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2010年4月 1日 (木)

レイルトゥーレイル(OPAMP)について

レイルトゥーレイルとは
[RailToRail]オペアンプで入力範囲や出力レベルが電源電圧いっぱいまで使えること。
昔のオペアンプは電源から1.5V位は使えない範囲がありました。(いまでもあるけど)
トランジスターを使った場合プッシュプル出力で構成するとどうしてもベース-エミッタ間の電圧降下とコレクタの飽和電圧があるため出力は電源まで使えませんでした。それで通常はプラスとマイナスの2電源を使い0Vを中心に正負の方向へスイングして電源より1.5Vぐらい内側で使ってました。
 しかし両電源では不便なため、単電源でも使えるオペアンプが開発され、GNDと正電源の1つの電源で動作するようになりました。(LM358など)でも0V側には振れますが、正電源側にはやはり 1.5V程度スイングできないか、入力電圧が電源まで許容しない問題がありました。
例えばオペアンプを 5V電源で使っていて入力を大きくしていっても出力レベルが5Vにならないトラブル等が起きました。電圧増幅率が1倍などのとき入力が 3.5V以上になっても出力が3.5Vから変化しないか、逆に0Vに振れてしまうこともありました。
 現在では入力や出力に FETを使ったOPAMPが出回りレールトゥーレールと記載され入出力に電源電圧まで動作可能なものが増えています、動作速度も100MHz程度は可能なICになってきています。レールトゥーレールといっても時には出力だけの場合がありますので、使用にはよくデーターシートを確認して下さい。
ハード的には
高速オペアンプは時として帰還抵抗などが小さな値しか認められていない場合があります。1GHzまで使えると思っても、フルスイングが出来なかったり、高抵抗を使うと雑音が増えたり周波数特性が伸びないケースがあります。使用回路例をよく確認しましょう。
また、出力電流を流せても出力にコンデンサ負荷を付けると発振しやすいICも見られます。高速OPAMPですと高い周波数で発振していて熱ばかりでるがどうも出力が不安定なんて時は発振を疑ってみるのも大事です。

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