CEATECで見つけたはなし4
裸眼3Dテレビのはなし
裸眼3Dテレビは、いわゆる3D眼鏡がいらないで3Dに見えるテレビで、今回CEATECで各社から出ていました。
ハード的には
画面にレンチキュラーシートと呼ばれる凸レンズがあり、そのレンズの働きで右目と左目で異なる画素がみえるようなしくみです。レンズを使っているのでその画素がきちんと見える範囲が限られており、また左右の画素画がきちんと立体的に見える範囲も狭くなります。東芝のものはCELLという高速なCPUを使って9カ所から見ても立体感が出るように9種類の立体画像を計算で算出して表示しているそうです。そのため広い3D感覚と視野角が実現できているそうです。実際に見ることが出来たSharpの20インチは多くの視点に対応していないようで、中央の1点のみで3Dに見えました。また携帯サイズのものはよほど近くで見ないと3Dにならないようで、うまく見ることが出来ませんでした。3D眼鏡で見る場合は視点としては1カ所のみなので東芝としてはこの多視点を売りにしているようです。
しかしながら問題点があるようです。展示したのが暗くしたブース内だったのは多視点によるマイナス面だったのではないでしょうか?多視点のために見ていない画素の発光は目に届かないことになり、その分の明るさは失われてしまいます。今後バックライトの強化や視聴者の位置に従って視点を減らす・移動させるなどの技術で改良されるのではないかと思われます。また当然水平方向に多視点用の画素を配置しますので水平方向の分解能が甘くなり、ボケた画像になってしまいますが、これも画素の細密化で改善されてゆくと思われます。
ソフト的には
もちろん3Dで見たいようなソフトの充実ですね。個人的にはグランツーリスモ5のようなゲームにはなかなか良いんじゃないかと思います。無理に3D表示を強調するのではなく、未来のテレビ画面のインターフェイスとしてチャンネル表示や字幕などがちょっと浮き出て見えるなんてのも、裸眼3Dであまり目の疲れない応用手法ではないでしょうか?
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