チップインダクターのはなし
チップインダクターとは
チップインダクターのなかで高周波用・大電流用には積層タイプや巻き線タイプがあります。
通常のタイプでも数MHz程度までは理想動作しますが、周波数が高くなると規定インダクタンスよりも大きくなったり、自己共振してインピーダンスのピークが現れたりします。
ハード的には
まずは太陽誘電のLBMタイプの巻き線インダクターです。2016タイプで120nHで600mA 1µHで 385mA ,10µHで 215mA 流せるものですが、1µHで300MHz、10µHで 30MHz程度までならインピーダンスピークの前なので使用できそうです。この周波数を超えると、インダクタンスが急激に増えて安定しなくなります。
これ以上の周波数で使用したい時は、太陽誘電では内部導体に銀を使った積層タイプのHKシリーズがあります。インダクタンス値は少なくなりますが、図のように 6.8nH程度では 3GHzぐらいまで良好に使用できます。しかしながら積層タイプなので、最大 470nH 電流も 300mA までです。高周波のマッチングなど電流を流さない所ならば問題なく使用できると考えます。
他のメーカでは村田製作所も巻き線インダクターを作っていますが、高周波特性は小型のタイプのもののほうが優れていますが、流せる電流はあまりおおくありません。
ソフト的には
大電流を流すドレイン用のチョークコイルは手巻きするか、CoilCraft など空芯タイプのインダクターは数A流せますので、これらを使用するしかないですが、価格的に高くても大量生産時には有用です。
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