ビデオ信号のはなし
ビデオ信号とは
いわゆるアナログビデオ信号で、黄色のRCAビデオ端子やSコネクタと呼ばれるY/C分離型の信号が出ている。明るさを示す輝度信号(Y)とカラー情報を送る色信号(C)で構成されるが、1本のケーブルで送るためにこの2つを混合したコンポジット信号と呼ばれているものが一般的で黄色いRCAコネクタでオーディオの赤・白と合わせてビデオ接続ケーブルとしてよく使われている。
ハード的には
輝度信号(Y)は最大1Vp-pの明るさを示す信号と、−0.3Vのパルスの同期信号で構成されています。輝度信号は帯域的には 10MHz程度までフラットな特性が求められ、色信号は日本やアメリカでは 3.58MHzの基準バーストの後に色によって位相の異なる信号が±0.5V程度で構成されている。これはモノクロ受信機と互換性をとったためで、この色信号によって水平解像度が制限されることにもなり、テレビで単色の縞模様のシャツなどを写している時に虹のような色が出るのがクロスカラー障害といって、縞模様がカラー信号と区別がつかなくなるために起こります。これはテレビのY/C分離技術などで改善されてきました。これからはデジタルテレビになるのでこのクロスカラーよりは液晶のRGBドット表示による弊害が多くなるかも知れません。
ビデオ信号は75Ω系で伝送されるので、プロ用では BNCコネクタなどを使いますが、映像DACなどでアナログ信号にされた後アンプで増幅されてコネクタに出ますが、図のように 75Ωシリーズ抵抗をつけてドライブされますので、アンプでは終端時の1Vp-p(Syncもいれると1.3Vp-p)の2倍の 2Vp-pが必要になります。ビデオアンプは高速が求められているので消費電力が大きく、電源電圧が高いとアイドリング電流によっての熱損失も大きくなるので、最近では 電源が3.3Vのビデオアンプが利用されています。
ソフト的には
最近はデジタルテレビ用にビデオ出力も R/G/B/Syncやコンポーネント出力( D3,D4など)でもアナログ出力が必要になっています。その用途に 3.3Vのビデオアンプを複数個( R/G/B/Syncなど)もったICも発売されています。 しかしながら増幅度が決まっていたりして結構DACでレベル・オフセット調整などソフトでの調整が必要になります。
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