90°ハイブリッドのはなし2
90°ハイブリッドとは
前回90°ハイブリッドのはなしで紹介したのはCOAX型のケーブルを使っての話でしたが、今回はマイクロストリップラインで作る90°ハイブリッドのはなしです。
ハード的には
右の図のようにλ/4 の長さのマイクロストリップラインを四角形のように接続したものです。入力(IN)とISO の間は特性インピーダンスと同じZ0 ....50Ω です。また IN と 0°、ISOと90°の間は Z0÷√2となっており、計算すると35Ω となります。
全てλ/4 の線で繋がっていますので正常に終端されている場合は、0°と90°のポートに1/2づつ電力を分配することになります。それはλ/4を通過すると位相は90°変わりますので、INから入った信号は0°->90°をまわってくると 270°遅くなります。また INから直接届く信号はは 90°なので合成されると打ち消し合って ISOポートには電力が来なくなるわけです。
ソフト的には
λ/4 マイクロストリップラインをコイルとコンデンサーのπ型回路で置き換えるとLC回路と通常の50Ωマイクロストリップラインで作ることが出来ます。低い周波数ですと λ/4 が長くなってしまうのでそんなときはLC回路でのバイブリッドが便利ですね。
*今回はAMAZONから届いたばかりの本を参考に書いてみました。
設計と製作ということで、今回の90°ハイブリッドの他に分配器、方結などが詳しく書かれています。
アクティブ系ではLNAやLC発振器の記事も参考になります。
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