コンデンサーは電流を流さないか?のはなし
コンデンサーは電流を流さないか?
コンデンサーは2つの電極の間に電荷を貯める。しかしながら絶縁されているのでこの2つの電極間には電流は流れないはずですね。
ハード的には
右図のようなコンデンサーを経て抵抗でGNDにつながっている回路で考えます。INに直流の +5Vを加えても出力側は抵抗でGNDに落ちていますから、電圧は 0Vです。コンデンサーには 5Vが充電されていますが、電流が流れている訳ではありません。
ここで、入力側の電圧が+6Vに 1V上がったとします。すると瞬間的にはまだコンデンサーは 5Vを充電していますので、出力側は一瞬 +1Vに引っ張られるはずです。これはコンデンサーの容量が大きければそこに充電・放電するのに時間がかかりますので、この現象は分かりやすいかと思います。しかしながら時間が経つとコンデンサーは充電され +6Vになると、結局出力は0Vとなり、電流は流れなくなります。ここで考えると、+1Vになった瞬間は抵抗に電流が流れたことになりますね。そうですコンデンサーの内部にたまった電荷が電池として入力の変動を出力に伝達したのです。
さらにこの入力側の変動が+1Vしたら次に-1Vにして戻し、また+1Vなるような動作をしたらどうでしょう?出力側には時定数にしたがって上記の瞬間的な伝達が行われることから、結局交流信号ならば時定数以上の周波数だったら伝達することが出来るのが分かります。
このように直流的には電極間に電流が流れるわけでは無いですが、充電した電荷が電池の役目をしてレベルシフトしながら伝送すると考えると分かりやすいかと思います。
高周波ではコンデンサのインピーダンスは Zc =1/(2πfC) で計算できますね。
ソフト的には
厳密に見れば電極間でも電流がわずかながらリークして抵抗を持っていると考えられます。さらに半田付けする電極までの線がインダクタンスとなりますので、コンデンサーの周波数特性のシミュレーションのはなしのように高い周波数では逆にインピーダンスが高くなってしまいますがらご注意!
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