルシフトさせれば、抵抗値はc100V -90V = 10V Vgs =10V x( 1k/(1k + 1k)) = 5Vとなり、1kΩとCgsの時定数で動作できます。
ソフト的には
 ICなどでは内部回路でダイオードをたくさん直列にしたものをよく見ますが、レベルをシフトしたり、トランジスタの温度補償をしたりするのに使われています。信号のDCレベルを半分の電圧にしたい時など、抵抗で分割すると信号レベルまで半分になってしまうが、ダイオード数個を使ってDCレベルを落とせば、信号レベルは変わらないのでそんな応用が有用ですね。
 

2011年5月12日 (木)

半導体の電子移動度のはなし

半導体の電子移動度とは
 FETで 2SJxxx(P型) と2SKxxx(N型) ではどうしてスイッチング速度性能が違うのか?2SJxxxなんて高周波FETは見たことがないし、そもそも パワーMOS FET で高耐電圧の 2SJxxx は種類が少なくて困ります。
どうしてでしょうか?
ハード的にはPn
 N型半導体はそもそも電子が余っている半導体で、電子が移動して電流を流します。しかしP型半導体はホール(正孔)と呼ばれる電子の無い場所がある半導体で、そこにどこからか電子が埋まって、結果として電子が無い場所が移動しているのが、実際の電流となります。
 ですから、シリコンなど電子の移動速度が同じ半導体中で比較すると、電子単独で移動できるN型半導体の方が、P型半導体よりも3倍ぐらい速いそうです。
ソフト的には
前に書いた金属原子内を電波のように伝搬する電流とは違って、半導体内を移動する電子は遅く、さらにP型半導体の正孔はもっと遅いってことでしょうか? ですから HEMT と呼ばれる FET は不純物半導体でないエリアに電子を多く雲のように発生させ、そこを邪魔者のない空間として伝搬させているのではないかと考えます。半導体中も電子が光速で伝搬すればスイッチング速度も限りなく速いはずですね。

2011年5月11日 (水)

ダイオードを使う

ダイオードを使うとは
 新シリーズ第1弾。デバイスをや部品を使う場合のあれこれについて考えてみます。
今回はダイオード。
ハード的には
 ダイオードはよく説明される「P型半導体とN型半導体が接合されて、片方向に電流が流れる」といった点は基本ですが、そもそもの分類は半導体の種類で分けると。200pxgermanium_diode_1n60
1)ゲルマニウム(Ge)ダイオード
 IN-60などが代表的。古くから開発され、ゲルマニウムの半導体に金属を点接触させて作っていました。ガラスのケースの中をよく見ると四角いゲルマチップがカソード側にあり、アノード側から少し曲げてスプリング効果をつけた金属が接触している様子がわかります。順電圧が約 0.3Vと低く、ラジオの電波を整流するのに小さいレベルでも検波出来たので便利でした。しかしながらスイッチング速度や流せる電流は多くなく、やがて廃止されました。
2)シリコン(Si)ダイオードUnknown
 小信号スイッチングでは1S1588などが代表的。トランジスターがシリコンに移行するに従い、回路中の温度補償バイアスなどに使うダイオードもシリコンに変わってきました。またデジタル信号を扱うスイッチング分野での使用も増えて、現在高周波スイッチングや大電流の分野でも使われます。
3)ガリヒ素(GaAs)など高周波用ダイオード
 高速スイッチングや高周波アッテネーター、高周波の逓倍などの用途に向け、電子の移動度にすぐれる素材で開発されています。
実際使うには
 何を基準にして選択すれば良いでしょうか?以下考えてみます。
A)用途で考える(周波数で考える)
 ひと言に交流を検波したいと思っても、どのくらいの周波数かでデバイス選択が変わります。交流電源 50/60HzだったらたいていのダイオードでOK ですが、1GHzぐらいのマイクロ波を検波して直流にする場合は、高速なショットキーバリアダイオードや GaAs製のダイオードが必要です。
B)電流で考える
  AC 100Vからトランスで5V 10mA程度の電源が必要な場合は、1Aクラスの整流ダイオードでも良いですが、安価なスイッチングダイオードで大丈夫ですね。高価なショットキーダイオードを使う必要もありません。では1GHz400W 程度の高周波を入り切りしたい場合はどうしましょう?高周波のPINダイオードを使うしかありませんが、最近は大電流のものも出来ています。
C)電圧で考えるDiode
 電流はOKだけどもうひとつ考える必要のある点は電圧です。図のようにダイオードは逆方向の電圧に対しある電圧で電流が流れ出す限界があります。これをうまく利用したのがツェナーダイオードですが、通常のダイオードでは耐圧を超えると破壊されてしまいます。
電流が 10mA程度だからといってAC100Vに小型ダイオードを使うと壊れるのは明白です。きちんと耐電圧を考えて選択しましょう。
D)その他
 その他ダイオードは、スイッチングだけでなく逆電圧をかけたときの静電容量の変化を利用したバリキャップダイオードや、高周波アッテネーターやスイッチに使う PIN ダイオードなどダイオードの整流動作とは違う目的で使われるものがあります。
 用途がちょっと違いますが、発光ダイオード(LED)もダイオードですね。
 回路的な使い方はまた別の項目で書きます。
ソフト的には
 ダイオードを使う場合注意しなければならない点がもう1つあります。それは順方向電圧の温度による変化です。温度が下がるにつれて順方向電圧が上がりますので、電源からシリーズに抵抗などで電流を設定していた場合、低温で電位差が少なくなり電流が少なくなって ON抵抗が増えたりします。逆に高温で電流が流れすぎて発熱が増える場合があります。この温度による電圧変化を利用してトランジスタのベース電流を制御して温度に対し安定化させるような使用法もあります。
参考図書1-----------------------------------------------------------------------------------------
第1部 ダイオードの基礎と応用など 詳しい説明がでています。コラムでどうして可変容量ダイオードが 1SVxxx なのか、整流ダイオードが 1SRxxx なのかなんて話も面白いですね。

2011年5月10日 (火)

デプレッション型とエンハンスメント型のはなし

デプレッション型とエンハンスメント型とは
 FETのゲート電圧に対する電流特性を示す特性ですが、P-CH(2SJxxx)やN-CH(2SKxxx)という極性の問題でなく、簡単に言うとデプレッション型はゲート電圧がないときにON、エンハンスメント型はゲート電圧がないときはOFF(ノーマリーOFF)している特性です。20110510_84204
ハード的には
 図は2SK1740の ゲート電圧Vgsとドレイン電流 Id の特性図です。ゲート電圧が 0V(右端)のときに 55mAのラインでは、負の電圧をゲートにかけて、Vgs が 約-3V付近で電流が流れなくなります。これらのデプレッション型はRFAMPの GaAsFETや GaN-FETに多くみられる特性で、ゲートバイアスをかけておかないと大電流が流れ、悪くすると熱で破壊されます。ですから特に電源の立ち上げ時にゲート電圧がないと電流が流れすぎたりしますので、大電力をつかうスイッチング用途にはあまり使われません。
GaN-FETも現在ノーマリーOFFのものが電力用に多く開発されています。20110510_85912
 次にエンハンスメント型ですが、右図は2SK3980の特性ですが、ゲート電圧が左端の0V時にはドレイン電流が流れていません。ゲートに正の電圧を与えると、0.8V付近から電流が流れだし、1.4V程度で 1A流れます。このようにゲート電圧をかけないときに電流が流れないので、ドレイン電源を入り切りして保護できない大電流向けには、このような特性でないと電源をいれた瞬間ショートしてしまいますので、現在のパワーFETの大部分がこの特性です。
ソフト的には
デプレッション型のFETは応用として、 RFAMP用のGaAsFETのゲートバイアスに使う-5V電源が出力されない場合の保護に、-5V電源出力を10kΩ程度でゲートに接続しておいて、通常はFETのゲートにマイナス5Vがかかっていますので、FETはOFFしていますが、電圧がなくなったときにはFETがONして電流が流れるのを利用して、アラーム信号を出力したり、ドレイン電源をカットする働きをします。
 ONしてもドレイン電流値が定格値を越えないような使い方ならば問題ありませんが、高周波用トランジスタなどはゲインやNFの最適値に合わせるため、受信用のアンプでも電流をかなり流す場合がありますので、保護回路は必要になります。


2011年5月 2日 (月)

RESET 回路のはなし

RESET 回路とは
CPUやデジタル回路で電源投入時などに初期状態にするための回路です。電源が入っていてもリセットスイッチで同様の信号を発生させ電源投入時と同様の状態にすることが出来、通常Lowアクティブな信号を生成する。
ハード的にはReset
 主として抵抗とコンデンサーによる時定数回路で遅延を作り、電源ON後のしばらくの間 (50mS〜300mSぐらい)LOWにしておいて、CPUの発振回路の安定時間や周辺出力ポートの初期化などが終了するまでの時間待ちを行う。 簡易的には右図のようにコンデンサーに電源から抵抗でプルアップした回路で、電源投入時はコンデンサーが充電されていないため電位がLOWとなっており、時間につれてプルアップ抵抗で充電され、電圧が上昇する。実用的にはこのOUTをシュミット回路などヒステリシスのある入力回路(マイコンなどのRESET入力ポートはそうなっている場合が多い)で電圧を検出してリセットを実行・解除する。 図に入っているダイオードは瞬時の電源停止にも対応するためで、立ち上がりに 300mS程度の時定数をとると、逆に瞬時の電圧降下時にリセットが反応できなくて、周辺回路が電源が切れて初期化が必要なのにマイコンはそのまま動作している場合を防ぐため、電圧降下時はすぐにコンデンサを放電させるためにつけている。 また、リセット専用ICなるものもあり、内部に基準電圧を持ち、電圧がある程度下がるとリセット信号を出したり、立ち上がりだけ外付けのコンデンサーを使ってリセット時間を設定できる物もある。
ソフト的には
 長期的な製品では考慮すべき点が、この時定数回路での電解コンデンサーにあります。電解コンデンサーは寿命があり、電源近くなど熱のある場所では寿命が短くなり、ショートや,容量抜けの故障となってあらわれます。その際、RESET回路では ショート時....RESETが解除されない。 オープン時...リセット時間が足りなくて誤動作する。 などの不具合が生じます。最近は大容量のセラミックコンデンサーがありますので、寿命的には改善されました。昔のMAC Classic や SE/30などモニター一体型のパソコンでは結構内部の温度が上がって、5年ぐらいで電解コンデンサーが不良になって故障した事例がありました。私自身も故障箇所を調べて、このリセットに使ってある電解コンデンサー 1µF の不良を見つけて交換してパソコン通信の会議室で報告した覚えもあります。現在でも時々電源を入れて動作するのを確認してます。


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