コンパレーターのはなし
コンパレーターとは
コンパレーターは比較するという意味で、ある電圧を比較して出力を ON /OFF するという、「規定電圧を超えた時にアラームを出す」などによく使われる IC です。
ハード的には
右図のように通常のオペアンプとほとんど同じ回路構成になっていますが、大きな違いが出力がオープンコレクターになっていることです。 これはたとえば複数のコンパレーター出力をパラレルに接続して正常時 High でどれかが異常になると Lowになるような接続が簡単にできます。また、単電源で30V程度まで使えること、アナログ回路とデジタルICとのインターフェイスするのに、オープンコレクタではプルアップする電圧を選べば、3.3V系や5V系など自由に設定できるのにも有利です。
製品では 393 シリーズが有名で、ナショセミでは LM393、NEC/RenesasではuPC393GR、東芝では一個入りのTA75S393F、小型2個入りのTA75W393FUなどが使いやすくて便利です。
右図のように2つのコンパレーターを使って双方の IN+とIN-をつないでそれぞれ上限V1下限V2でLowアラームが出るような回路を構成できます。これはウィンドコンパレーターと言って正常動作外のときにアラームを出す用途に使われます。
ソフト的には
現在は電圧を A/Dコンバーターで読み取ってCPUでアラームを出す方法が主流ですが、異常アラームのように即座に電源を切らないと破損してしまうような場合はハード的にコンパレーターでアラームを構成するのが良いでしょう。
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