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2010年9月 8日 (水)

LEDのはなし

LEDとは
[Light Emitting Diode]で発光ダイオードと呼ばれています。現在は照明用のLEDランプやテレビのバックライトなど、省エネ・高機能のものが開発されています。初期は赤色がほとんどで、緑色は輝度が低かったりして限られた用途でしたが、青色発光ダイオードの発明から3原色がそろったことや、紫外線発光ダイオードと蛍光物質との組み合わせなどで白色のLEDが開発されてから普及が進んできました。
ハード的には
LedPN接合のダイオードであることは同じですが、バンドギャップと呼ばれる電子を運ぶエネルギーギャップが大きいため、そのギャップを乗り越えて正孔と電子が結合する時にエネルギーギャップの差が光として外部に放出されます。直接光が生成されるため発熱が少なく、効率が高い光変換が可能です。一般的なシリコンダイオードと比較して発光ダイオードは順方向降下電圧(VF)が高く発光色によって違うが、赤外では1.4V程度。赤色、橙色、黄色、緑色では2V程度。白色、青色では3.5V程度。紫外線LEDは最も高く、4.5 - 6V必要です。 注意点としては、LEDは逆方向の耐圧が5V程度と低いため、整流用途には使えないこと、順電流を規格値よりも増やしていくと明るさは増しますが、高温になって寿命が極端に短くなること、発光色が変化することがあります。以前緑色LEDをつけたつもりが、黄色に光っていたのでおかしいなと思って調べると、電流制限抵抗を間違えて大電流が流れて黄色に光っていたこともありました。
材料について見てみると、マイクロ波半導体と似ている点も見られて面白い。
GaAs系
 AlGaAs(アルミニウムガリヒ素)赤外・赤
 GaAsP(ガリヒ素リン)赤・橙・黄
GaN系
 InGaN(インジウム窒化ガリウム)緑・青・紫・紫外
 GaN(窒化ガリウム)緑・青・紫・紫外
 AlGaN(アルミウム窒化ガリウム)緑・青・紫・紫外
その他
 アルミニウムインジウムガリウムリン (AlGaInP) 橙・黄橙・黄・緑
 リン化ガリウム (GaP) 赤・黄・緑
 セレン化亜鉛 (ZnSe) 緑・青
ソフト的には
最近注目の有機ELは発光体にジアミン類などの有機物(炭素原子を含む材料)を使っておりますが、LEDと同様な原理で発光する素子です。発色・コントラストに優れていることから、今後大型TVなどに量産されるのが楽しみです。

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