dB(デシベル)のはなし
dB(デシベル)とは
[deci Bell ]で Bは電話の発明者 Graham Bell から付けた名前で、deci は1/10を表す接頭語。「デービー」「デシベル」と呼ばれます。10を底とした対数なので、幅広い値を指し示します。
ハード的には
デシベルには色々な表記があり、使われる分野で異なった表記があります。
まずdBcですが、これはキャリアー(c)からの比率を表します。スペアナなどでスプリアスなどの値を表示するのがポピュラーですが、通常50Ω系で測定していますので電力比を示します。
次にdBiですが、これはよくアンテナのゲインなどで表現されます。1/2λダイポールアンテナを基準にする場合はdBdと表す。0dBd=2.14dBiとダイポールより大きな値となります。
dBmは 1mWを 0dBmとした電力の単位です。電力なのでmWで示したときの0の数を考えるとW単位と比較しやすい。1W=1000mW = 30dBm
dBv(小文字のv)やdBsは主にオーディオでの600Ω系の信号に使われます。0.77Vが 0dBsで[ VUメーター]の0dBがこの電圧に合わせた覚えがあります。
dBµは受信機の感度などを示す電圧単位で 1µV = 0dBµ ,0dBµVとも表示されますが、最近SGなどの負荷を付けない電圧の単位で 1µVEMFと指定されています。負荷を繋げた場合 6dB落ちますので、この出力表現で開放か、負荷を付けた時か、どの状態をいうのか厳密になってきました。
dBVは 1V = 0dBV で電力関係の分野で dBW などとともに広く使われています。負荷抵抗が必ずしも50Ωでない分野は結構ありますね。
ソフト的には
単純に dB と書いた場合は大きさの比になりますが、実際の示す単位が電圧なのか電力なのかでその倍数が異なりますので、注意が必要です。電圧で2倍ならば 20Log2 =6dB 電力ならば 10Log2 = 3dB と同じ2倍を示していてもdBの値は異なってしまいます。高周波エンジニアでも受信機から入った人は受信感度は dBµ(dBµV)で表す電圧単位が一般ですので2倍の入力というと 6dBを思い浮かべますが、パワーアンプから入った人は電力 dBm 表記が普通なので2倍の出力は 3dBって思い浮かべるのが普通です。dBだけのはなしでは電圧を言うのか電力なのか注意して話しましょう。
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