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2010年7月17日 (土)

プリント基板でひどい目にあったはなし

プリント基板の品質とは
 もう13年前ぐらいになりますが、デジタル衛星放送受信機(DVB規格)の開発で最近サッカーで賑わった南アフリカに1人で出張した時のことです。ハードは日本国内設計で、OEM先は韓国、ファームウェアは南アフリカの会社で行うという混合チームで、試作サンプルを持ってハード評価にいった際の事件です。当時デジタル衛星放送が実際に開始されているのが南アフリカだけで、当然放送受信に対するノウハウを持っているのが現地のメーカーだけで、すでに国内で開発・認可されているのでDVB規格種取得も早いだろうと、現地に乗り込んだのでした。
 1回目に持ち込んだサンプルは国内で基板制作・部品実装・簡単な電源チェックなどしたものですが、なんとか現地でファームウエアが走り、回路接続ミスなどを発見してビデオ出力など評価できる段階まで持ってきました。
 当時4層基板などは高価だったので採用できず、安価な両面基板でCADの前段階から紙図面上で何度も引き回し・配置を工夫した成果もあってビデオ・オーディオの性能などは、現地のエンジニアからもほめられる出来でした。
Image033
そしてプリプロダクション用サンプル
 2回目の出張は、韓国で生産する前のプリプロダクションを兼ねて規格認証サンプルを検査する仕事でした。サンプルを20台程度作らなければならないので、韓国メーカーに製作を依頼しサンプルが届くタイミングでの南アフリカ訪問でした。 私が到着して輸入手続きでごたごたして2〜3日後にサンプルが届き、さっそく動作実験に入りました。
 しかし1台目からうんともスンとも動きません。1回目にミスした配線はCADできちっと治っていますし、部品も問題ありません。しかしながら、よく見るとチップ部品端子の半田の量が多かったり、少なかったりで、LSIの足もヒゲなどでショートしている部分もありました。 製作した韓国に問い合わせてもらうと「時間が無かったので、人手を投入して全て手半田でやったよ。きれいに出来ているだろう」と自信満々です。基本的にこの手のデジタル製品の品質ノウハウに関して無頓着なようでした。
 日本メーカーでは20台をしかも1枚6000点以上あるような基板を、手半田でするなんて考えませんね。さっそく基板上の半田付けから再チェック、ICの足のブリッジなど現地のテクニシャンに手伝ってもらって直し、なんとかファームウェアが動き出しました。
まだおかしい
 動作チェック用のプログラムを入れてチェックし始めると、5台に1台ぐらいしか最後まで完全に動作しない...どこか配線が切れているようで何かのタイミングでエラーになってしまう。エンジニアの1人が「基板をたたくとエラーになるよ」と教えてくれた。そのあたりの部品を確認し再半田しても変化無し。どうもこのラインがおかしいと思うラインをテスターで導通を測ると1KΩ??パターンのラインだから切れているか0Ωかのはず...と思って そのラインを繋ぐスルーホールの上下で測ると1kΩ!「えー!」と思わず叫びました。そこら辺のスルーホールがやたら導通がおかしい。なんと原因は韓国メーカーでの基板作成時のスルーホールメッキの品質不良でした。
対策は
 20台も直すなんて不可能だから、日本の本社と相談し作り直すことに,,,
とりあえず1台はスルーホールビアに細い線を通して半田付けして(LSIの下は半田を流し込むだけぐらいでしたが)、CAD修正点などミスが無いことを確認し、ファームウェア確認用として現地に残しました。
で、仕事が早く終わったので
 サンプルを全てチェックするつもりで立てた日程でしたし、飛行機はもちろんFIXなのですぐには帰れません。で..Gammaとかいう自然公園(サファリみたいなやつ)に営業のおじさんと1泊旅行..
 苦労あれば、報われることもありますね。 結局その後あと2回も南アフリカには行くことになりました。当時マクドナルドがありましたし、中華料理店もありました..でもけっこう1人で歩くには怖かったなぁ


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