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2010年10月

2010年10月30日 (土)

FM検波のはなし

FM検波とは
いわゆるFM(周波数変調)信号を検波する方式です。変調信号によって周波数が変化しますので、変調が浅い信号の場合はAM検波でも中心周波数をずらすと周波数が離れると信号が減衰することを利用した、スロープ検波と呼ばれる方式で受信できました。しかしながら、音楽用のFM放送など高い周波数までフラットに検波したい需要が増えて、様々な検波方式が開発されました。今回は古くからある「レシオ検波」を例にあげます。
ハード的には
Fm_det_2
 上図は往年の名器 TRIO R-599のFM検波回路です。
出力段のトランスは特殊な巻き線をしており、2つのトランスが結合した形になっています。ダイオードの向きが逆に接続され、周波数ピークが異なる2つの出力 e1,e3を正負に加えて周波数検波を行っています。R-599の IF増幅回路はリニア増幅なので、リミッター効果がなく振幅の変化が起きます。しかしながらこのレシオ検波回路は振幅が変化しても、両方のダイオードにかかる電圧が同時に増えるので、出力は変化しません。この回路はリミッター機能を持った簡単で優れた回路です。
ソフト的には
 このほかに現在はクワドラチャ回路やPLL検波、パルスカウント検波などが使われています。FMチューナーの発達した後期にはパルスカウント方式など多くのセットで使われましたが、現在はほとんどIC化されてしまっているのではないでしょうか?私が過去開発したアナログ衛星受信器はビデオ検波にECLを使ったパルスカウント方式を使っていました。特にビデオ信号は直線性が重要視されたため、コイルを使った検波では温度による変化が大きかったり、広い帯域が取れなかったのでパルスカウント方式では大変評価されたものでした。

*FM検波回路の詳細は以下の本で...スロープ検波からクワドラチャ検波、PLL検波や上記のデジタルパルス検波など多彩な紹介記事があります。


2010年10月29日 (金)

ANLのはなし

ANLとは
[Automatic Noise Limitter]の略で、CBトランシバーや昔のAM変調された通信機の受信機によく使われていました。昔はオートバイや車のエンジン点火のスパークなどパルス状のノイズを発生するものが増えてきた時代で、すこしでもあのバリバリという雑音を軽減しようと開発されました。
ハード的にはAnl_2AM受信機の検波段に使われる回路で、ダイオードで検波しただけではレベルの大きなパルス雑音は残ってしまいます。 それを抵抗とコンデンサーでパルスが無くなるような時定数を作ってダイオードのカソード側に接続し、その電圧よりも大きなパルス雑音のとき(マイナスレベルが大きい時)にはダイオードが逆バイアスになるように動作して、パルスノイズを減らします。しかしながらあくまでパルスの高さを制限するだけなので、極端な音量ではなくなりますが、やはりかなりのノイズが残ってしまいます。アマチュア無線などの受信機ではこのノイズをIF周波数のときに積極的に削除しようと、ミキサーのすぐ後、IFフィルターの前に高周波スイッチを設け、ミキサー後のノイズを含んだ信号を増幅・整形してノイズの部分だけを切り取る「ノイズブランカー」が開発されました。しかしながら、スイッチングの遅延やノイズ検出、混変調の悪化など難しい部分もあり、うまく動作する時はスパッと無くなるのですが、雑音源によって効果が変わったりして、なかなか難しい面も多かったと思います。
ソフト的には
 回路図を見てダイオード検波がマイナスに検波しているのを不思議に思うかも知れませんが、当時の主流の方法です。これはAM信号が入力レベルが多すぎる時に、クリップしないようゲインを下げる AGC のため、トランジスタのベースバイアスを強入力時に下げる回路が必要なためです。通常ある程度 (2V程度)に設定した電圧からベースにバイアスしますが、このポイントに検波電圧を抵抗・コンデンサを介して接続すると、強入力時に検波電圧がマイナスに振れますので、マイナス方向に引っ張られ結果としてベースバイアスを下げ、ゲインを下げます。

本回路やノイズブランカなどの回路は以下の本に記載されています。
高周波回路設計ノウハウ (現場技術者実戦シリーズ)


2010年10月28日 (木)

スーパーキャパシタのはなし

スーパーキャパシタとは
電気2重層キャパシタと呼ばれています。電池が化学反応で蓄電するのに対して、正負両極の薄い層にイオンとして電子が蓄積されるため数F(ファラッド)という大容量でありますが、充放電を繰り返しても劣化がなく寿命が長いのが特徴です。
ハード的には
Images電解コンデンサーと同じように薄い膜を重ね合わせた構造ですので、電解コンデンサーに似た形状から、プラスチックケースに入れたものや薄いラミネート形状のものまで多彩です。 主な用途としましては、コンピューターのバックアップ用の電源に使われてきました。それまではニッカド電池やリチウム電池などでバックアップしていましたが化学反応なので寿命があり、年数がたつと放電して動作しなくなるため、交換する手間やソケットが必要になるなどのデメリットがありました。その点スーパーキャパシタですと、ある程度通電しておけばすぐに充電され、通常の停電や移動時などのバックアップには十分な性能でした。とくに寿命に対するメンテナンスが不要なので(実際には10年程度の寿命がありますが)コスト的にも生産的にも便利なので、現在の VTR,テレビなど 商用電源を使う機器にはよく使われています。 
ソフト的には
スーパーキャパシタの弱点としては価格が高いこと、許容電圧が低いこと(5V以下)ですが、最近はセルを数十個重ねた高電圧対応のものが、そのエネルギー蓄積性能に目をつけられ、F1のエネルギー回生機能や瞬時停電対策などにも応用されています。
Meicap
Meicap_dur図はMEIDENの電気2重層キャパシタですが、70セル重ねて160V耐圧の4.5Fが出来ています。大きさは 316×266×43(mm)で 1kW 放電を30秒持続するなど、ちょっとコンデンサーとは考えられない性能ですね。


2010年10月27日 (水)

MRF255 100W Power AMP 追加

Schematics に MOS-FET MRF255使用の 2MHz 〜 60MHz 100W パワーアンプの回路図を追加しました。

2010年10月26日 (火)

トロイダルコアを考える

トロイダルコアとは
[Troidal Core]で、ドーナツ型やビーズ型があり、材料はフェライトや鉄粉を固めたもので、渦電流が出にくいような構造で高周波でも低損失なものを実現しています。ケーブルを巻いてインダクターやトランスとして使用します。アミドンのトロイダルコアが有名でよく使われています。
ハード的には
材質や大きさによって巻き数とインダクタンスの関係が変わるのでAL値という巻き数あたりの数値を読み取ることでインダクタンスを計算することが出来ます。巻き数の2乗にAL値をかけて算出します。
 高周波では Tシリーズがよく使われており、T-の後の数字は直径を示しており、インチの値x 100 です。その後の #?? は材質を示します。 比較的透磁率の高い FT/FBシリーズはHFで良く用いられ、何個か長さ方向に並べることによって、高周波特性を落とさずにインダクタンスを増やすことが出来ます。
Toroidcore
ソフト的には
トロイダルコアはメーカーが判ればTシリーズならば色が塗ってあるので判るが、一般的にはどのような特性か調べることは容易でありません。もっと低域で透磁率が高いアモルファスコアなどもあるが、直流電流を流すと磁束が飽和してインダクタンスが極端に減ってしまうので注意が必要です。交流のコモンノイズを取るためのコモンモードチョークコイルなど交流専用のコイルは、記載されているインダクタンスは交流時のもので、直流を流すとインダクタンスが取れないことがあります。

*参考にした本


2010年10月25日 (月)

90°ハイブリッドのはなし2

90°ハイブリッドとは
前回90°ハイブリッドのはなしで紹介したのはCOAX型のケーブルを使っての話でしたが、今回はマイクロストリップラインで作る90°ハイブリッドのはなしです。Qhyb2
ハード的には
右の図のようにλ/4 の長さのマイクロストリップラインを四角形のように接続したものです。入力(IN)とISO の間は特性インピーダンスと同じZ0 ....50Ω です。また IN と 0°、ISOと90°の間は Z0÷√2となっており、計算すると35Ω となります。
 全てλ/4 の線で繋がっていますので正常に終端されている場合は、0°と90°のポートに1/2づつ電力を分配することになります。それはλ/4を通過すると位相は90°変わりますので、INから入った信号は0°->90°をまわってくると 270°遅くなります。また INから直接届く信号はは 90°なので合成されると打ち消し合って ISOポートには電力が来なくなるわけです。
ソフト的には
 λ/4 マイクロストリップラインをコイルとコンデンサーのπ型回路で置き換えるとLC回路と通常の50Ωマイクロストリップラインで作ることが出来ます。低い周波数ですと λ/4 が長くなってしまうのでそんなときはLC回路でのバイブリッドが便利ですね。
*今回はAMAZONから届いたばかりの本を参考に書いてみました。

設計と製作ということで、今回の90°ハイブリッドの他に分配器、方結などが詳しく書かれています。
アクティブ系ではLNAやLC発振器の記事も参考になります。


2010年10月22日 (金)

PCBレイアウトのはなし

PCBレイアウトとは
プリント基板にパーツを配置するのをレイアウトといいます。最近はCADでの作業がほとんどでしょうが、高周波の回路を配置するには注意すべき点があります。
ハード的には
Layout まず回路図の見直しです。2層基板でも裏面をほとんどグランドにする必要のある高周波基板では、なるべく配線が交差しないように、かつ信号の流れが最短になるように配置する必要があります。右の図で上側の回路図は回路図として見やすい配置で書いてありますが、トランジスタのエミッタがグラントとして浮いてしまっていたり、ベースの抵抗でライン長が長くなりそうです。 下の回路図は電源ラインを上側に移し、バイアス抵抗も影響ない位置に移動しました。
 これをPCBにレイアウトした例がしたの図です。トランジスタのベース・エミッタ・コレクタの位置に注意してまずトランジスタを配置し、入出力のコンデンサーを近くに配置します。この入出力のパターンはマイクロストリップラインを構成するためにインピーダンスに合った幅で設計します。抵抗など他のパッドを作成すると幅が変わることがありますが、最小限にしましょう。厳密に幅を守るとかえって長さが長くなったりする場合があります。裏面のGNDへのスルホールビアはトランジスタのエミッタやデカップリングコンデンサのGND側のそば、入出力端子のそばに入れます。この例ではGNDパターンが上下に分かれてしまいましたが、周波数によっては無理にGNDパターンを繋いでもそこが細くなった場合にループになってかえって不具合を起こす場合があります。
ソフト的には
他の回路ユニットとの影響をなくすにはさらにGNDに流れる電流を考慮する必要があります。電源入力(供給)端子とパワーアンプ素子の直線上に VCO などを配置するとGNDに流れるパワーアンプ部の電流で特性に影響を受けます。出来るだけ電源に近く、電流の流れを注意して配置しましょう。近くにリップルフィルター安定化電源などを配置するのも良いでしょう。

2010年10月21日 (木)

電子レンジのはなし

電子レンジとは
[ Microwave Oven ]で言うまでもなく「チン」でおなじみのあれです。
ハード的には
 現存する真空管のなかでは、テレビのブラウン管が絶滅しそうであるにもかかわらず、電子レンジに使われているマグネトロンという真空管の一種は、まだまだ現役です。200pxmagnetron1なにせ1本で 2.45GHzという高い周波数( ISM (ISM:Industry-Science-Medical)バンドという)で、1kW程度パワーが出せるので、未だコスト的にもサイズ的にも半導体の出る幕ではありません。 本日更新が遅れたのは、我が家の電子レンジ2台目が「解凍」「弱」「中」にしても「強」のパワーだけしか働かなくなり、原因を調査していたためです。中を覗くとスイッチ・タイマー関連と、大きな電源トランス(きっとマグネトロン用の高圧生成用)とシールドケースに入ったマグネトロンが見えました。強弱のスイッチはトランスの巻き線を変えるのでなく、タイマー用スイッチに歯車で繋がっているだけで、どうやらタイマースイッチの中の不良のようです。 スイッチユニットの中をあけると2カ所接点があり、うち1カ所が焦げたように接点が溶けてくっついていました。2つのスイッチの接点の仕事を見るために配線図を書いて確認しました。
Renjiどうやら強弱のレバーから、壊れていた接点を回すギアに繋がっていたようで、この接点がつきっぱなしになっていたので、タイマーの回転でこの接点を ON/OFFして Duty を変えて 強弱をつけようとしても働かなかったようでした。 接点を磨いて平坦を出してとりあえず、OKとしました。本来スパークキラーとしてフィルムコンデンサが必要な場所なのに、コスト重視で省略して寿命を短くしようとの魂胆でしょうか(中国製でした)。昔のタイマースイッチのようにゼンマイで動くわけでなく、中にモーターが入っていたのでゼンマイが弱くてOFF位置までまわりきれず、電源がはいったままなんて事はないかと思いますが、考えてみると1台目の故障は ランプもつくしテーブルもまわるのに、レンジ機能が動作しなかったので、もしかしたらここのスイッチが焼き切れて OFFになりっぱなしだったかも...と思ってしまいます。
ソフト的には
この電子レンジの周波数 2.45GHzは他に無線LANなどに使われていますね。他にISMバンドは半導体製造のための高周波電源として 13.56MHz,27.120MHz,40.68MHzなどが有名です。

2010年10月20日 (水)

SMDセラミックコンデンサーの周波数特性のはなし2

SMDセラミックコンデンサーの周波数特性
について、今回は ATC の小型チップコン 100Aシリーズについて考えてみます。
ハード的には
100Aシリーズは 1.5mm x 1.4mm の特殊なサイズですが、0.1pFから56pFまで250V耐圧で10pF 以下の B特では±0.1pF他は 1%の精密な容量を実現しています。
 今回 ATC社から提供されている S-パラメーターを使ってシミュレーションソフトでバイパスコンデンサーとしての特性を調べてみました。単純に2ポートとしてのSパラメーターです。
Atc100a1pf
上図は 1pFの特性です。通過の S21は3GHzぐらいからロス無しで、低域は容量不足でロス・反射(S11)とも悪いことが判ります。S11は8GHz付近が最も良くなっています。
Atc100a10pf
 次は 10pFです。S21の8GHz越えにディップが見られますが、低域は1GHz付近でも問題ないですね。S11の最良点は3GHz付近に移動しています。
Atc100a22pf
 次は22pFです。S21のディップが5GHz付近に下がり、さらに9GHz以上はロスが増えてきました。S11の最良点は2GHz付近で5GHz付近に乱れがあります。直列インダクタンスの影響で直列共振のようなS11波形が見られます。使用する帯域がそんなに広くない場合は最適な容量を選べば、良い特性を得られるでしょう。デカップリングとしてGNDに落とす場合にも参考になるかと思います。8GHz付近では10pFでは容量が大きすぎることが判りますね。もうすこし小型の 1608タイプが 600S シリーズにあります。小型のほうが高い周波数でロスが少なくなっていますが、やはりサイズが小さくなるので自動実装向けで、手半田では熟練が要求されます。
ソフト的には
 SMDセラミックコンデンサーはサイズが大きくなると不要なインダクタンスが増えるので、どうしても数GHzで使うには小さなものを選択してしまいますが、ドレインのバイパス用など大電力を扱う場合は発熱に対して不利になってしまいますので、悩ましい点です。

2010年10月19日 (火)

ATT calc ver1.10 リリース

RFエンジニア・学生向け iOS アプリ ATT calc ver1.10 をリリースしました。
要望が多かった W から dBmへの変換機能を追加しました。詳細は ATT Calc のページへ
Attc_dbw2_2
Attc_wdbm


2010年10月18日 (月)

OPアンプの使い方のはなし

OPアンプの使い方とは
大きく分けて、反転型( Invert)と非反転型(Non-Invert)があります。直感的な使い方を書いてみます。Opamp昔読んだ本で、いちばん判りやすかったのが右の図の説明です。
ハード的には
OPアンプは正負両電源を前提として考えています。
 反転型は入力の+端子を接地して使います。(正確には抵抗で接地する場合が多い)この場合下のシーソーの図のように R1と R2 の接続されたー入力がシーソーの支点となります。
 OPアンプは正常に動作している時は+入力とー入力があたかも接続されている(イマジナリーショート)と考えられますので、+入力が接地していることからも判りやすい考え方だと思います。
 入力に Vin を加えると出力は Vin x (-R2)/R1 となり、R1と R2の比で出力が決まります。またこのときにシーソーの図からも明らかの様に反転して負の出力となります。例えば R1 = 1k ,R2=2k Vin = 1V のとき出力は Vo = 1V x ( -2k)/1k = -2V となります。
 非反転型は R1のR2と反対側を設置します。入力は + 入力で行います。シーソーの図では接地されたいちばん端が支点となります。入力された信号は (R1+R2)/R1 の大きさに増幅され、この回路では理論的に増幅度は1倍以上になります。シーソーの図からも明らかなように入力信号と出力信号は同相信号となります。例えば R1 = 1k ,R2=2k Vin = 1V のとき出力は Vo = 1V x ( 1k+2k)/1k = 3V となります。
 注意すべき点は、反転増幅回路は出力が負になりますので、正負両電源が必要です。単電源で使用できるOPアンプを使う場合は接地すべき点を、電源電圧の1/2の電圧に設定することで反転増幅回路を使うことが出来ます。この1/2の電圧にする回路にはデカップリングコンデンサーなどをつけてノイズや負荷変動に対して安定にする必要があります。
 反転回路は非反転回路よりも入力が接地されるので、比較的高い周波数まで使えます。OPアンプの周波数特性表も反転・非反転で異なった特性表を載せている場合が多いです。
ソフト的には
 昔はOPアンプというと±12Vで使うもの...と思っていましたが、最近はレールツーレールOPアンプなど低い電圧をフルに使えるものが増えてきましたので、5Vのマイコンなどと直接接続できて便利なものが増えています。

参考書----------------------------------------------------

2010年10月15日 (金)

T-599変調回路追加

KENWOOD T-599の変調回路をSCHEMATICSに追加しました。

2010年10月14日 (木)

CEATECで見つけたはなし4

裸眼3Dテレビのはなし
裸眼3Dテレビは、いわゆる3D眼鏡がいらないで3Dに見えるテレビで、今回CEATECで各社から出ていました。
ハード的に
画面にレンチキュラーシートと呼ばれる凸レンズがあり、そのレンズの働きで右目と左目で異なる画素がみえるようなしくみです。レンズを使っているのでその画素がきちんと見える範囲が限られており、また左右の画素画がきちんと立体的に見える範囲も狭くなります。東芝のものはCELLという高速なCPUを使って9カ所から見ても立体感が出るように9種類の立体画像を計算で算出して表示しているそうです。Img_glassless3d_04そのため広い3D感覚と視野角が実現できているそうです。実際に見ることが出来たSharpの20インチは多くの視点に対応していないようで、中央の1点のみで3Dに見えました。また携帯サイズのものはよほど近くで見ないと3Dにならないようで、うまく見ることが出来ませんでした。3D眼鏡で見る場合は視点としては1カ所のみなので東芝としてはこの多視点を売りにしているようです。
 しかしながら問題点があるようです。展示したのが暗くしたブース内だったのは多視点によるマイナス面だったのではないでしょうか?多視点のために見ていない画素の発光は目に届かないことになり、その分の明るさは失われてしまいます。今後バックライトの強化や視聴者の位置に従って視点を減らす・移動させるなどの技術で改良されるのではないかと思われます。また当然水平方向に多視点用の画素を配置しますので水平方向の分解能が甘くなり、ボケた画像になってしまいますが、これも画素の細密化で改善されてゆくと思われます。
ソフト的には
もちろん3Dで見たいようなソフトの充実ですね。個人的にはグランツーリスモ5のようなゲームにはなかなか良いんじゃないかと思います。無理に3D表示を強調するのではなく、未来のテレビ画面のインターフェイスとしてチャンネル表示や字幕などがちょっと浮き出て見えるなんてのも、裸眼3Dであまり目の疲れない応用手法ではないでしょうか?


2010年10月13日 (水)

CEATECで見つけたはなし3

RV同軸型リレーのはなし
同軸リレーは、1W程度までのパワーの信号をスイッチするのに便利で、高周波機器の自動測定などにもよく使われます。リレーですので切り替え速度は 20mS程度なので高速に切り替える用途には向きませんが、広帯域でVSWRが良く、低損失なのが特徴です。
ハード的には
今回のPanasonicのRV型が従来のRD型に比べかなり小型化されています。20101013_9050920101013_90351右の写真の一番右が従来のRD型で、中央が新型RV型のSMAタイプ、左がピン端子型です。縮尺が違うのであんまり小さく見えませんが、SMAコネクタの大きさで比較すると判るかと思います。駆動するのに5V160mA/12V60mA/24V30mA と電圧が低いと電流が多くなるので比較的高い12V以上の駆動電圧で使われるのが普通です。また、電力消費を減らすためにラッチング(変化させる時以外は消費電力が少ないタイプ)もあります。
20101013_90333_2
 代表的な特性を上図に示しますが、スペックに比べて実力性能がかなり良いようです。自分でMMICなどを使ってスイッチユニットを作った時には、やはり構造的なノウハウがあるらしく、広帯域にはアイソレーションが取れませんでした。基板の表面で空間的に結合したりするので、セミリジッドケーブルを使ったり、ケースでのアイソレーションを考慮する難しさがあると思いました。
ソフト的には
同軸スイッチの難点は価格でしょうが、機械的寿命も100万回、電気的寿命30万回以上とのことですので、広範な用途に使えます。自動測定などに使うにはGPIB制御できるポート出力ユニットなどがあると便利ですが、実験にはGPIB付きの安定化電源ユニットなどが役に立つかと思います。

2010年10月12日 (火)

CEATECで見つけたはなし2

ESRコントロールセラミックコンデンサ
ESRとはコンデンサーなどの交流的内部抵抗のことですが、実はWebで探したら、2008年には展示されていたんですね。TDKの記事も2008年に発表されていました。セラミックコンデンサーは小型で低ESRの点が利点として使われてきましたが、LD0レギュレーターのはなしでも書きましたように、ESRの低すぎるピークがあるため、意図せぬ高い周波数で共振して発振したり、思わぬ高い電圧が発生してデバイスを破損したりすることがありました。このESRのピークをコントロールする目的で開発されました。Esrc
ハード的には
積層する電極を工夫して、実際にハンダ付けする両端の電極まである程度抵抗を持つような構造で、ちょっと見ると3端子コンデンサーみたいな外観をしていますが、サイドの端子は電極と使用せず、あくまで積層電極をつなげるものだと考えられます。
Esrcgraphその周波数特性は右の図のように、従来8MHz付近に低いESRのピークを持っていたものが平坦な特性になっています。
ソフト的には
容量をかえたセラミックコンデンサーを並列に接続し、広い周波数でデカップリング効果を得ようとするのはよく使われる手法ですが、低いピークを持つ共振点が近づくとかえって共振してインピーダンスの高いピークが生じてしまうことがあるそうです。確かに広帯域アンプを製作したときの周波数特性のディップにたいする対策などは、デカップリングコンデンサーは必ずしも共振周波数に合ったものでなく、小さな値を追加した方が効果があったりしますね。

2010年10月 8日 (金)

CEATEC 2010で見つけたはなし1

ノーマリーオフGaN-HEMTとはGan
CEATEC 2010の富士通セミコンダクターのブースで見つけました。各社から出る出ると言われてなかなか現物を見れませんでしたが、TO220よりすこし大きめのパッケージに入っていた3端子のGaN-HEMTが参考出展されていました。
ハード的には
 通常のGaN-HEMTは、右図のように不純物が入った AlGaN層の下のGaN層に電子がガス上に集まってそこに電流が流れる構造です。
 ここに電子が集まるので常時電流が流れてしまう「ノーマリーオン」の素子が一般的でした。
 しかしエアコンのインバーターやモーター制御などは電源がかからない時にONしては動作してしまうので都合が悪く、いつもは電流が流れない「ノーマリーオフ」のデバイスが待ち望まれていました。
 そこでGannofゲート電極を深く掘り下げてAlGaN層を薄くしてONする電圧をコントロールしたのがノーマリーオフのGaN-HEMTです。
 GaN-HEMTなのでもちろん高速スイッチングが得意なのは解ります。説明カタログを見ると「電源損失を1/3にできる」とあります。これはGaNの電流密度が高い・耐圧が高い点でON抵抗が低くできることから説明できます。また、「ノートPCのACアダプタの小型化・電源機器の小型化」とあり、高速動作時の応答損失が少ない点が高い周波数でのスイッチングによるコア・トランスの小型化が考えられます。
ソフト的には
Ganvi 富士通は昨年のプレリリースで前の年より性能改善を発表していました(図はON電圧と電流密度改善のグラフ)ので、今年は製品化準備段階という感じでしょう。 このGaN-HEMTで 13.8MHzの高周波電源なんて作れるのかな?などとちょっと期待してしまいます。難点はやはり価格でしょうかね?自前のウエハーが用意できれば下がるのかと思われますが...


2010年10月 7日 (木)

本日はCEATECに行ってきました。

ので、疲れて...
おまけに旧知のドイツ人からのSkypeVideoで長話してしまった。
CEATECの中身は後日。
MEMO
1)事前登録の列は大渋滞
 プリント持ち込みよりは Edy カードか携帯での登録のほうがスムーズ。
 当日登録の方がすいていた。
 はがき持参の人は直接入場可能
2)東芝 裸眼3Dデモは入場制限で並ぶこともできなかった。
3)かわりにシャープの裸眼3Dディスプレイを見た。
 10インチの方はまあまあ。頭を動かすと中心付近でしか3Dにならない。
 携帯の大きさのものは近くでないとダメのようで、よく見れない。
4)SONYの20m幅のLED3Dディスプレイは圧巻。眼鏡は偏光タイプでシャッター方式でないようだ。
 この程度の眼鏡ならばかけてもいいかもと思えた。
 グランドツーリスモ5のデモ画面。PS3と3Dテレビ欲しくなった。
5)巷では電子書籍元年とでも言うようにデバイスがデモられている。
 ページめくりにしても最初のめくり動作だけで中間はエフェクトなしなど、まだまだ重いしソフトが人の感覚についてきていないようだ。
 個人的にはいちいちコンテンツを読み込む必要の無い常時高速接続環境(LTE?)とペアで普及するのではと思った。
6)富士通でノーマリーオフのGaN-HEMTの実物を拝見。
7)ローデシュワルツから「ちっちゃなスペアナ」通常の半分の幅。
 安いそうです。資料が無かったので請求中。
8)TDKからはESRコントロール(共振周波数の内部抵抗をわざと大きくした)セラコン
9)PanasonicからはRV同軸スイッチ
従来の76%減のおおきさ 26.5GHzまで50W
10)ムラタセイサク君、セイコちゃんのデモ。
 今年はエコがテーマで電力使用量を無線LANでPCに転送。
 デジカメ内蔵でお客さんの姿をフラッシュで撮れる。電気2重層コンデンサーまでやっているとは知らなかった。
11)iPhoneのワイヤレス充電..かと思ったら、ケースに接点があったので、がっかり。
 同じブースでワイヤレス給電の試作でもしていたが、受電部が大きい。
12) iPhoneで操作するヘリコプター AR DRone ....1機ほしくなった。

2010年10月 6日 (水)

リード線のインダクタンスのはなし

リード線のインダクタンスとは
表面実装部品が普及する前はほとんどの部品が基板の穴に実装する挿入部品でした。現在でも高耐圧のコンデンサーや重い部品は基板に挿入実装されますが、その線のインダクタンスはどのくらいあるのか調べてみました。
ハード的にはLeadind
 インダクタンスがあると困る素子はやはりコンデンサーでしょう。右図上側はコンデンサーのリード線の長さに対するインダクタンスの表です。基板厚を考えると 1.6mm厚みの基板では5mm程度すきまを空けたつもりでも円形セラミックコンデンサーの本体接続部分まで考えると 10mm程度になってしまうことはしばしばですし、挿入用のフォーミング加工(足を曲げて高さを揃える)のものなどはもっと実際の長さは長いかも知れません。実際デカップリング用のセラコンで 0.1uFリード線長5mmx2とした場合自己共振周波数は約4.2MHzとなり、クロック4MHzの Z80時代ではちょうど良かったのかも知れませんね。ちなみに1000pFでは38MHz程度になります。
 下側はケーブルの長さに対するインダクタンスで、太くなればインダクタンスが減ることがわかります。
ソフト的には
 GHz台の高い周波数でのアンプなどは数nHが共振周波数に影響します。リード線のインダクタンスでは 1mm径の10mmで 5nHぐらい。長さ関連では 10GHzで λ/4 は 4.7mmぐらいと覚えておくとその微妙さ細密加工の重要さがわかるかと思います。

2010年10月 4日 (月)

CMOS入力保護のはなし

CMOS入力保護とは
CMOSと呼ばれているデバイスはMOS-FETといってゲートが絶縁されているトランジスタを使っています。ゲートに電流が流れないことからインピーダンスが高く普段は気にならない静電気や誘導交流電圧(電灯線などから人体やケーブルに誘導される電気)でも電圧がドロップせずにゲートに届いてしまいます。そしてゲートの絶縁膜の限界電圧を超えると絶縁が破壊され、ショートしたり動作不良になったりします。このようなトラブルが起きないようにCMOS製品の入力保護がおこなわれています。
ハード的には
Cmosgate図はCMOSゲートイCの入力部分ですが、電源とGNDにダイオードが入り、抵抗をシリーズにつなげてまた電源にダイオードが入っています。入力に電源電圧以上の電圧がくると電源にバイパスさせ、負の電圧にはGNDに流して保護します。本来CMOS-ICの入力は高インピーダンスなので電流が流れないと思って、例えばOPAMPの出力を直接CMOSの入力につなげた場合、普段は問題ないが、たまたまデジタル側の+5Vが切れてCMOSの電源が0VになったときにOPAMPの出力がCMOSICの保護ダイオードを通ってデジタル電源に流れ込み過電流でOPAMPが壊れたなんてことがあります。CMOS-ICが電源OFFの場合、入力はショート状態と思って間違いないでしょう。このことは電源立ち上げの過渡時期など特に検討する必要があります。Cmosopa同じように、CMOS-OPAMPなども図のように保護回路が入っていますので、OP-AMPだからといって入力保護ダイオードがあるかどうかはチェックしておくことが必要です。
 その他にも高い電圧をON/OFFするパワーMOSFETでは負荷の逆起電力などがゲート・ドレイン容量によってゲートに高電圧がかかるのを保護するために、定電圧ダイオードなどでゲートを保護しています。PowmoskこれもCMOSのゲートインピーダンスが高いため、ゲート・ドレイン間の些細な容量でも電圧が伝わり、破壊されてしまうことがある対策です。
ソフト的には
昔はCMOSと言われると「常に導電性スポンジに刺して運ぶ」「絶対手で電極を持たない」「半田ごてのアースをとる」「導電マットの上作業」など注意して、CMOS部品の不良率を下げたものでしたが、最近では保護回路のおかげて故障率が問題にならないくらい少なくなりました。自作パソコンのCPUやメモリをソケットにさす際など静電気による注意が必要なことから「風呂に入って体を洗った直後、パンツ一丁で作業すること」なんて迷信も静電気対策から出た話でしょうか?


2010年10月 1日 (金)

Duplexerのはなし

Duplexerとは
[デュプレクサ・ダイプレクサ]周波数共用器・分波器などと呼ばれ、LPFとHPFで周波数帯域を分けたり、合成したりするものです。携帯電話の基地局などアンテナ1つで送信・受信を行っていおり、送信・受信が異なる周波数で行われているシステムではよく使われています。もちろん携帯電話の中にも受信と送信を分ける小型の誘電体などのDuplexerが使われています。
ハード的には
Duplexer図の例では LPFがメインで、HPF部に終端抵抗をつけてマッチングをとっています。単なるLPFと違う点は全周波数帯域にわたって入力側からみるとインピーダンスが一定になるという点です。特にミキサーなどはIF周波数を低くとった場合など出力に LPFなどをつけて妨害波・イメージを除去しますが、ただのLPFでは高域でインピーダンスマッチングが悪くなりイメージ信号が反射してまたミキサーに帰ってきてしまいます。この反射でさらにスプリアスが悪化してしまうことがおきます。そこでこのようなDuplexerを使うと特性が改善されます。下図にLPF側、HPF側の特性を示します。
Diplex_2
ソフト的には
アンプなどでは出力側にLPFをつけたら帯域外の高い周波数で発振がおこったなんてことがありました。これはLPFの帯域外でインプーダンスが高くなって動作が不安定になってしまったからでした。こんな場合Duplexer を使うには回路規模が多くなりすぎるので、間にアッテネーターを入れると改善されます。ミキサなどではロスが多くなるので、Duplexerを覚えておくと良いかと思います。
 回路はCQ出版社高周波回路設計ノウハウ を参考にしました。懐かしいノイズブランカなどの記載があり、久しぶりにみても良い本です。

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