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2010年7月 8日 (木)

ショットキーバリアダイオードのはなし

ショットキーバリアダイオードとは
[Schottky diode]で通常のPN接合のダイオードでなく、金属と半導体の接合によるショットキー障壁を利用して順方向電圧を低くできたダイオードで、高周波回路の検波・ミキサーや大電流のスイッチング回路などに利用されています。Rohm社東芝セミコンダクター社ルネサスなど多くの会社で生産されています。
Shotkey
ハード的には
ショットキーダイオードは正孔(少数キャリア)を使わず、電子のみの流れ(多数キャリア)を利用しているので動作が高速で、スイッチングや検波に利用されます。また通常のダイオードの順方向電圧0.6V程度より遙かに小さな0.2V〜0.3V程度でONしますので、DBM(ダブルバランスドミキサー)などに用いられ、小さなLocalレベルで効率よく動作することが出来ます。しかしながら一般的に逆電圧が低く、高周波用では6V程度のものもありますので使用には注意が必要です。整流用などは200V耐圧、15A程度流せるものもありますので、インバータの整流用など高速応答で電力損失が少ないので多く利用されます。
S00
 右図はTTLゲートIC 7400 の高速版 74S00の内部回路です。ショットキーダイオードを使用しているのがトランジスタの中央線で分かります。74S00の Sは ShotkeyのSですが、のちに LowPower Shotkey タイプの 74LS00タイプに置き換わっています。
ソフト的には
小信号から大電力まで広範囲に使われているショットキーバリアダイオードですが、逆電圧をかけた時に結構電流が流れます。定格電圧で0.5mA程度、温度が上がると増える傾向です。

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コメント

ショットキーDは高周波の話ばかりが多くてウイークポイントの詳しい話がなかなか見つからないですね。
単純なキャリア検波(AM検波のようなもの)の場合で微弱な入力(-80dbmとか)の時に低い周波数(1Mhz以下とか)ほど出力減少傾向が出るってこと有りますか?
平滑など周辺部品との関係なのかな~?

投稿: tom | 2016年5月29日 (日) 21時22分

弱い入力時は、ダイオードの順方向しきい値のために電流は流れにくくなりますね。ゲルマニウムダイオードも同様でしたが、IF段でのAM検波の場合、ダイオードに僅かの電流を流してバイアスしてやらないと歪んだりしました。
 低い周波数ではダイオードの特性よりも、カップリングコンデンサーや平滑コンデンサーの容量が効いてくるかと思います。10KHz〜200MHzの広帯域パワーアンプのパワー検出検波にはやはりショットキーダイオードが使われています。
 検波ICではなかなか低域が性能でないものが多いので、ディスクリートの出番ですね。

投稿: SUDOTECK | 2016年5月30日 (月) 06時35分

今回は単純な検出だけでカップリングCは無く、1Mhz以下で急にレベルが下がったので悩んでました。ちなみに負荷は10KΩ以上有りますのでこれから平滑をいじってみます。ありがとうございました。

投稿: tom | 2016年5月30日 (月) 19時32分

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