CMOS VCOのはなし
CMOS VCOとは
専用のICではなく、ゲートICを使ってVCOを作ることが出来ます。CMOSであれば 10MHz以下の信号の発振など十分に可能ですので、応用によっては安価に製作できるのがメリットです。
ハード的には
図上側はCMOSインバーターを使ったVCOです。抵抗の組み合わせで デューティサイクルや発信周波数範囲が変わりますが、図の定数で作れば、コンデンサーの値で最大使用周波数が規定できます。コンデンサーを 100PF以下にするとさらに高い周波数を発信できますが、ICの入力容量や配線容量などの影響で計算より低めの周波数になります。入力抵抗100kΩで20%〜30%の周波数可変範囲がとれますが、さらに広くとりたい場合は R3,R4を調整する必要があります。
下側は 1つのNAND-ICで PLLを構成した例で、フリップフロップに抵抗とコンデンサーで帰還回路を構成して単体で発振するようにした物です。もう1つのNDNDで周波数を比較した信号と出力波形を三角波に変えた信号を比較して周波数をロックさせます。 分周器を利用することでリファレンス周波数の何倍かにロックできますが、発信周波数自体はあまり高く出来ません。
ソフト的には
CMOSの分周ICなど種類が豊富ですので、上記PLLを使って低い周波数ならばわりと簡単にPLLが作れます。図の応用はREF に 50Hz ,分周を 1/12 にして 600Hzを発振させ、その出力を 1/10 にすれば 60Hzになります。電源周波数を 50Hz-> 60Hz にする例です。
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