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2010年12月13日 (月)

リニアAVRでDC/DCのはなし

リニアAVRでDC/DCとは
いわゆる3端子のAVR(安定化電源)ICでは、高い電圧から低い電圧にする場合などその電圧差×電流が消費されるので、電流が大きいと発熱がバカになりません。 そんな時、ちょっとした部品の追加でDC/DCコンバーターにできれば楽ですね。
ハード的には
Linear_dc_dc 右図にLM7805を使った5V電源回路例を書きます。追加するのはPNPのスイッチングトランジスタ(2SAxxx,2SBxxx)とショットキーバリアダイオード、インダクタ、出力のフィルタ用ケミコン程度です。入力電圧が3端子ICの最大入力電圧(通常35V程度)より高い場合は3端子ICの入力に定電圧ダイオードをシリーズに入れて電圧を下げます。トランジスタのコレクタとICのGNDに繋がる抵抗とGNDへの抵抗は発振させるために入っています。この2つの抵抗で発信周波数も変化します。ショットキーダイオードやインダクタは通常のDC/DCコンバーターと同じようにパルス電流が流れますので、出力電流にあわせて余裕のある定格の部品を選んでください。ほとんどの電流はトランジスターに流れますので、大きな定格のトランジスタを使うことによって出力電流は定電圧ICの1Aよりも大きな電流を流すことが出来ます。ノイズ対策のためにGND配線を太く確保したり、1uF程度のセラミックコンデンサーが出力に必要な場合はつけます。
ソフト的には
本回路の面白い点は、電流が数mA程度に少なくなりますと発振が止まり、リニアレギュレターとして動作します。そのあたりの切り替えはトランジスタのベース・エミッタ間の抵抗で設定できます。スイッチング電源なのでノイズが心配ですが、表示機のバックライトなどノイズに関係しない低電圧・大電流のアプリケーションでは便利な回路でしょう。

以下の本の中の回路図を参考にしました。

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