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2010年5月20日 (木)

SMAコネクタのはなし

SMAコネクタとはSma
[Sub Miniature Type A]からくる呼び名で、マイクロ波でよく使うねじ勘合の小型高周波同軸コネクタです。
ハード的には
内径が1.27mm、外径が4.2mmで、絶縁物にはテフロンが用いられています。使用周波数はDC~26GHz程度です。主に内部の配線等に使われ、中央導体の処理が丸棒や細ピンであったり、タブ型のものなど接続部によっても、取り付け穴が4個のものや2個のもの、ねじ式のものなど多くの種類があります。
 測定器などマイクロ波用のものにこれに似たコネクタが用いられていますが、実は微妙に違うものです。
Cn
右図はマイクロウェーブ技術入門講座 基礎編にあった図ですが、SMAよりも高い周波数 34GHz程度まで使用可能な 3.5mm という規格のコネクタが測定器などでは使われています。3.5mmコネクタは、絶縁物を空気にしていますので、メスの中央導体のまわりが白くないので判ります。テフロンより、誘電率が低くなるので外径を小さくすることができます。
外形寸法は3.5mm、内径寸法は1.5mmとなっています。
 さらにSMA互換で周波数の高くまで使えるコネクタに Kコネクタ(外形が2.92mmとなっているので2.92mmとも呼ばれる)があり、空気層を狭くして外形を小さくして40GHz程度まで使えます。
ソフト的には
3.5mmコネクタは測定器などによく使われておりSMAと基本的には互換性がありますが、精度の悪いオスのSMAコネクタを接続した場合 3.5mmコネクタの中央導体の接触バネが壊される場合があるので接続には注意が必要です。接触が悪くなって隙間が空いたりしてその部分が整合不良となり、せっかくのデーターがおかしくなる可能性があります。その対策に 3.5mmオスと SMAメスが一体となったアダプタを使って高価な測定器のコネクタを守っています。
 またよく使うとコネクタのねじの部分から摩耗で金属粉が残り、テフロンの勘合部分に着いて整合不良になったりしますので、アルコール等でコネクタをきれいにしておくことも大切です。

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