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2011年4月 1日 (金)

AC100/200V切り替えのはなし

AC100/200V切り替えとは
 商用電源は日本では 100Vで同じですが、ヨーロッパでは 220Vだったり、240Vだったりします。アメリカでは 115Vなんて変な電圧ですが、輸出用のセットを作る場合この電圧の違いが結構めんどうです。昔は電源トランスを使って電圧を下げ、12V程度にしていましたので、トランスの1次側の巻き線を切り替えて 100V/200Vに対応していました。最近はスイッチングレギュレターで広範囲入力の物がありますので、切り替えなしで 85V〜260Vが使用可能です。 ローコストの生産品では自前のスイッチングレギュレターを作る場合が多いですが、仕向け別にスイッチで入力電圧を切り替えれば、その後の対応が楽です。ここではAC100V/200Vを直流にする1次側の切り替えを考えてみます。
ハード的には
Ac_dc 回路は右図のようです。AC電源をブリッジダイオードで直流にする回路ですが、入力の片方をブリッジ回路に接続するか、平滑コンデンサーの中点に付けるかで電圧を切り替えます。
 入力が100Vのときはコンデンサーの中間に接続し、ダイオードブリッジの片側のみ利用して半波倍電圧整流として100Vの倍の電圧にします。(ACから直流にする場合AC100Vというと、これは実効値なのでピークでは片側140Vあることになります)
 200Vのときはブリッジ側に接続して 200Vをブリッジ整流して280Vに直流化します。
ソフト的には
 1次側のプリント基板上の配線パターンは安全規格上シャシーやケースなどの金属部分とある程度空間距離をとらなければなりません。取り付けネジのGNDパターンやシールドケースなど、ノイズをフィルタリングするコイル・コンデンサーからGNDの距離など注意が必要ですね。電圧切り替えスイッチへのコネクタ部分もこれにあてはまります。生産時に仕向けが分かるならば、電圧切り替えを内部の基板上にスイッチを実装したり切り替えジャンパーにするのもコストダウンの手ですね。


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