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2010年11月 8日 (月)

マッチングのはなし

マッチングとは
伝送路などにも関係しますが、信号が正しく伝送されるように出力側と受ける側のインピーダンスを合わせることをさします。ではどうしてそんなことが必要なのでしょう?
ハード的には
Maching信号を出力する信号源や増幅器には、出力インピーダンス(Ro)というものがあります。高周波の信号発生器などは通常50Ωのインピーダンスと決められていますし、伝送に使うケーブルも50Ωのインピーダンスの物を使います。これはいわゆる出力側と入力側のインピーダンスを合わせて使うためです。 図で計算してみましょう。Ro=50Ωのとき負荷も Rz =50Ωのときは信号源の電圧が 1Vとすると負荷側での電圧は1x 50/(50+50) = 1x 1/2 = 0.5V 電流は I = E/R = 0.5/50 = 0.01 なので パワーは P=0.5 x 0.01 = 0.005 W となります。
 負荷が 75Ωとなったときの場合は、E = 1x 75/(50+75) = 0.6V , I = 0.6/75 = 0.008 ,P = 0.6 x 0.008 =0.0048W と電圧は上がりますが、パワーは若干減ります。
 逆に負荷が 40Ωになった時は、 E = 1x 40/( 50+40) = 0.44 , I = 0.44/40 = 0.011 , P = 0.44 x 0.011 =0.0048 Wとなります。
 このように、出力抵抗Roと同じ値の負荷Rzを繋げた時に最大の電力伝送効率となります。
ソフト的には
 出力インピーダンスと負荷のマッチングの関係は、その最大電力伝送という点で重要なのは判るかと思います。実際にその電力を伝送するにはケーブルが必要です。ケーブルのインピーダンスと出力インピーダンス・負荷インピーダンスがマッチングしない場合その電力が効率よく伝送されないばかりか、出力した電力が反射して戻り、定在波となってアンプやケーブルを破損する場合があります。その話は別の項で..

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