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2010年10月13日 (水)

CEATECで見つけたはなし3

RV同軸型リレーのはなし
同軸リレーは、1W程度までのパワーの信号をスイッチするのに便利で、高周波機器の自動測定などにもよく使われます。リレーですので切り替え速度は 20mS程度なので高速に切り替える用途には向きませんが、広帯域でVSWRが良く、低損失なのが特徴です。
ハード的には
今回のPanasonicのRV型が従来のRD型に比べかなり小型化されています。20101013_9050920101013_90351右の写真の一番右が従来のRD型で、中央が新型RV型のSMAタイプ、左がピン端子型です。縮尺が違うのであんまり小さく見えませんが、SMAコネクタの大きさで比較すると判るかと思います。駆動するのに5V160mA/12V60mA/24V30mA と電圧が低いと電流が多くなるので比較的高い12V以上の駆動電圧で使われるのが普通です。また、電力消費を減らすためにラッチング(変化させる時以外は消費電力が少ないタイプ)もあります。
20101013_90333_2
 代表的な特性を上図に示しますが、スペックに比べて実力性能がかなり良いようです。自分でMMICなどを使ってスイッチユニットを作った時には、やはり構造的なノウハウがあるらしく、広帯域にはアイソレーションが取れませんでした。基板の表面で空間的に結合したりするので、セミリジッドケーブルを使ったり、ケースでのアイソレーションを考慮する難しさがあると思いました。
ソフト的には
同軸スイッチの難点は価格でしょうが、機械的寿命も100万回、電気的寿命30万回以上とのことですので、広範な用途に使えます。自動測定などに使うにはGPIB制御できるポート出力ユニットなどがあると便利ですが、実験にはGPIB付きの安定化電源ユニットなどが役に立つかと思います。

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