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2010年4月

2010年4月30日 (金)

BIASコントローラーのはなし

BIASコントローラーとは
MAXIMのICで、温度センサとEEPROMを持ち、2つの電子ボリュームによってLDMOSなどのRFパワーアンプデバイスのゲート電圧をコントロールし、温度によるドレイン電流の安定化や過電流に対する保護などを目的にしたICです。
4225_2
ハード的には
上の図は MAXIM の DS1870というタイプのコントローラです。内部にボリュームが2つあり、外部のデバイスのゲート電圧をコントロールしているのが判ります。
その他に1つの電圧入力(主にドレイン電圧の監視)と2つの電流検出端子(電流を電圧に変換するICを使って入力します)があり、ともに規定値を超えるとアラームを出すことも出来ます。
 また、電流検出端子に入る電圧によって、ボリュームの出力に対してテーブルを使ってオフセットをかけることができますので、電流が増えすぎた場合にバイアス電圧を調整して電流の増加を減らす働きもします。 2つのボリュームはEEPROMのテーブルを持ち、内蔵温度センサの値をアドレスにして-50℃から+100℃程度までの温度補償テーブルを書き込むことが出来ます。
 小型で大変便利なICですが、コントロールにI2Cを使うため直接パソコンから書き込むには変換治具が必要で、かつ書き込むアドレスが多くテーブルがバンク構造になっているなど、なんらかの書き込み支援アプリが必要です。私の場合H8を使った RS232C <-> I2C 変換モジュールを作り、PC側はボーランドC++ で書き込み支援ソフトを作りました。
ソフト的には
このページで書ききれないほど注意点がありますが、BANK1のコントロールレジスタはパスワード用のレジスタがあるので、安易に書き間違えるとロックがかかり書き込めなくなってしまいます。
このときは書き込んだパスワードエリアの値を、パスワード書き込みレジスタに連続して書き込み、ロックを外した後、パスワードレジスタを 0xFF に書き込んで保存します。
 保存するタイミングも、書き込み可能にするレジスタをきちんと元に戻してから電源を切らないと保存されなかったりするので、注意が必要です。
 温度テーブルに書き込むのは実際に動作させて温度を変化させながら行いますが、内部の温度センサの値をチェックして熱的に平衡になった時に行うのがベストです。温度テーブル自体は2℃ステップで使用しましたが、調整時は10℃ぐらいで測定し、書き込みは間を補完しても良いでしょう。調整がクリティカルなときは周辺2℃は実際に測定した方が良いかも知れません。
 このICはバイアス用途だけでなくとも例えば温度によってアナログアッテネーターをコントロールすれば温度によるレベル差などを調整することも出来ます。


2010年4月28日 (水)

RFアンプの試作のはなし1

RFアンプの試作はどうするか
実験や1台限りの制作時に高周波のアンプはどう作るのでしょう?VHF帯ぐらいまでなら、蛇の目基板(ユニバーサル基板)で製作できます。しかしながら1GHzをこえた周波数で数Wぐらいのアンプを作る時にはどうしたら良いでしょう?
ハード的には
がんばればガラスエポキシ基板でも作れますが、せっかく高性能・高出力をめざすには...また10GHzを超えたらやっぱりテフロン基板が良いでしょう。テフロン基板で厚さ1mm以下の両面基板がよいでしょう。カラスエポキシ基板をベースとして、50Ωのマイクロストリップラインを構成する厚さ0.5mm、1mm幅程度の銅箔のテフロン両面基板があればそれをガラスエポキシ基板に半田付けして製作することで、基板作成が容易になります。図ではベースを1mm厚テフロン基板で作成し、マイクロストリップラインを構成するため幅 3mm程度ギャップ2mm程度のパターンを作ったものです。
 実際はカッターで銅箔に切り込みを入れ、剥がしたい部分に40W程度の先の細いこて先で暖めて、接着剤を柔らかくしてピンセットなどで剥がします。
 基板の下には放熱用のアルミシャーシ(銅・真鍮などでもよい)で放熱とGNDを確保し基板上に2mm程度の多数のビスで止め、基板のGNDインピーダンスを下げて使用する。基板を工場に依頼して製作する時にはスルーホール加工や端面メッキ加工が出来るのでGNDインピーダンスを下げることが出来ますが、手作りでは端面に薄い銅テープを貼るとか、ビスでGND強化する事が大事です。
Pcb
デバイスは基板に穴を開けてシャーシに直接ねじ止めします。GNDを強化する場合はこの取り付けねじに卵ラグを2〜3枚入れ、それを基板に半田付けします。
デバイスの取り付け面は鏡面加工ぐらいの平坦さが放熱には重要です、その他グラファイトシートなど炭素で作った熱導電シートを使って取り付ける方法もあります。シリコングリスなどは短時間の実験では問題ないですが、長期的には乾燥してしまい放熱の性能が失われてしまいますので注意が必要です。
 基板上の部品の実装はまた他のコーナーで書きます。
ソフト的には
マイクロストリップラインのはなしで基板の誘電率とパターンの幅の関係を書いていますが、高周波では余り幅を広くするとパターンの浮遊容量が増えてロスが増えるようです。10GHz以上では1mm以下の幅が良いようです。


2010年4月27日 (火)

リップルフィルターのはなし

リップルフィルターとは
[Ripple Filter]で広義には直流電圧にのった交流成分をフィルタリングすることで、古くは真空管のプレート電圧を作るのに、トランスで昇圧した交流を整流してできた脈流をコンデンサーとチョークトランス(コアに巻いた低周波用コイル)で構成したリップルフィルタを使っていました。ここではトランジスタを使ったフィルター回路を説明します。
R_fil
ハード的には
最近は高性能な定電圧ICが利用されていますが、微小な信号を扱うものの電源に使うと、思いの外雑音が多いときがあります。特にVCOなど位相ノイズが100dB/Hz程度必要なものでは、定電圧ICで安定化した後に、リップルフィルターを入れて電源の低雑音化を図ります。上図(CQ出版社 PLL回路の設計と応用より)で示されるように一般的な3端子の電源ICは内部に高ゲインのアンプを持っていることと、IC内の抵抗や素子の熱雑音を増幅してほぼフラットな周波数特性をもった雑音を発生しています。 対するリップルフィルターはCRを通してベース電圧をフィルタリングしているだけのため、電流に対するドロップはしますが、VCOの様に消費電流が変わらない負荷に対しては、雑音を低減する効果があります。図で 60Hz/120Hz付近のピークは商用交流電源からの誘導ハム(雑音)と考えられます。
 図のベース<->GND間のコンデンサーに並列に抵抗を繋ぐことによって、入力電圧を分圧して出力する事も可能です。VCOに対してコントロール電圧は 1〜15V程度必要だが、VCOの電源電圧は5V必要なんて場合は結構ありますので、覚えておくと便利です。
 ただ、入出力の電位差を多くとるとトランジスタでの損失電力が大きくなり、余り電流が流せなくなりますので、注意が必要です。
ソフト的には
リップルフィルターなどで、大容量のコンデンサーを多く使うと信頼性の点でやや不安になります。高温になって劣化しやすい、低温になったら位相ノイズが増えてきたなんて場合があります。電解コンデンサーの特性をよく考慮して使いましょう。最近は大容量のセラミックコンデンサーやOSコンなど特性のよい電解コンデンサーも出てきているので電源のノイズ対策は豊富になってきましたが、コスト面など簡単な回路ですむ方法を追求したいものです。


2010年4月26日 (月)

CMOSのはなし

CMOSとは
[Complementary Metal Oxide Semiconductor]で、P-CH MOS-FET/N-CH MOS-FETをコンプリメンタリに構成したICを指す。出力のFETのどちらかがONすることによって、電源電圧、GNDレベルにほぼ等しい出力電圧を得ることが出来る。静的にはどちらかのFETだけがONになるので電流はほとんど流れず、消費電力を下げることが出来る。Cmos
ハード的には
図はNANDゲートを構成するIC回路例ですが、下側のNCH-MOSはゲートがHighでON、上側の並列のPCH-MOSはゲートがLowでONになります。入力A,Bが共にHighの時上側のPCHがOFF,下側のNCHがONして出力はLowとなります。FETをスイッチとして考えると判りやすいと思います。初期のCMOSゲートICではもっぱらMOS-FETを使用した低消費電力を生かして使用されてきましたが、TTL置き換えで74HCシリーズ、高速化した74ACシリーズとTTLを上回るスピードのものも開発されました。やがてTTLと同じ閾値を持たせた 74HCTシリーズなどに置き換わりTTLはほぼ使われなくなりました。
 CMOSが低消費電力といっても静的な状態のことで、H->L, L->Hに切り替わる瞬間は電流が流れ、スイッチング周波数が高くなるにつれ、消費電力も多くなります。また、MOS-FETは入力がゲートが酸化膜で静電気に弱いことから、静電気に対する扱いに注意が必要です。
1)運搬には静電防護シートやケースなどに入れ、ポリ袋などは使わない
2)製品実装時は空いた入力端子は電源かGND電位に繋いでおく(オープンだと静電気による破壊や中間値になって過大電流が流れる恐れがあるから)
3)半田付けには、こてがアースされてAC電源の漏れ電圧などがかからないようにする。
4)電源端子直近には 0.1uF程度のデカップリングコンデンサーを必ず付ける。(上記閾値付近での大電流に対応するため、パルス的な信号で電源電圧が落ち込まないようにする)
 また、CMOS構造のため入力にマイナス電圧がかかると電流が流れゲートが破壊してしまいます。さらに静電対策のため、入力から電源端子に保護ダイオードが入っているICがほとんどですので、電源電圧より大きい電圧を入力することも出来ません。この点からも電源が共通でないロジック回路でCMOS側の電源が入っていない状態ではほぼCMOSの入力はショート状態と同じですので、ドライブする側が電流が流れすぎて壊れるなどのトラブルに注意する必要があります。
ソフト的には
CMOSのゲートICは国内ではあまり多くのメーカーで生産していない点や、各社1個/2個入りゲートICなど使いやすいパッケージがありますが、メーカー間であまり互換性のないので、入手性では数社調べておくことが大事だと考えます。主要なメーカーでは東芝セミコンダクターや海外メーカーのTIなどが有名です。

2010年4月24日 (土)

ECLのはなし

ECLとは
[Emitter-coupled logic]で、TTLよりも高速動作を実現したデジタルICです。
トランジスタをスイッチング領域(OFF/飽和)で使うのでなく、常に電流をある程度流している状態で使うので高速ですが、消費電流が多くスイッチングする電圧や電源電圧(マイナス電源で駆動)などの違いで使いにくく、現在では一般的には使われていない。
ハード的には
Ecl
図のように入力段はエミッタ共通の差動増幅回路となっており、入力側に並列にトランジスタが接続されている。そのコレクタ出力をエミッタフォロアでバッファーして2つの差動出力として出している。
ICパッケージにはこの作動増幅器の閾値(入力の中間電圧)となる基準電圧が出力される端子が出ているのが多い。動作的には数nSでスイッチングが出来、1GHz程度の信号を処理できる。
 最大の問題が、通常IC周辺とのインターフェイスである。電源が−5Vを必要とするに加え、閾値が-1.2V程度とこれもマイナスの信号である。最近はOnSemiconductor社などが生産しているが、MC100ELシリーズなど PECLモードと称して、Vee = GND ,Vcc=+5Vとして使えるモードを持っている。実際周辺と繋げる場合は ViH(入力High電圧)が4V以上ViL(入力Low電圧)が3.3V以下と閾値として 3.8V程度と使うのには注意が必要である。カウンタなどは上記にもあるが、閾値電圧の端子Vbbが出ているもののあり、この電圧で入力端子をバイアスして、信号はコンデンサでカップリングするなどの用途に使える。
 過去ECLの高速性を利用して衛星放送チューナの映像検波に使用したことがあります。当時チューナー出力は 70MHz付近のビデオがFM変調されたIF出力で、それをECLで増幅し遅延回路で一定幅パルスを生成して、そのパルスの平均値を積分してベースバンド信号( 50Hz〜15MHz)に復調していました。他のコイル等を使った復調回路よりも直線性・広帯域特性に優れていました。
ソフト的には
現在ではロジック回路に使う用途はあまりありません。PLL分周とかクロックの分配などハード関連が多いでしょう。


2010年4月23日 (金)

I2Cのトラブルのはなし

I2Cの続編です
WEBではかなりI2Cの規格・プログラミングが公開されていますので、実際のトラブルに対する経験を書いてみたいと思います。
ハード的には

1)ウンともスンとも動かない時
 テスターがあったら、動作させる前(電源入れた直後)にデバイス側とマイコン側のSCL,SDAの電圧を測ってみましょう。両方とも Highになっていますか?両方ともLowの場合はデバイス側の電源か、マイコン側のプルアップ抵抗をチェックしましょう。「デバイスのVdd端子を間違えて、動いてなかった」なんてことはよくあります。もちろんデバイスのアドレスデーター設定端子が合っているかチェックしましょう。アドレスが違うと反応しません。また送るアドレスデーターは間違えていませんか?
アドレスデーターの最下位ビットは Read(1)/Write(0)の区別のため実際のアドレスより送るデータは2倍の値になります。

2) どちらかのラインがLowのままの時
 電源・プルアップ関係がOKならば、電源を切ってテスタでGNDとのショートチェックをしましょう。バスラインがどこかで半田くずかゴミでショートしていませんか?テスタはできれば導通でブザーが鳴る機能を使うとわかり易いですね。デバイスの接続端子ミスも可能性があります。

3) デバイスを繋ぐと動かない
 マイコンから個別にラインを操作できるならば、SCLがHighのままにしてSDAをLowにしてみる。
ちゃんとラインが Lowになりますか?OKならSCLもLowにしてみてCLKラインがLowに制御できますか?
 これがOKでまだ動かないならば、オシロスコープが必要ですね。
I2c3最初の8ビットアドレスデーターを送ってみて、ACKがデバイスから返ってきますか?デバイスからのACKのLowが電圧が完全に0Vにならないなど、送る側のLow電圧も高い場合、プルアップ抵抗が小さすぎるとか、デバイスの電源電圧の違いとかチェックしましょう。バスライン・クロックラインのの波形はOKですか?

4) アドレスデーターはACKが来るけど、その後動かない
 CPUからの9ビット目のCLK処理はタイミング合ってますか?デバイスがACKを出したままCPUのCLKを待っている状態で止まっている可能性があります。

5) 時々動かない
 デバイスがEEPROMなど書き込みに時間がかかるデバイスを使っていませんか?
 書き込み時は数10mSかかる場合があるので、最後の書き込みからある程度時間がたたないとBUSY状態になって連続して書き込めません。EEPROMでも、あるアドレスから数バイト(8バイトぐらいが多い)は連続書き込み出来るが、それ以上は完了時間が必要な時がありますので、デバイスの規格表をチェックしましょう。
 また、ラインにノイズ防止のためのコンデンサ、EMIフィルタ等入れている場合に波形がなまって送るデーターの値によってエラーになる場合があります。CLOCKスピードを下げて実験するかコンデンサEMIフィルタの値を小さくしてみます。プルアップ抵抗の値を小さくしても効果のある場合があります。

6) CPUは 3.3Vなのにデバイスは 5Vなのでどうしよう?
 PICなどは入力電圧が 3.3V Vdd でも 5.5V入力を保障していますので問題ないですが、専用のレベル変換ICなどを利用するのも良いでしょう。

7) 連続読み込みが出来ない
 デバイスからデーター読み込み時に ACKを返してますか?ACKを返さないと1バイトで終了と思って通信が終わってしまします。詳細はI2C Readのはなしで...

ソフト的には

1)まず開始時にバスラインを確認しましょう。
 CLKは通常値を読めないので仕方がありませんが、DATAは読めるので Idle状態( CLOCK/DATAともHigh)の設定時に DATAが Lowだったら、どれかのデバイスがCLK待ちかも知れません。STARTとSTOPコンディションを送るつもりでまずDATA を Lowにして次にCLOCKをLowに、そして先にCLOCKを立ち上げ、その後DATAをHignにします。DATAはHighに戻りましたか?
2)ステータスフラグはOKか
ハードウエアを利用したI2Cドライバの場合は、ステータスフラグのリセットなどきちんとおこなっているかどうか確認しましょう。

H8用のサンプルプログラムを紹介します。
unsigned char set_device ( unsigned char dev ,unsigned short Addr )
{
  int n ;
 n = 100 ;
 while (IIC2.ICCR2.BIT.BBSY); //【1】I2Cバスがフリーになるまで待つ
 IIC2.ICCR1.BYTE = (IIC2.ICCR1.BYTE & 0xCF) | 0x30;//【2】マスタ送信モードに設定(MST=1, TRS=1)
do {
  IIC2.ICCR2.BYTE = 0xBD;  //【3】開始条件を発行(BBSY=1, SCP=0)
  IIC2.ICDRT = SLA | Wbit;  //【4】コントロールバイトを送る
  while(! IIC2.ICSR.BIT.TEND);  //TEND をチェックし、送信が完了するまで待つ
   --n ;
   if( n < 0 ){
    return( 0 ) ; // 一定期間で完了しなかったら Errorを出して抜ける
   }
 } while ( IIC2.ICIER.BIT.ACKBR ); //【5】ACKの返送を確認
 IIC2.ICDRT = (unsigned char)( Addr & 0x00FF ); //【7】下位メモリアドレスを送信
 while(! IIC2.ICSR.BIT.TEND);  //TEND をチェックし、送信が完了するまで待つ
 return(1) ; // OK
}

 
3) エラーが出た時の対策をしましょう。
 ACKが来なかった時、ACK待ちで止まってしまうことがあります。止まってしまってOKなら良いですが、一定時間(一定回数)リトライしてダメならデーター0xffをとりあえず返すなど待ちループに入ってしまうのを回避するようにしましょう。

4) 必要以上速いスピードを追求しない
 デジタルのHigh/Lowパルスは雑音を伴いますし、高速にすればハード的に伝送品質が落ちます。必要な速度を考慮してマージンのあるスピードで制御しましょう。ソフト的待ち時間を使ってCLOCKを作っている場合など、High期間とLow期間が同じになるような波形を作ったほうが、ハード的デバッグなどタイミングがチェックしやすくなります。

5)データーは 0x00 から 0xFF まで送受してみましょう
 また、アドレスを変えて反応が無くなることも確認して、デバイスが壊れた時の対応のチェックもしましょう。

参考書----------------------------------------------------

2010年4月22日 (木)

RFパワーアンプのはなし

RFパワーアンプとは
[Radio Frequency Power Amplifire]です。RFの定義からは 30KHz以上の高周波を扱うアンプで、パワーアンプというと出力は100mWをこえるあたりからではないでしょうか。携帯電話の出力電力もピークでは500mWを超えるので、小型のパワーアンプが入っていると言えます。大きいものではラジオの送信所のアンプで数10KWの出力を持つものもあり、過去沖縄の VOA放送局( Voice Of America)の近くでは、「アンテナのそばに行くと蛍光灯や電球が灯る」なんて話があるほど強力な電波を出していました。
ハード的には
30MHz以下の低い周波数では、MOS-FETが使われ高周波ウェルダーなど数KWの出力のアンプが用いられます。3GHz以下の周波数ではMOS-FETの中でも比較的安価で効率の良い LD-MOS と呼ばれるFETが使われ、携帯の基地局やテレビ放送中継用アンプなど広範囲に使用されています。なかには1デバイスで、パルス用ですが 1KWもの出力を出すデバイスもあります。また、MOS-FETのなかでも 比較的低い周波数から広帯域増幅に用いられる VD-MOSと呼ばれるデバイスも開発されています。
 Polyfet というアメリカのメーカーではアプリケーションノートで自社のデバイスを使ったRFアンプの回路例や実装例、性能測定結果などを数多く公開しています。セミリジッド同軸線のバラン(高周波トランス)やトロイダルコアを使った製作例などはアンプを作る上で大変参考になります。Sk702
さらに高い周波数までのアンプは ガリウムヒ素( GaAs)半導体を使ったものが主流で、1MHzから1GHzのような広帯域のもの、数GHzから数10GHzまでの間で使われています。しかしながら使用する電圧が12V程度と低いので、高出力の場合大電流が必要なこと、ゲートバイアス用にマイナス電源が必要で、バイアスがかからない時はショート状態になるので、機器の保護回路が必要な点など、使用するには経験と知識が必要です。最近は GaN(窒化ガリウム)を使ったデバイス GaN-HEMTが多く開発され、その単面積あたりの出力電力の大きいこと、高い電圧(50V以上)で使用できる点などが評価され、単一デバイスで14GHzでも数10W出るものも出来ています。
ソフト的には
上記GaAs-FETのアンプにはハード的に保護回路を設けられ、ゲート電圧が安定した後、ドレイン電圧をかけるようなしくみになっていますが、多くのデバイスを使うようなアンプの場合、個別の故障を検出したり、過電流・高温を検出するのにマイコンとセンサの利用が今後ますます増えてくると考えられます。また、広帯域・高出力のアンプが最近車の EMC (外部からの電波による誤動作が無いかの試験)測定で要求が増えています。そのため、システムとして測定周波数をバンドで分け、GPIB等でアンプを制御してフィルタやアンプを切り替えます。その際切り替える、高周波リレーの動作速度の制限から、数100mSから数秒切り替わるのに時間がかかります。そのあたりを考慮してプログラムをしないと、切り替わる途中でパワーを出したりしてアンプやフィルターが壊れる場合があります。立ち上がりや電源の切り方にも注意が必要です。

------------- 高周波アンプのお問い合わせは ---------------------------------

(株)アールエーディー
Rad_top

 

2010年4月20日 (火)

SMD部品のはなし

SMD部品とは
[Surface Mount Device]のこと。表面実装部品。対してリード付きのラジアル(垂直挿入実装部品)、アキシャル(水平挿入実装部品)がある。今では抵抗、コンデンサのみならず、インダクタ、トランジスタ、LED、IC、CPU、リレー、表面実装型コネクタなど多くの部品がSMD化されている。これは基板の多層化・微細配線化によって部品挿入孔が必要な部品ではその穴が相対的に大きく邪魔になったこと、挿入実装では裏面が利用できない、スルーホールが少なくなると穴開けコスト・スルーホールコストが下がるので安価に作れるなど、SMD部品が有利になった点が考えられます。
ハード的には
よく1608 ( 1.6mm x 0.8mm)とか 1005(1.0mm x 0.5mm)とか、部品のサイズを称して呼ばれます。手で半田出来るのはこのくらいのレベルまでで、自動実装ではもっと小さいサイズが携帯電話など量産品で多く使われています。半田付けにはクリーム半田を基板上にシルク印刷してその上に部品を実装し、決められた温度シーケンス(最高220度とか 260度とか半田の種類によりますが)で暖め、半田の表面張力を利用して部品をピッタリの位置に実装します。
 注意したいのはチップコンデンサーなど部品の両側に半田端子があり、そこをプリント基板上のパッドに半田で付けるのですが、手半田でこの端子部分を半田ごてでこすったり、力を加えたりすることによって内部積層電極と接触不良になったりすることがあるので、通常のチップコンデンサのメーカーは手半田を認めていないのが多数です。(半田付け指示では電極をこてで触らないように指示しているメーカーもあります)いずれにせよ熟練のテクニシャンでなければ手半田は信頼性を考えると避けたほうが良いでしょう。
 また、高温・低温になるような部分での使用は銅箔、プリント基板の熱膨張を考慮する必要があります。積層タイプのチップインダクタなどは半田付けが悪いと(半田の量が多すぎたり、パッド形状が悪かったりして)温度サイクルで伸び縮みしたとき、その力で割れたりすることがありますので、注意が必要です。
 手半田を許可するメーカーとしてATCがチップコンデンサを販売していますが、かなり高価で入手性も余り良くありませんが高周波ロスの特性など優れています。
ソフト的には
プリント基板作成CADなどでは、メーカー推奨のパッド(端子形状)があるので、それらを使うと共にクリーム半田を印刷するメタルマスクの形状も、ノウハウがあるようで、基板制作・実装するメーカーに問い合わせる必要があります。高速な信号を扱う場合、挿入部品の端子スルーホールは浮遊容量や抵抗を持ちますので、SMD部品を使用すれば避けられますが、パターンの表裏をつなぐビアも高い周波数では思いも寄らぬ浮遊容量やインダクタとして現れます。また、「SMD部品の下にパターンを通したら部品と干渉してノイズが出てしまった」など表面のパターンに近い部品であることからまた違ったノウハウが必要になります。

2010年4月19日 (月)

MOS-FETのはなし

MOS-FETとは
[Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor]金属酸化膜でゲート絶縁された電界効果型トランジスタです。ゲートが絶縁されているので電圧だけで制御され、パワーMOSFETでは高耐圧・高速なスイッチングが可能です。
ハード的には
どうしてMOS-FETは通常のバイポーラトランジスタより高速なのでしょうか?バイポーラトランジスタはベース電流によってコレクタ電流を制御しますが、NPNトランジスタを例にとるとベースに+電圧をかけると正孔(小数キャリア)が生成され、エミッタからの電子が引きつけられコレクタに到達します。ここで、ベース電圧を切ってもベース内には正孔がしばらく留まるため、コレクタのOFFが遅れます。そのため、ベース直列抵抗にコンデンサを並列にしたスピードアップコンデンサとよばれる手法で、OFF時にベースの正孔を逆電圧で早く消そうとするものです。
 MOS-FETにはこのような正孔の作用がなく、純粋に電子の流れる領域を狭める事によってON/OFFしているので、バイポーラトランジスタに比べOFF時のスピードが速いのが特徴です。

 トランジスタ技術紙での資料ではPh1to2

立ち下がり時間tf
 パワーMOSFET 2SK2614:170ns
 パワー・トランジスタ2SC3345:241ns
オフ遅延時間tOFF(=td(OFF)+tf)
 パワーMOSFET 2SK2614:355ns
 パワー・トランジスタ2SC3345:667ns
とOFF時の波形比較でONのままの時間にかなりの差があるのが判ります。

しかしながら、ゲートとソースには絶縁層を挟んだコンデンサーとして信号を遅らせる効果が生じるので、スピードを上げるにはゲートへは低インピーダンスの駆動が必要です。具体的にはゲート・ソースにコンデンサに溜まった電化を早く消失させるよう低い抵抗値の抵抗をつけることが必要です。
ソフト的には
スイッチングで立ち上がり・立ち下がりとも出力電流や速度が要求される場合は、出力に電源側にP-CH・GND側にN-CHのFETを使ったコンプリメンタリプッシュプル回路が使われます。このときコントロールのしかたで切り替え時の消費電力が変わりますので注意します。効率を上げるにはデッドタイムといって両方OFFになるよう制御します。負荷が重くスピードを上げたい場合は片方がOFFにならないうちに反対側をONして切り替えスピードを上げますが、重なる時間が長いほど消費電力が増えるのでトランジスタの安全領域を考慮して決めましょう。

参考図書------------------------------------------------------------------


2010年4月18日 (日)

触診のはなし

触診とは
医者ではないけど、トラブルの原因を指先で触って探すこと。テスターとかオシロスコープとかで電圧や波形を測定するのでなく、回路の部品や配線パターンなどを触ってトラブルの原因をさがす手法です。
ハード的には
作った回路が思いもかけず発振していて、出力をオシロスコープで見たら一目瞭然、そんなときあなたはどうして原因を探しますか?回路図上で発振しそうな部品の値を変えてみますか?それとも回路が間違っていないか、もう一度回路図と実物と照らし合わせますか? ちょっと経験のあるエンジニアなら、出力の発振波形をみながら指先でパターンを探って、発振がひどくなったり、止まったりはしないかとまず触ってみるのではないでしょうか?(もちろん触って感電や火傷しそうな場合はNGです)
Yubi
 指先で触ると言うことは
1) インピーダンスが高くて不安定な所は大丈夫か? 指先を近づけたり、軽く触ると人体のアースとの間で誘導電位(主に交流ノイズ)が発生し、ノイズが増幅されます。さわって大きく出力波形が乱れる場所はインピーダンスが高いか、ゲインが高いので、要注意の場所だと判ります。 
2) 触ると発振が弱くなったり、止まったりしないか? 触ると対象との間に微少なコンデンサーをつけたと同じ効果が出ます。高域でゲインが高くなっていて発振しやすい場所が判ります。
3)触って物理的に力を加えた場合に変化はないか? 接触不良や、イモ半田、部品のクラックなど物理的な影響で動かすと治ったりする場合に効果的ですが、力が加わってトラブルを起こしている部分が特定できず、思わぬ所が悪かったりします。特に手半田や試作品にある話です。あるときはプリント基板のスルーホール加工の不良で見つけるまで苦労しました。
4) ICなどパッケージを触って、思わぬところで発熱していないか? 最近の高出力 OP AMPなどは電流が流せるし、壊れにくいので発振していても判りません。触ってみるととても熱くなってたりします。出力におおきなセラミックコンデンサ( 0.1uFぐらい)を入れてしまい発振したこともありました。
ソフト的には
マルチチップのCPUボードや SDRAMなど高速のシステムでなんか時々データーがこける、データーが全部Highになった時になりやすいとか、バスラインを指で触っていると快調!なんてこともありました。こんなときはやはりタイミングが大丈夫か検討すべきですね。もしくはバスにプルアップ抵抗入れるか、終端抵抗を入れるか? 最悪クロックを下げれば良くなるのか?
 基板も試作したばかりで不安、ソフトのミスかも知れない? ソフト屋さんも基板への触診が必要になる時もままありますね。

2010年4月17日 (土)

CB無線のはなし

CB無線とは
[Citizen Band]で市民が免許不要で簡単に使用できる無線のこと、パーソナル無線と違い周波数が低い(27MHz帯)のでハンディトランシーバーでもアンテナが1mぐらい長いやつがそうです。違法でトラックによくハイパワーの無線機が連絡用に使われていましたが、今は携帯電話に移ってきたようです。
ハード的には
日本では500mWまでしか出力が許可されていない点、外部アンテナが許可されない点からもっぱら数Km以内の近距離、主にポータブル利用です。しかしながら海外では5W程度、変調も FM,AM.SSBとアマチュア無線並に遠隔通信、車載用に利用され利用されていました。私の初めて入社した会社は、当時アメリカがチャンネル変更で市場が混乱したのを機に、ヨーロッパに正規規格品を輸出しようとしており、そのための電波規格に入っているかどうかの測定をしながらサンプルを出荷するのが、私の初めての仕事でした。SSBの開発も行われていましたが、まずはもっぱらパワーが低い0.5WのFM機でオランダ市場向けでした。CBトランシーバーは送信出力はたいしたことがないですが、受信は逆に重要で当時の規格でも感度のみならず、隣接チャンネル選択度など妨害に対する耐力や静電気・パルスノイズに対する対策などプロの無線機でも重視される点が要求されていました。
 後には1つのセットで AM/SSBをサポートするため、効率を考えてAM用変調トランスを使用したり、受信ミキサにFETをプッシュプルで構成したりして高性能を追求したりしました。
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厳しい海外規格に合致させるため、スプリアス・筐体輻射・EMI測定などのノウハウを蓄積しながら、これらの仕事で当時はまだ珍しい飛行機にも乗って何度となく海外に出張し、片言の英語でなんとか仕事をこなしてこれたのはやはり若さだったでしょうか?
ソフト的には
当時は水晶固定周波数式から PLLシンセサイザーを使った多チャンネルが当たり前になってきた時代で、専用ICも多く開発されましたが、まだマイコン制御でなくデジタルスイッチでの選局でした。
チャンネル表示のため、選局のコードスイッチからLED表示するためのコード変換をダイオードマトリックスで行うなど、結構デジタル回路設計も重要になってきた頃です。
 この後、PLLICなどは多くがシリアル信号制御になり、RFの回路にもマイコンが必要になって来るのでしたが、根っからのアナログ人間にはこのあたりの動きが許せなかったし、ついて行くのが苦痛な時代の到来ではなかったでしょうか?


2010年4月16日 (金)

マイクロストリップラインのはなし

マイクロストリップラインとは
[Microstrip Line]で、高周波の信号を伝達するライン。多くはプリント基板上の銅箔パターンで構成されデバイス間の整合や信号伝送に用いられる。
ハード的には
プリント基板は通常材料としてガラスエポキシなどが使われますが、高周波では損失が少ないテフロンや、逆に誘電率が高い(パターンが小さくできるので)セラミック素材なども使われます。
 一般的にはこの素材の表に伝送ライン、裏にGNDプレーンとして両面基板として利用されますが、デジタル回路などと混在する場合には複数の層をもったプリント基板が使用されます。
 このプロント基板の厚さや希望する伝送インピーダンスによってパターンの幅を決定しますが、簡単な計算にアジレント社(旧HP)の無償の計算CAD AppCAD が便利です。
Appcad
ちなみに代表的な両面ガラスエポキシ基板で厚さ 1.6mm の場合 2mm の幅で約 50Ω、基板厚さを0.5mmにすると 0.5mm の幅で約 51Ωとなります。この0.5mm厚の場合、デジタル基板でよく使われる 0.2mm幅では67Ω程度です。
 ガラスエポキシ(FR-4)は通常誘電率が4.6程度ですが、実は基板メーカーやロットによっても管理されない普通の素材はばらつくので、注意が必要です。またテフロン基板は数GHz以上で使用する場合や、高出力電力を扱う場合に有効ですが、基板自体が柔らかかったり、スルーホールの信頼性などで高価な場合が多いです。
ソフト的には
デバイスと伝送ライン(50Ω系)で整合をとる場合、インピーダンスが低い時はパターン幅が広く、高い場合は狭くなります。基板設計のCADでは同一太さのラインが普通ですので、この場合は面や多角形で作成しますが、パターン幅だけでなく、パターン周辺のGNDとの距離でもインピーダンスが変わるので、GND面発生時のクリアランスなどを普通の 0.3mm程度にしたままですと、近すぎてインピーダンスが狂ってしまう場合があります。調整用としてラインの周辺に小さな四角いランドを多く設けて調整時に半田で繋げ、整合をとるなんて手法も1品モノには時々見られます。


2010年4月15日 (木)

チャージポンプのはなし

チャージポンプとは
[Charge Pump]で、コンデンサに充電させるように働く回路のこと。5V電源からコンデンサを充電した物を直列につないで電圧を上げる回路や、今回紹介するPLLの位相比較器の出力をVCOのコントロール電圧に変える回路などを呼びます。
Chgpmp
ハード的には
図のように電源(Vcc)、GNDにつながった定電流源にスイッチ( MOS-FET)を繋げた回路です。両方スイッチが入っていない時は出力のコンデンサに溜まった電圧のままで、位相が低い側に変わった時には電源側のスイッチがONしてパルス状に電圧を上げる方向に動き、位相が高い(早い)側ではGND側のスイッチが入り、電圧を下げようと働きます。ここで、この動作させるパルスを平滑するために抵抗やコンデンサでループフィルタを構成しています。
ソフト的には
これらのチャージポンプの電流源をソフト的に電流値を変化できるICがあります。電流を大きくすることで位相が変化した時に素早くコントロール電圧を変化させる事が出来ます。しかし、微少な変化でも電圧が変わってしまうので位相ノイズなどには不利です。PLLがロックした後ソフトでこの電流源を小さくすることによって位相ノイズを下げることが出来ます。また、PLL ICによってはコントロールする信号をICに送ると、瞬間内部のレジスタをアップデートするときにノイズとなって出てしまう場合がありますので、不要な設定操作は避け、ロック情報を確認してから行うなどの手順が重要です。


2010年4月14日 (水)

EMIフィルタのはなし

EMIフィルタとは
EMIは[ElectroMagnetic Interference]の略ですが、電磁波からの悪影響を防ぐためのフィルター(部品)をさします。テレビが普及し始めた頃、様々な電子機械(VTR,電子楽器,トランシーバー,コンピューター)などによって妨害を受けて見えなくなったりすることが増えてきました。世界中でこのような不要な電波の輻射を規制する規格が出来、製品開発で注意する重要な項目となってきました。
ハード的には
主に高周波信号が漏れて外部に出やすい、コネクタなど対策が早くから行われ、端子にフェライトビーズや貫通型コンデンサなどを組み合わせたものが多く開発されました。しかしながら、規制が厳しい周波数帯などはそれでも足りず、また筐体のGND(シャーシ)から出てしまう場合も多く、結局内部の信号源自体からの輻射を少なくすることを考慮せざるを得なくなっています。
 CPUのバスラインなどは数十MHzの高速パルスで動作し、高調波成分は1GHzにも及びます。そこで実際に必要な帯域(数十MHz)までは問題なく通り、テレビや携帯電話の周波数は減衰するようなフィルタをバスラインに入れるようになりました。(特に組み込み系の機械ですが)
 現在のPC等ではバスラインは数100MHzクロックのSD-RAMなどでは逆に信号ラインの負荷容量が問題になり、パターン設計には不要な反射・輻射のない設計が必要ですが、EMI対策にはフィルタでなくクロックに変調をかけてピーク値を減らすような苦肉の策も見られます。
 また、高出力のRFアンプなどでは内部で電源ラインを通じて高周波のフィードバックが起こり、発振や波形歪みなどの問題が起きます。そのような用途にはドレインなど数Aも流れる電源ラインにフィルタを入れる必要が出てきますが、このような用途に合致するフィルタは多くありません。村田製作所のNFE31Pシリーズは耐圧25V 6Aと大電流用途で、1GHzで30dB程度減衰が取れ重宝します。
ソフト的には
前項でも述べましたが、「必要なレベル・必要な帯域」までに絞り、むやみに広帯域を追求しないことです。最近は組み込み系のCPUでも外部にバスを出すことはあまりなく、内蔵FlashROMで動作する物が多くなってきました。その点ではCPUによる不要輻射は少なくなってきていると思います。

2010年4月13日 (火)

カセットレシーバーのはなし

カセットレシーバーとは
私が初めて就職した会社の製品でした。輸出用のオーディオ製品でAM/FM/SW(短波)/LW(長波)のラジオ(もちろんFMはステレオ)をもったオーディオアンプにカセットレコーダーがついて、しかも当時の機械式デジタルクロックが1つのパッケージにはいった、いわゆるホームステレオでした。製品によってはそれらにレコードプレーヤーも付属できスピーカーもセットにして、当時(1970年代)ヨーロッパや中近東に輸出していました。
ハード的には
ラジオ少年だった私はラジオ部の調整・検査など一通り理解していましたが、バンド切り替えや周波数の上限下限でのトラッキング調整(低い周波数はコイルで合わせ、高い周波数はトリマーコンデンサーで合わせる)などのノウハウや、FMステレオのパイロット信号検出・調整など初めての経験も多くありました。また学生時代からカセットステレオのメカニズム・動作などは理解していましたが、録音となるとバイアス発振の周波数やレベル、イコライザ、メカニズムを評価するワウ・フラッター、DolByなどの測定は全く初めてでした。当時出始めたメタルテープへの対応から、周波数特性と歪み率の測定などカセットでも当時15KHzまで録再できるなんてスペックが当たり前の時期だったですが、それを実現するのはいかに大変かも実感しました。
 レコードプレーヤーも全く初めての経験で、再生イコライザ回路やシールド線のグランド処理・雑音対策、オートチェンジャーユニットに感動したり、モーターユニットからの誘導ハム音で苦労するなど、1つの製品をまとめ上げ量産するための技術には大変感心しました。
ソフト的には
1つの筐体にいろいろな機能を詰め込んだ製品は現在でもありますが、当時はマイコンなど無いので全てメカニズムスイッチで行われていました。例えばカセットレコーダーのRECスイッチからレバーでプリント基板上の録再切り替えスイッチに動作を伝えるとか、選局つまみからナイロン糸とプーリー(滑車)で周波数表示の文字盤に動きを伝え、さらに選局バリコンの軸を回します。
 でも電源を入れると選局文字盤に淡くバックライトが点灯し、チューニングが合うとアナログのメーターが振れ、ステレオインジケーターが光るなんて、ちょっと懐かしいですね。

2010年4月12日 (月)

OSコンのはなし

OSコンとは
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SANYOが販売するコンデンサーです。OS-CONは、電解質に電子伝導度が高い導電性高分子や有機半導体を用いています。それにより低い等価直列抵抗(ESR)を持ち、ノイズ除去能力や周波数特性に優れた固体電解コンデンサです。また、電解質が固体であることにより低温下でもESRは劣化せず、長寿命です。(Webより引用)
 SANYOの製品としてはeneloop蓄電池にも劣らないヒット商品だと思うんだけどな。
ハード的には
普通の電解コンデンサーって、特に低温ではすぐ容量が抜けてしまうんです。以前DC/DCコンバーターを基板に実装した際、低温試験で性能劣化してしまいあれこれ定数変えたりしたけど電解コンをOSコンに変えたら一発でOKだった。他にVCOにデジタル回路からの影響の電源ノイズが入って位相ノイズが入らないとき、電源に10uF入れただけでOKってこともあり、ノイズ対策の奥の手!って部品でした。
 しかしあまりのESR(インピーダンス)の低さに、対応していない定電圧電源ICに使ったら、かえって発振して、どうしようもなくなった時もありました。これは高容量セラミックコンデンサにも言えるけど、電源用ICは奥が深いです。
ソフト的には
他社にも導電性高分子電解質を使ったアルミ固体電解コンデンサは、日本ケミカルコンデンサではPXシリーズであります。でもSANYOのリード付きにやつはプラスチックで固めてあったり、音楽にも良いなどなかなか代替品にならないものが多いですね。


2010年4月 9日 (金)

ブートストラップのはなし

ブートストラップとは
[bootstrap]といって靴ひもを持って自分自身を持ち上げる?って意味で様々な要素に使われていますが、ここではアンプの出力スイングを目一杯上限まで出せるようにする回路のことです。
Amp
ハード的には
上図はオーディオ用パワーアンプの回路ですが、黄色くなったコンデンサの働きで出力を電源近くまでスイングすることが出来ます。出力はコレクタエミッタ飽和電圧を0.2Vとしても電源電圧(20V)-0,2V = 19.8V まで振らしたいのですが、トランジスタのベースエミッタの電圧が0.7V程度必要なので、ベース電圧は 19.8V +0.7V = 20.5V ないと振れません。そこで出力とベースバイアス抵抗の間にコンデンサを付けると、出力電圧が上昇した時コンデンサにチャージした電圧がバイアス電圧に使われ、電源電圧以上の電圧を供給できるのです。
 このコンデンサの容量によって低域まで供給できるか決まるので、低域の最大出力特性を考慮して決めます。
ソフト的には
「コンピュータを起動すること。また、人間がコンピュータに電源を投入してから、操作可能な状態になるまでに自動的に行われる一連の処理」と説明があるようにPCの起動関連を呼ばれているようです。

2010年4月 8日 (木)

HEMTのはなし

HEMTとは
[High Electron Mobility Transistor](高電子移動度トランジスタ)の略で、化合物半導体材料を利用した電界効果型トランジスタ(FET)です。詳しい説明は富士通研究所の記事が図のような説明があり、判りやすいです。Hemt High Electron Mobility というように、不純物のない層に電子ガスを発生させてそこで高速に電流を流すしくみなので、通常のFETのように不純物の入った半導体中を進むよりも高速に移動させる事が出来るので、高周波まで使えるようになりました。
私達の身近では衛星放送のアンテナの電波を受けるアンプにGaAs(ガリウムヒ素)HEMTが使われていますが、量産化され10GHz以上の信号の増幅が可能なアンプが今では大変安価に使用できます。もちろん携帯電話や無線LANなど多くの機器に利用されています。
ハード的には
現在は単体のHEMTとして使われるよりも周辺部品も集積したMMIC(Monolithic Microwave IC)としての利用が多く、単体ではマイナス電源が必要なものが多いですが、MMICにして単電源( 3.3V〜9V)程度で使用できるアンプのICも多くのメーカーから販売されています。
 通常ゲート(入力)には高周波で使うため静電破壊防止のダイオード等がはいっていないため、静電気に弱く、冬場など静電気でゲート絶縁が破壊されたりして壊れますので、扱いは注意が必要です。
ソフト的には
ゲート電源にマイナスが必要な LNA用やパワー用のHEMTは、ゲート電圧をかけないとドレインがショート状態になり大電流が流れ、熱破壊する場合があります。電源がシーケンスでON/OFFするような場合にはまずゲート電圧がかかっているのを確認してからドレイン電圧をかけるように制御します。
 その場合に、ドレイン電流が規定値に合わせるようゲート電圧を制御している時は、まずドレインに少なめに流す電圧にしておき、ドレイン電圧をかけて電流が流れ出した後に、規定値になるドレイン電圧に修正するような工夫が必要です。電流値が少ないLNAなどの場合はドレイン電源に保護用の数Ωの抵抗を直列にいれておくのも電流チェックのために便利です。

2010年4月 6日 (火)

オープンドレインのはなし

オープンドレインとはCmos_out
[OpenDrain]でICの出力端子のことです。 通常CMOS出力は電源側・GND側の2つのFETで出力をスイッチングして High/Low出力するが、このGND側のFETのみの出力方式のこと。主に大電流(といっても10mA程度)を流せるポートとして使ってLEDなどを直接ドライブしたり、マトリックススイッチのドライブ側に使ったりします。バイポーラトランジスタのオープンコレクタと同様の動作。
ハード的には
GND側のFETのドレイン出力だけなので、電圧出力することは出来ず電流を引き込む方向だけのポートです。
 出力に保護ダイオードなどが電源側に向けて入っていないICの場合は図のように、ここに電源電圧以上の電圧をかけてドライブすることも可能で、5V電源のシステムで12Vのリレーや複数のLEDを駆動したりする場合に有用です。Opendrain2 またオープンドレインのポートを単純に並列に繋げる(ワイヤードORといいます)とどれか1つのポートがLowになってもLowとなるのでアラームラインなどにも利用されます。この場合どのポートがLowになっているかをチェックできないので、そのような必要がある場合各ドレインに直列に抵抗を入れておき、電圧降下でチェックするなどの方法があります。
ソフト的には
LEDを電源から抵抗とシリーズにして接続し、ポートをLowにドライブすると点灯しますが、このときポート出力はLowなので、負論理での扱いになります。ドライブする極性を間違えないようにする必要があります。オープンドレインはLowアクティブな動作なのでFETがONしてLowになっている時はGNDとショート状態なので、インピーダンスが低いので雑音に強いのですが、OFF時はプルアップしている抵抗・デバイスに依存しますので、このオープンドレイン出力を利用して通信するI2Cバスなどでは、インピーダンスに注意が必要です。
*オープンドレインの応用についてはこの記事

*マイコンやFETの オープンドレイン等の参考文献-------------------------------------------

トランジスタ技術SPECIAL (No.88)

どちらかというと入門用で、電子工作に必要な工具の準備や、回路図の見方から書いてある。オープンドレインやオープンコレクタは3ページをかけて解説してあり、全体ではマイコンのハードやフローチャートまで幅広く解説。

3,400円と値が張るが、電子回路の多岐にわたって解説されている。オープンドレインについても論理値の High(1)とLow(0)だけでない High-Z(ハイインピーダンス)状態を作り出せるのが、オープンドレイン出力で、3ステート(トライステート)の出力をさすことも解説されている。

 

2010年4月 5日 (月)

エミッタフォロアのはなし

エミッタフォロアとは
トランジスタのバッファ回路で、増幅度は1だが出力電流を増やす(出力インピーダンスを下げる)ことが出来る回路。ベースから信号を入力し、エミッターから出力する。このときエミッタ抵抗の値によって最大出力電圧時の電流を制限している。ビデオ回路の出力などインピーダンスが低い信号系に用いられる。
ハード的にはEmitfoll
 OPアンプなどは許容出力電流が少なく、ビデオ信号などのようなインピーダンスが低い信号系では負荷に 75Ω程度が接続されるので出力電流不足でクリップしてしまう。そんな場合にエミッターフォロア回路を出力段に追加すると、信号レベルを変えずに出力インピーダンスを下げることが出来る。正確にはベース・エミッター電圧分レベルが落ちてしまうので、DCアンプの場合はその分を考慮する必要がある。増幅度が1なので発振などには無縁かと思われるが、出力負荷によっては高域で発振することもあるので注意が必要である。 出力インピーダンスが低いといってもGND側へのスイングはもあくまでエミッタ抵抗による吸い込みなので、むやみに低い負荷で使える訳ではないのに注意が必要である。
ソフト的には
 現在よく使われるビデオ用のDACの出力バッファとして用いる場合、上記ベース・エミッターの電圧降下を考慮してオフセット電圧を上げておかないとビデオの同期パルス付近で不安定になることがある。最近は高性能なOPアンプが開発されて来ているのでそれらを使う機会が多いが、コストや消費電力を考えるとまだまだエミッタフォロアも有用ではないだろうか


2010年4月 4日 (日)

VCOのはなし

VCOとは
[Voltage Controlled Oscillator]電圧制御発振器のことです。周波数を可変する機器には必須で、テレビ・ラジオ・携帯・DVDレコーダーなどほとんどの電子機器で使われています。
ハード的には
ICチップになったものや、金属製ケースに入った物など市販品のものは外部から雑音が混入しないような電気的シールドが施されています。部品として入手できるのは数10MHzから数GHzまでで、PLLユニットと組み込まれたモジュールになっているものも多いです。
 VCOを使う上で最も重要な点は第1に電源があげられます。ノイズの少ない電源によってVCOの位相雑音も少なくすることが出来ます。しかしながら雑音が少ないだろうと、安定化電源ICを使うと思いの外ノイズが多いことがあります。やはり内部で増幅率の高いアンプを使っていたりするので内部雑音が大きい点が原因です。その点ではトランジスタを1つ使ったリップルフィルター型の電源回路が使われます。比較的大容量のコンデンサーを使ったり、OSコンみたいな内部抵抗が少ない物を使って電源インピーダンスを下げるのも効果的です。
 第2に外部からの電磁的・静電的・物理的影響です。VCOの共新回路はコイル(ストリップライン)やコンデンサからななり、温度による膨張・振動による周波数変動、磁界・電界による雑音をうけやすいのでそれらから物理的に離す必要があります。
 対策としてはアルミケース等に入れたり、デジタル回路と近い場合は電源・GNDパターンを工夫したり、基板を別にするなどの工夫をして高性能を実現します。
ソフト的には
VCOの周波数範囲に注意します。通常可変範囲が狭いので、広帯域の周波数を切り替える場合はVCOを複数使って切り替えたりVCOの共新回路の値を切り替えるようなハードが必要になりますので、仕様とほしい範囲を確認することが必要です。VCOの特性として周波数が低いあたりはコントロール電圧の変化が少ないので比較的早く切り替わりますが、周波数が高い付近は電圧が高く、変動電圧が大きいのでロック外れや、ロックするのに時間がかかる場合があるので、周波数によってのロックの安定性もチェックする必要があります。

2010年4月 1日 (木)

レイルトゥーレイル(OPAMP)について

レイルトゥーレイルとは
[RailToRail]オペアンプで入力範囲や出力レベルが電源電圧いっぱいまで使えること。
昔のオペアンプは電源から1.5V位は使えない範囲がありました。(いまでもあるけど)
トランジスターを使った場合プッシュプル出力で構成するとどうしてもベース-エミッタ間の電圧降下とコレクタの飽和電圧があるため出力は電源まで使えませんでした。それで通常はプラスとマイナスの2電源を使い0Vを中心に正負の方向へスイングして電源より1.5Vぐらい内側で使ってました。
 しかし両電源では不便なため、単電源でも使えるオペアンプが開発され、GNDと正電源の1つの電源で動作するようになりました。(LM358など)でも0V側には振れますが、正電源側にはやはり 1.5V程度スイングできないか、入力電圧が電源まで許容しない問題がありました。
例えばオペアンプを 5V電源で使っていて入力を大きくしていっても出力レベルが5Vにならないトラブル等が起きました。電圧増幅率が1倍などのとき入力が 3.5V以上になっても出力が3.5Vから変化しないか、逆に0Vに振れてしまうこともありました。
 現在では入力や出力に FETを使ったOPAMPが出回りレールトゥーレールと記載され入出力に電源電圧まで動作可能なものが増えています、動作速度も100MHz程度は可能なICになってきています。レールトゥーレールといっても時には出力だけの場合がありますので、使用にはよくデーターシートを確認して下さい。
ハード的には
高速オペアンプは時として帰還抵抗などが小さな値しか認められていない場合があります。1GHzまで使えると思っても、フルスイングが出来なかったり、高抵抗を使うと雑音が増えたり周波数特性が伸びないケースがあります。使用回路例をよく確認しましょう。
また、出力電流を流せても出力にコンデンサ負荷を付けると発振しやすいICも見られます。高速OPAMPですと高い周波数で発振していて熱ばかりでるがどうも出力が不安定なんて時は発振を疑ってみるのも大事です。

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