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2010年7月21日 (水)

マイクロ波のはなし

マイクロ波とは
[Microwave]で、電波の中でも最も短い波長域で、おおむね300MHz〜3000GHz(3THz)までの周波数帯をさします。波長が1m以下ですので、小型のアンテナで使えることから移動無線・携帯電話の普及で利用が盛んになっています。
ハード的には
<Microband_2右図のようにマイクロ波はバンドていうと UHF 以上のバンドを指します。これらの周波数は呼称として P 〜 W までのバンド名で呼ばれ、古くから衛星放送で使われていた Cバンドでは、ソビエトの衛星やASIASATなど直径4mほどのパラボラアンテナで日本でも受信することが出来ました。現在ではデジタル化した放送を行っているようです。
 日本になじみの深いのは Ku Bndでしょう。 Ku の u は under の u で K-Bandの下のバンドだからで、Ka の a は avove のことで上側を示しています。 日本のBS衛星はダウンリンク(家庭での受信用)に 12GHz 帯を、衛星へのアップリンク(衛星への送信用)に14GHzを使ってる事から Kuバンド衛星と呼ばれています。アナログ衛星放送のBS1CHはBSAT1で周波数は 11.843GHz で、デジタル衛星放送はBSAT2Aで BS1CHは周波数 11.996GHz で放送されています。
 またなじみの深い周波数では S-Bandの 2.45GHz で電子レンジや無線LANなど色々な用途に使われています。携帯電話では 810MHz〜960MHz付近と1710MHz付近、2110MHz付近など各社キャリアによって使用周波数帯が割り当てられています。 10GHz帯や24GHz帯はスピード違反取り締まり用のレーダーの周波数、41.5GHzや55GHzは放送局の中継用に使用されています。また最近デジタルハイビジョンテレビの画像を無線で伝送するシステムが 60GHz帯で開発されています。
ソフト的には
 デバイス技術の進歩、無線技術の進展で高い周波数でも利用できる環境は整ってきましたが、電波には伝送するのに都合の良い周波数があります。携帯電話を山間地で使いたい場合などは周波数が高いと直線性が良すぎて見通せる範囲しか届かなかったり、木や空気中の水分で電波が弱まったりします。NTT-Docomoなどは低い周波数バンドの 800MHz帯を与えられていますので比較的山間地やビルの谷間などでの伝送に有利です。今後テレビのデジタル化が終了すると現在のUHF帯の高い方の周波数が空きますので、携帯周波数の割り当てだけでなく、そこにどのようなサービスが始まるか楽しみですね。

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