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2011年5月31日 (火)

ATT ICのはなし

ATT ICとは
 高周波信号を減衰させるICですが、高周波信号を通過させる必要があるので、通常のように半固定抵抗みたいに抵抗の途中からタップを出すみたいに繋げただけでは抵抗値を変化させたときにインピーダンスが変わってしまいマッチングが狂ってしまいます。そこでICでは通常のアッテネーターのような回路構成をとって減衰量を可変します。
ハード的には
Icatt 図はHittite社の HMC346というRF ATT ICの内部概略図です。 図のように 3つのGaAs FET をT型ATTのように接続し、通過する2つの FET には 50Ωの抵抗をパラレルにいれてあります。
1)最大減衰量時は通過FETが OFF 、GND側 FETが ONの時で、入出力とも 50Ωでグランドに落ちる形になります。通過量はチップの間の浮遊容量程度になります。この場合 V2 = -5V ,V1 = 0V となります。
インピーダンスは入出力とも50Ωなのでマッチングがとれています。
2)最小減衰量は通過 FET が ON 、GND側FETがOFFの場合です。このとき通過ロスはFETの ON抵抗によるロスと、GND側への浮遊容量によるものです。この場合 V2 = 0V ,V1= -5V となります。この場合もインピーダンス整合はロス分によるのもでかなり良好と考えられます。
3)中間減衰量の場合は、それぞれのFETは T型 ATTの各抵抗のように正しい値にならないとインピーダンスマッチングがおかしくなり、反射などによって周波数特性までもがおかしくなることがあります。データーシートにはこれを補正するための外部回路が記載されています。
ソフト的には
 高速に ON/OFFスイッチングする必要がある場合など、駆動用のOPAMPも高速なものが求められます。またこれらのATT-ICは GaAsFETを使っているため、コントロールにマイナス電圧が必要なものが多く、このマイナス電源を DC/DCコンバーターなどで生成した場合、シリーズレギュレターなどを入れてうまくリップルを除去しないと、入力した信号にこの DC/DCコンバーターの発信周波数が変調されてスプリアスとなってしまう場合がありますので、回路構成や信号レベルなどによって注意する必要があります。

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