Active DBMのはなし
Active DBMとは
通常のDBMはダイオードにてスイッチングするので、高レベルの入力に対して歪まないためにかなり高レベルのローカル入力が必要です。またローカルの漏れがバランスを取ってもある程度IFやRFに出てしまいます。この欠点を克服するため、スイッチング素子のダイオードの代わりに FET やバイポーラトランジスタを使用した物がアクティブDBMと呼ばれています。
ハード的には
図はアマチュア無線のトランシバーのミキサーに用いられた回路ですが、FETをスイッチのように使い、ゲート接地の増幅器として使いながらゲート電圧でスイッチングできるので、ローカルレベルを比較的小さく出来るとともにある程度ゲインも得ルことが出来、ソースの電位を半固定抵抗でバランスを取ることでさらにローカルの漏れも少なくなっています。
また最近ではアクティブDBMのICが開発されており、アナログデバイスのAD8342などは3GHzまで使用でき、3.7dB程度のゲインを持っています。右に簡略化した内部回路図を示しますが、トランジスタで入力信号をスイッチングする機能が分かるかと思います。
ソフト的には
DBMではもう一つ重要なのがトランスの巻き方です。出力用のIFトランスは普通固定周波数なので、同調型のコイルを使えますが、入力やローカルは広帯域にする時にはトロイダルコアでトランスを作りますが、基板との浮遊容量などの影響を受けやすいので、GNDから離したり接着剤で止めたり、コイルの足の出し方や線の撚りかたなど、ノウハウがあるようです。
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