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2010年9月28日 (火)

リミッターのはなし

リミッターとは
入力信号をある程度の大きさで制限する回路。他にALC(Automatic Level Control)といってゲインを変化させて出力を一定にする回路があるが、リミット時の歪み率は良いのですが、回路が複雑になる、応答速度が遅いなどの問題があって、簡易的にはリミッターで高いレベルをクリップ制限して高調波歪みをフィルターで取り除く方法がよく使われています。
ハード的には
図にFM変調用のマイク入力回路を例にあげます。
Limitter
FM変調なので、段間に小容量のコンデンサーを使って高域のゲインをあげるプリエンファシスをかけます。受信側で高域を下げる周波数特性をとる(ディエンファシス)ことにとって、全体の周波数特性をフラットにしながら耳障りなFMノイズを下げることが出来ます。またこのプリエンファシスは高域でのリミッターをうまくかける動作にも有利に働きます。リミッターはダイオードを2つ使い、正負両側のリミッター動作を行います。この回路では15Kによるバイアスがかかっていますがこの値でリミッターのかかり具合も調整することが出来ます。 この後に2段のローパスフィルター(スプラッタフィルタ)で過変調時の帯域外輻射を制限します。
ソフト的には
 最近ではデジタル変調になってきたのでマイクアンプ後、信号は即DSPなどに入ることが多く、リミッター・フィルタ動作などはデジタル演算で行われてしまうようです。あまり見かけるようなことは少なくなりましたが、過大入力の保護などに応用できますね。

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