« SMDセラミックコンデンサーの周波数特性のはなし2 | トップページ | PCBレイアウトのはなし »

2010年10月21日 (木)

電子レンジのはなし

電子レンジとは
[ Microwave Oven ]で言うまでもなく「チン」でおなじみのあれです。
ハード的には
 現存する真空管のなかでは、テレビのブラウン管が絶滅しそうであるにもかかわらず、電子レンジに使われているマグネトロンという真空管の一種は、まだまだ現役です。200pxmagnetron1なにせ1本で 2.45GHzという高い周波数( ISM (ISM:Industry-Science-Medical)バンドという)で、1kW程度パワーが出せるので、未だコスト的にもサイズ的にも半導体の出る幕ではありません。 本日更新が遅れたのは、我が家の電子レンジ2台目が「解凍」「弱」「中」にしても「強」のパワーだけしか働かなくなり、原因を調査していたためです。中を覗くとスイッチ・タイマー関連と、大きな電源トランス(きっとマグネトロン用の高圧生成用)とシールドケースに入ったマグネトロンが見えました。強弱のスイッチはトランスの巻き線を変えるのでなく、タイマー用スイッチに歯車で繋がっているだけで、どうやらタイマースイッチの中の不良のようです。 スイッチユニットの中をあけると2カ所接点があり、うち1カ所が焦げたように接点が溶けてくっついていました。2つのスイッチの接点の仕事を見るために配線図を書いて確認しました。
Renjiどうやら強弱のレバーから、壊れていた接点を回すギアに繋がっていたようで、この接点がつきっぱなしになっていたので、タイマーの回転でこの接点を ON/OFFして Duty を変えて 強弱をつけようとしても働かなかったようでした。 接点を磨いて平坦を出してとりあえず、OKとしました。本来スパークキラーとしてフィルムコンデンサが必要な場所なのに、コスト重視で省略して寿命を短くしようとの魂胆でしょうか(中国製でした)。昔のタイマースイッチのようにゼンマイで動くわけでなく、中にモーターが入っていたのでゼンマイが弱くてOFF位置までまわりきれず、電源がはいったままなんて事はないかと思いますが、考えてみると1台目の故障は ランプもつくしテーブルもまわるのに、レンジ機能が動作しなかったので、もしかしたらここのスイッチが焼き切れて OFFになりっぱなしだったかも...と思ってしまいます。
ソフト的には
この電子レンジの周波数 2.45GHzは他に無線LANなどに使われていますね。他にISMバンドは半導体製造のための高周波電源として 13.56MHz,27.120MHz,40.68MHzなどが有名です。

|

« SMDセラミックコンデンサーの周波数特性のはなし2 | トップページ | PCBレイアウトのはなし »

RF」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 電子レンジのはなし:

« SMDセラミックコンデンサーの周波数特性のはなし2 | トップページ | PCBレイアウトのはなし »